タンタラスの掟「女を見捨てるなんて、見損なったぜ!」 (おれ、どうしたんだろ…) ジタンはとりあえずビビの元へ行った。 「…あっ。助けてくれてどうもありがと」 「礼にはおよばねえって!」 「さっきのお姫様は?」 「心配するな!このジタンに任せておけば大丈夫!」 「必ず助けてあげてね」 そういうとジタンは胸をドンとたたいて頼もしそうな態度をとり、部屋を後にした。 (あのときはホントに特別な気持ちになったんだ) 姫と始めてすれ違ったときの事を思い出す。 (そうだ。迷ってる暇なんかない。助けに行くんだ。) ジタンが考え事をしながら歩いていると、男--ブランク--が話しかけてきた。 「どこいくんだ?」 「ブランクか。ボスのとこへだ。」 ジタンはそっけなく返す。 「相変わらずにくたらしいほど思い切りはいいんだな」 「あぁ。姫は必ず助ける」 ――待っててくれ、ガーネット。俺が絶対助けてやる。 written by sigil |