ある地方の裁判所、過払い本人訴訟に同行。
何回か期日を積み重ねてきたが、相手業者の和解提案額は本人希望額と随分とかけ離れているため
和解に至らなかった。
お互いの主張は出尽くしている。本日こそ終結になるだろう。
そう思って入廷すると、思わぬ光景。
裁判官席の斜め前に司法修習生3名が座っている。
裁判官の訴訟指揮等を見学する実務研修だ。
他の事件はなく、今回の審理は本件だけである。
嫌な予感がする。
審理が始まった。裁判官はいつもと違う感じ。
「この乙何号証の契約書は原告に関するものですか、それともサンプルですかか?」
今さらながら、相手業者に証拠の確認を始めた。
そして、原告の本人に向かって
「 言わんとしていることはわかるが、✳︎✳︎の件は、具体的な認否が不足しているようですね」
(参ったなぁ、それなら、それと前回言ってくれればよかったのに、前々回もそんなこと一言も
言わなかったのに)
私の心のつぶやき。
そして、和解が難しいことを知りながら、次回の期日までに再度話合いをするように
と言いながら続行になってしまった。
「これで終結します」 本人もこの一言を期待していただけに残念。
しかし、修習生には良い勉強になっただろう。
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