077742 ランダム
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Benediction of God in Solitude

願いよかなえ、いつまでも

「僕と一緒じゃ楽しくない?」

アーヴァインは不機嫌に言った。






なぜあのアーヴァインが不機嫌かというと、一昨日の発言にさかのぼる。



「セフィ~。明日デートしよ?」

「うん。」




エスタガーデンに移りしばらくたった頃、アーヴァインはセルフィに告白した。結果はOKだった。それ以来つきあってる二人だったので、何の不思議もない会話。しかしアーヴァインは悩んでいた。

「(セフィ、僕と結婚してくれるかなぁ)」

なんどかデートを重ねるうちにアーヴァインはセルフィに魅かれていった。ただただ一緒にいるだけで楽しかったのだ。アーヴァインは結婚も真剣に考えていた。しかし最近セルフィの様子がおかしい。
それが気がかりだった。なので何か隠していると思い、デートに誘ったのだ。



今回デートに誘ったのはエスタのショッピングモール。一応教師という身分な為あまり自由な時間はないので近場ですますことが多い。


「アーヴァイン、まずどこいくん?」

「セフィのいきたいとこ♪」

「じゃああっち行ってみよ。」

「うん。」

セルフィが指さしたのは大通りから少しそれた道だった。
そこには雑貨屋があった。

そこには珍しい貝殻がおいてあった。それをみてうれしそうにはしゃぐセルフィ。アーヴァインはこの無邪気な笑顔がみたいのだ。

「これきれいだね~」

「だね~。セフィ欲しいの?」

「うん。」

「じゃあ買ってあげる♪」

「へへ^^ありがと。」

セルフィは無邪気に笑った。アーヴァインもつられて笑う。
しかしアーヴァインはまた見てしまった。セルフィの表情が一瞬苦しそうになる。アーヴァインの胸はひどく痛んだ。
しかしすぐにいつものセルフィに戻る。
「よし、じゃあ次行こ~」


ガーデンを昼過ぎにでたのだがいつの間にか日は沈んでいた。

「夕飯食べていかない~?」

「うん。どうせならおいしいものにしよ♪」


そういいレストランには行っていった。
料理を注文し、会話をしながら食べた。
食べるものもなくなり、会話がメインになっていたそのときアーヴァインはまた見てしまった。
そしてついにアーヴァインは口に出してしまった。

「僕と一緒じゃ楽しくない?」

アーヴァインは不機嫌に言った。

「さっきから急に笑わなくなるのが気になるんだ」

アーヴァインの口調が重くなる。

セルフィはひどく驚いていた。それに気づいたアーヴァインは我に返る。

「ご、ごめん、なに言ってるんだろ、僕。」

「…んなさい。」

こんどはアーヴァインが驚いた。アーヴァインは謝られる理由が思いつかなかったからだ。


「わたし、ずっと思ってたの。アーヴァインにはもらってばっかりでなにも返せてない。それがずっと胸の奥にひっかかっていて…」

セルフィの声は震えていた。そのときアーヴァインは気づいた。セルフィが涙を流していることを。

「私、どうすればいいん?」

「なにをいってるんだい?僕はたくさんもらってるよ。」

「私はなにもしてあげられてない」

「いいや。もらっているんだ。キミの笑顔を。僕はキミとふたたびであって気づいた。愛しい人の笑顔がどれほど大切なものかを。だからセフィにはずっと笑顔でいてもらいたいんだ。」

「…いいの?」

「いいさ。セフィがわらってくれさえいればね。」



セルフィの顔に笑顔が戻った。

「ありがと。アーヴァイン。」


それ以来セルフィはあの暗い表情をしなくなった。

「願わくば彼女の笑顔がいつまでも続きますように」

アーヴァインは笑いながら笑いながらつぶやいた。

written by shun


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