週刊オートスポーツ4/26(No.1108)
ピーター・ウインザーのコラムと今宮氏の文章だけを目当てに購入。
今、マクラーレンとフェラーリに何が起こっているかが何となくわかりました。
この前のエントリーにも書いたように何かが変化しているのには
ここ最近のニュースで薄々気付いてはいましたけれど、
思ってた以上の変化がこの2チームには有りそうです。
フェルナンドが自分のレースウエアについて初めてロン・デニスと打ち合わせをした際、彼はルノー時代に愛用していたプーマ社製のシューズとグローブをマクラーレンでも使い続けたいと要求しました。マクラーレンは"パートナー"とのスポンサー契約を非常に重要視するチームですから、フェルナンドも自分のこの要求が論議を引き起こしかねないことは認識していました。そして、その"パートナー"のひとつがスパルコだったのです。
ですが、これは大きな問題にはなりませんでした。ロンはすぐに今までの自分のルールを曲げたのです。プーマのロゴを隠すという条件を守る限り、そしてフェルナンドがスパルコ製品のテストを引き続き行なう限りは、という前提で、彼は慣れ親しんだ"ソフトコンパウンド"のプーマ社製品と共にレースを走ることが許されました。
当然のことながらそのルール変更を知ったルイスも同じような条件を要求しました。このときもまた、厄介な事態を招くのではないかという危険を感じ獲ったロンは、足や手というとても繊細な部分を覆う用品についてドライバー自身の感覚を尊重することにしたのです。
その結果、マクラーレンのふたりは気持ちよくドライビングに集中できるようになりました。
一方でプーマと契約しているフェラーリでは、キミが自分好みのアルパインスターのウエアでレースを走っていいかどうかジャン・トッドに打診しました。ですが答えは「ノー」でした。そしてこの問題はそれっきりとなってしまいました。
グリップやバランス、それに信頼性、スピードの問題と比較すれば、これは取るに足らない問題だということは私にも分かっています。ですが、それでもこれは大切な問題なのです。たとえば今回のセパンのように優勝候補のドライバーが同レベルで競い合い、気象条件も非常に過酷な状況となれば、とにかくあらゆる細かな要素全てが重要な意味を持つようになります。
キミに対するトッドの態度はシューミ以前のフェラーリそのものです。
ドライバーを単なるパーツとしかみていません。
厳密に言うならシューミが居た頃もそうでした(トッドは違った)。99年がいい例です。
今はトッドまで以前のような考えに戻ってしまいました。
勝利に対し、どんな小さな事でも追求するマクラーレンに対し
フェラーリの基準はあくまでフェラーリなのでしょう。
昨年まではドライバーではなくシューミが勝利への基準であって、
チームはここ10年、その基準でしか勝ってこなかったのです。
キミが新しい基準を作っていくには結果が求められ、結果を出すのには時間がかかります。
これではフェラーリまでもが11年前に戻ってしまいます。
ただ、キミは今迄チームからこのような扱いをされた事がありません。
ザウバーにしてもマクラーレンにしてもドライバー寄りな接し方をするチームでした。
そしてF速のバーレーンGP号のキミのインタビュー。
インタビュアーは前号と同じフィンランド人。
ここでキミは事あるごとに「チームの為、ティフォシの為に・・・」とやたらと口にしていたのが印象に残りました。彼自身もチームのドライバーに対する扱いを理解しているようです。
早くマシンを自分にアジャストして今迄同様、
速さで周りを納得させる事をしないとチームまでが敵になってしまうかもしれません。
セパンでのマッサのミスをチームの誰ひとり責めなかったのに比べ
バーレーンのキミの走りには苦言を述べてる事はキミへの期待の大きさの表れなのですから。
ラルフとトヨタ
TF107と相性が合わないとぼやくラルフにチームがなんとかマシンを彼に合わせるというニュース。
なんといい待遇と思ってみれば、これってまんま05年と同じ状況。
05年後半、ラルフの為に作ったBスペックは当然ヤルノには合うはずもなく逆に彼の成績は低迷。
Aスペックで走りたかった彼を無理矢理Bスペックで走らせた結果が琢磨と接触したあの鈴鹿。
105Bベースだった106もなかなかヤルノには合わなかった。
チームにはトヨタのエースはラルフという認識が何処かにあるのでしょう。
TMGがドイツにある以上、トヨタが実質ドイツのチームである以上、それは仕方のない事なのかも?
しかしヤルノの契約が09年までは確約されている一方でラルフの契約は今季末まで。
このままラルフと来期以降も更新するとなるとドライバー選択の自由度が全くなくなってしまうので残留は考えにくい。
そこの部分がもとになってニックの名前が出てきたとしても不思議ではないです。
ぶっちゃけヤルノの契約にしても以前書いたような曖昧な部分があったりするので何とも言えませんが・・・
でもトヨタの場合は最後はお金で何とでもしちゃいますから侮れません(サロがいい例)。