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Benediction of God in Solitude

譲れないものVI

部屋に戻りシャワーを浴び、先程の汗を流したスコールは、さっぱりしたと言わないんばかりの面持ちで出てきた。するとリノアも起きたようだ。まだ寝惚け眼だが直にはっきりと目が覚めるだろう。

「あ、スコール、おハロ~。」
「あぁ、よく寝れたか?」
「スコール?おはよう」
「あ、あぁ、…おはよう」
「ん・よく言えました。すぐ朝御飯作るから待っててね。」
「あぁ、……怪我するなよ。」
「大丈夫だよ~。少しは慣れたんだから。」

そう言ってリノアは台所に向かった。因みに挨拶が苦手だったスコールは、リノアの指導の下、大分言えるようになってきた。

「はい、お待たせ。」
「ありがとう」
「さ、食べよっか。」
「あぁ。」
「「いただきます。」」

朝食はいつも簡単で、パンとコーヒー、それとサラダ、卵、果物で済ませる。
始めは全然駄目だった料理も(普通に焦げ付いたパンを指し出すこともあった)、最近では怪我も大分減り、まともなご飯を作れるようになりつつあるリノアだった。今日の朝食も普通のようだ。

「美味しい?」
「あぁ。」
「よかった~(最初は玉子焼きにしようと思ったんだけど失敗してスクランブルエッグになっちゃったんだけど気付いてないみたいだね。よかった~)。」
(始めの頃の朝飯と比べると大部まともな飯だな。怪我もないみたいだし。これは……玉子焼き失敗したみたいだな。まぁ、いいか。しかし、、、この朝飯を食えるのもあと五日か…。)
「でも何回やってもリンゴ兎にならないんだよね~。」
「まぁ、頑張って練習するんだな。」
「うん!」

そう言って二人はリンゴをつまみ始めた。

「この時期はリンゴが美味しいね~。はい、アンジェロ。」
「そうだっ…………」
「ど~したの、スコール?舌でも噛んだ?」
「リノア……これ………芯だぞ」
「えっ!うっそ!ごめ~ん。」
「…まぁ、いい。次から気を付けてくれよ。」
「はーい」

そんなこんなで二人は朝食を終え、少し休んでからバラムの街に出かけた。


「さて、何処に行く?」
「う~んと…じゃあまずアクセサリー見に行こう!昨日スコールに似合いそうなの見付けたんだよ~。」
「そうか。まぁ、行くとするか。」

店内に入るや否や、リノアは駆け出した。
「スコール、こっちこっち」
「わかったから騒ぐな。そして駆けるな。」
「わかったから早く~」
(全然わかってないな。)

そう思いつつもスコールは向かった。

「ほら、これだよ~。」

リノアが指差したのは炎の中に羽を持った獅子の形をした首飾りだった。

(悪くないかもな…。)
「着けてみたら?」
「そうするか。」
……装備中……
「どうだ?」
「うん!よく似合うよ。」
「そうか。なら買うとするかな。」

物を持ってレジに向かう途中、スコールは一つの首飾りに目がいった。

(綺麗だな…。)

見た瞬間そう思い、リノアが近くにいないことを確認してからそれも手に取りレジに向かった。

「いらっしゃいませ!こちらとこちらですね。お包み致しましょうか?」
「こっちだけプレゼント用でお願いします。」
「はい!」
(元気な店員だな。)
「お待たせしました。え~56000ギルですね。一の二の三の四の……はい、丁度ですね。ありがとうございました。またの御利用をお待ちしております」

スコールが清算をするためレジに向かっていった時リノアは………

(なんでいつでもガンブレード持ち歩くのかなぁ。あれじゃぁ勘違いされても文句言えないよね~。ってか一緒にいてすごい目立つのよね…。たまには完璧に休んだっていいと思うんだけどな。デートの時ぐらいただの彼氏でいて欲しいよ)

等と考えていたがスコールに呼ばれ思考を止め、走っていった。

品物を受取り、リノアと共に店を後にした。その後服屋に行き服を買い、リノアが欲しそうに眺めてた服を六着ほど買ってあげた。その後は街の中をぶらついていた


そして夕方…

「もう六時になるんだ~。帰ってご飯の支度しなきゃね。スコール帰ろう~。」
「いや、食べていくぞ」
「え?」
「嫌か?嫌なら止めるが…」
「う、ううん。けど何処で食べるの?」
「そこだ。」

そこはバラムで一番美味しいと評判のレストラン。その変わり値段もとても高く、連日予約で一杯の人気の店だ。そこを指されてリノアは呆然としていた。

「…行くぞ。」
「う、うん。」

「いらっしゃいませ。」
「予約していたスコール・レオンハートだ。」
「スコール様、えぇとあ、はい。あちらの席へどうぞ。」

通されたのは窓際の一番見渡しのいい席。

「スコール、こんなところで食べて平気なの?」
「あぁ。俺達のクラスは一回の報酬がかなり高いからな。それにあまり使わないで貯めてあるから(と言うより勝手に貯まるんだがな。)平気だ。お前はそんなこと気にしなくていいぞ」
「あ、ありがとう」

こう言うところで住む世界が違うと思いそうになるリノアだった。

一時間後、全て食べ終り、一息ついたとき、

「美味しかった~。噂通りだね。」
「そうだな。……リノア、プレゼントだ。」

そう言うと先程アクセサリー屋で買った物を差し出した。

「え?私に?なんで?」
「いつも待っていてくれるからな。日頃のお礼も兼ねて、だ。」

そう言われて嬉しくなり、リノアは笑顔で受けとった。

「ありがとう、スコール。……開けてもいいかな?」
「あぁ。」

慎重に包装を解き、中に入ってた物を見てリノアは感激した。

「綺麗…。」

思わず見惚れていたが不意に正気に戻り、自分の首にそれをつけた。

「ど、どう?似合うかな?」
(よく似合うな。思った通りだ。)
そう思いつつ首を縦に振った。
「も~こういう時ぐらい口で言ってよ~。」
「わかったよ。…よく似合うな。」
「えへへ~アリガトッ♪今日はスコールに買って貰ってばっかりだね。」
「気にするな。喜んで貰えるならそれくらいどうって事ない。」
「そっか…。でもね、スコール。」
「なんだ?」
「私はスコールがいてくれるだけで幸せなんだからね。」
「俺もそうだ。」
「もう最後まで聞いてよ。だからプレゼントとかじゃなくて今度からはスコールの言葉とか態度で私を喜ばせてよ。わかった?」
「あぁ、約束するよ。」
「それじゃぁそろそろ行こうか。アンジェロにご飯あげなきゃ」
「そうだな。」

二人は支払いを済ませ店を出て、ガーデンに帰り、アンジェロにご飯をあげ、入浴もすませた。

「スコール、今日はありがとう。」
「気にするな。」
「………」
「どうした?」

リノアは無言で手を前に出した。

「ハグハグ」
(あぁ、そう言うことか。)

理解しスコールはリノアを抱き締めた。

「えへへッ♪」
「幸せか?」
「もっちろん♪」
「俺もだ。さぁ、今日はもう遅い。そろそろ寝るぞ。」
「うん、、、けど……もう少し………このままでいさせて。」
「わかった。」

そのまま暫く抱き合っていたが、気が付いたらリノアは眠りについていた。

(一日中はしゃぎっぱなしだったからな…。相当疲れたんだろう。)

リノアをベッドに運び布団をかけてやり、スコールもソファに横になった。

「おやすみ。安らかに眠れ……俺の………愛しい人よ」

(今日は俺らしくないことばかり言ってるような気がするな。さて…あと五日か…。ここまでくると言いにくくなるな。だがいつまでもこのままでも仕方ない。…明日祭りから帰ったら言うとするか。)

そう決断し、スコールも眠りに就いた。

written by eoh


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