077721 ランダム
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Benediction of God in Solitude

甘く切ない恋

数え切れないほどの月日がたった。



「いったいあなたはどうしてるの?」


「あなたを忘れた日はない。」


「もうどれくらいたったのかしら……」


「姫様、そろそろはじまりますぞ」


側にいたスタイナーがいう。


「わかってるわ」


そういってガーネットは部屋をでた。

「いよいよ劇場艇が到着するのね。なつかしいわ。またみんなと会える……。でももうあの日は帰ってこないのね…。だから涙は勇気に変えて………」






「さあさあこれからはじまりますのは『君の小鳥になりたい』です。みなさま厚手のハンカチをご用意ください。」


「マーカス様?会いたかった……、わたくし、あなたがいないと生きてはゆけません!」


「姫……、私のような下賎な者と結ばれても果たして幸せな人生が送れるかどうか……」


「姫とは呼ばないで!マーカス、あなたは王女という身分でわたくしを好いておられるのでしょうか?いいえ。そんなはずありませんよね。身分が結婚をする目的なら私はただの人形にすぎません。人形が笑うでしょうか?人形がなくでしょうか?わたくしは飾り気のない人生を送りたいのです!」


「そこまで考えていてくれていたとは!あなたが王女という身分をすてるなら私は愛という衣で包んであげましょう。もうあなたとは離れることはできない。そうだ!明朝の一番の船で旅立とう!」


「ええ。わたくしをどこへでもつれていって!」






「あぁ、どうしてこんなにも甘く悲しい恋がこの世に存在するのでしょう……。好きな人と一緒にいたいだけなのに……」



「そんなことされたら、また戦争が起こってしまう。悪いが一緒にはさせられないな」



「やぁ、あんたがコーネリアさん?」

「えぇ、そうですけど…」

「それがな…」

「うっ!」






「約束の時間はとうにすぎたのに……」

「これ以上待てないぜ」

「私は裏切られたのか?いいや、コーネリアに限ってそんなことは……。信じるんだ!信じれば、願いは必ずかなう。太陽が祝福してくれないのなら、二つの月に語りかけよう。」


マーカス――ローブをきた男――は叫んだ。



「会わせてくれ、愛しのダガーに!!」



ローブの男はジタンだった。ダガーは驚き目を疑った。


(ジタンが生きてる!)


ダガーは席をたち門の前にいこうとした、がそこにはスタイナーとベアトリクスが立ちふさがった。

(まさか、行ってはいけないというの?)

そう思った瞬間二人が同時に扉をあけてくれた。

(…ありがとう)


ダガーは走った。とにかく走った。その時、胸からかけていた国宝のペンダントが落ちた。


(どうしよう・・・・・・。迷ってる場合じゃない!)


ペンダントのことを振り切りジタンの元へと走った。紙飾りも投げ捨てジタンの胸へと飛び込んだ。


「・・・・・・いままでどこいってたのよ!」


「ごめん。」


ジタンとダガーが再会を喜んでるそのまわりではかつて肩を並べて戦った友たちが二人に祝福をしていた。そして二人は強く抱き合った。






ねぇ、どうして助かったの……?


助かったんじゃないさ

生きようとしたんだ

いつか帰るところに帰るために

だから歌ったんだ

あの歌を。

written by sigil


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