司法書士による過払い請求、債務整理の実況中継

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• ＡＬ社に勝訴判決

  　 　　 Ｎさん対ＡＬ社の過払返還請求事件の判決書が届く 　勿論、全面勝訴、相手の個別計算の主張に対して、 　裁判官は｢被告と原告との本件貸借は、同一の貸主と借主との間で取引支店を同じくする　 会員番号も同一の反復してなされた一連の同種の取引と認められるから、 　充当計算においては、一連の取引として計算するのが相当である。 　よって一連一体の取引としてなした原告の充当計算は肯認できる｣ 　と判断された。当然の結果である。 　さて、強制執行か！！ 　とりあえず相手に電話する。 　 私　　｢お世話になります。訴訟中のＮさんの事件の判決書が届いたんですが・・｣　　　　 　｢お支払いはしていただけるんですか？｣ 　ＡＬ社　｢恐れ入りますが、事件番号を教えて頂けますか？｣ 　私 　　｢はい、事件番号は００００です｣ 　ＡＬ社　｢ちょっとお待ちください・・・｣　　　　　｢こちらにはまだ届いていないようですね｣　　　　　｢届きましたらよく検討させて頂きお支払いをさせていただきます｣　　　　　｢こちらからご連絡いたしますからお待ちいただけますか・・｣ 　　訴訟中と違い、紳士的な対応だ、観念したのか。　 　夕方、判決文が届いたのか、以下のような文面のファクスが送られてきた。 ........................................................................　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　平成19年6月1４日 司法書士　００様 拝啓　時下ますますご清祥の段，お喜び申し上げます。　　　下記事件の判決に基づくお支払いを平成１９年７月００日にご指定の口座へ ご送金する予定です。つきましてはご送金先の口座と当日のご請求金額を ご指定頂きたく ご連絡いたします。 敬具　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 記 ００裁判所　　　　　　　　　　　　　　　　平成１９年(ハ)第０００号　　　　　　事件名　　　　　　　　　　　　　　　　　　　不当利得請求事件　　　　　　原告　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ｎ　　 ..........................................................................　 　素早い対応、以前とは全然違う。強制執行を恐れているのか？ 　金融業者が差押されたら, 様にならないだろう。 　入金予定の００日までの利息を付加して請求書を送る。　　　　　　　　　　　　

  2007.06.14

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• 貸付無視計算

  　Ｎさん来所　持参した通帳を裁判の証拠書類とするためコピーする 　Ｎさん引き直し計算をしてもＨ信販を除き４件の債務が残った。 問題はこのＨ信販だ。昭和６１年頃からの取引だが、案の定１０年以上の履歴は 出してこない。でてきた履歴を０計算しても９０万程の過払いしかならない。 そんな金額のはずがない、到底、他の債務を完済することはできない。　 幸いＮさんは几帳面に過去の支払いを証明する通帳を全部保管していた。 しかし貸付の記録、記憶がなく、推定計算も難しい。　 そこで、開示されない過去の各貸付全部を無視して、通帳に記載のある返済金だけを付加　して再度引き直計算をして訴訟提起することにした。　なんと、過払い金は５００万を超えてしまった。 勿論、地裁案件で本人訴訟である。 貸付があった事実は貸主、借主どちらが主張立証すべきか？　 借主のＮさんは貸付が無かったと無視するのである。 物事が存在しないことの証明は｢悪魔の証明｣といわれ、ほとんど不可能である。 そこで貸主のＨ信販に各貸付があったことについて主張証明責任を負わせることになる。　 現にクレジット契約で、貸金業者が過去の貸付金の証明ができないときに返済金だけを 取り上げて引直計算をすることを認めた判決もある。 (大阪地裁平成１７年１１月３０日判決)　　　　　　　　　　　　　　　　　

  2007.06.13

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• 過払金、減額要求する理由

  　　　Ａ社の担当者からＫさんとの過払訴訟の件で電話ある。　元本５２万程だが、平成１５年６月に完済しているため　過払利息が２５万３，０００円にもなる。それを含めた７７万３，０００円程の請求である　Ａ社　　｢１８日期日のＫさんの件ですが、和解できませんかね？｣　私　　　｢条件さえ合えばいいですよ｣　Ａ社　　｢いくらぐらいなら？｣　私　　　｢そうですね、７７万なら結構ですよ｣　Ａ社　　｢えぇー　・・・判決と変わらないじゃないですか？｣　私　　　｢そんなことありませんよ、判決なら入金日までの利息が付加されますよ｣　Ａ社　　｢元金だけでは駄目ですかね？｣　私　　　｢無理ですね｣　Ａ社　　｢いいですか、よく聞いてください・・｣　　　　　｢Ｋさんに貸した総額は１２２万２，３５０円です｣　　　　　｢返してもらった返済金の合計は１９１万３，０５０円なんですよ｣　　　　　｢荒利は６９万しかないんですよ｣　　　　　｢７７万返還すれば赤字ですよ｣　　　　　｢こんな馬鹿な話ないですよ｣　私　　　｢事情はよくわかりますが、Ｋさんの払過ぎのお金をさらに高利で貸付て　　　　　利益を上げていたんではないですか？｣　Ａ社　　｢そんなことは・・・・｣　　　　　｢Ｋさんに事情を話してくださいよ、たまりませんよ・・｣　私　　　｢納得しないのなら、裁判所で主張したらいかがですか｣　　　　　｢裁判官がそれはそうだと言えばそれに従いますよ・・｣　Ａ社　　｢それは無理でしょう、認められないでしょうから｣　私　　　｢無理な話をしても仕方ないですよ｣　　　　　｢１８日には裁判所に来られるんですか？｣　　　　　｢その時話し合いましょうか？｣　Ａ社　　｢案件が多くって裁判所に行っている暇がないんですよ｣　　　　　｢また電話しますから｣　多分１回目の期日は擬制陳述(欠席)だろう。　　最近、貸付金合計と返済金合計を示して、過払い金利息の請求を不合理だと主張してくる　業者が多い。何の根拠もない、５％の利息は最高裁の判例でも認められたのである。　それに、業者は過払金をさらに高利で貸し付けて利益を上げていたことを忘れている。

  2007.06.12

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• 外国人からの相談、依頼

  　 　任意整理、過払い請求ですべての借金の無くなったＹさんに連れられて サリーさんが来所、このような紹介での相談、依頼は多いが、外国の方は 初めてだ。　 書いていただいたローマ字交じりの受付票によると 借金総額　３社　９０万円　取引期間は一番古くて平成８年からである 　　私　　 　｢どうですか、今は？｣ 　 Ｙさん　　｢前とは全然違いますね、借金に苦しんだのは遠い昔のようです｣　　　私　　　｢サリーさんとは知り合いですか？｣　　Ｙさん　　｢私の仕事関係で・・・｣ サリーさん ｢ヨロシク、オネガイシマス｣　　　私　　｢借金の原因は？｣　　Ｙさんが変わって説明する。　　　 日本人の夫と離婚、外国人のため仕事も思うように見つからず、実家への仕送りどこ　　ろか生活費もままならず, 借金に頼らずにはいられなかったとのこと。　　私　　　　｢随分、長いこと払ってきたんですね？｣　　サリーさん　｢ハイ、イチドモ　オクレタコト　アリマセン｣　　私　　　　｢偉いですね｣　サリーさん　｢カリタオカネ、カエサナケレバ　イケマセン｣　　私　　　　｢もう返すことありませんよ、はっきりするまで｣　　　　　　　　　｢多分、過払いになっているでしょうから・・｣　サリーさん　｢・・・・・・？？？？｣　　　私　　　　｢Ｙさん、あとで説明しておいてください｣　Ｙさん　　　｢はい｣　　私　　　　｢それから、これから手続きを進めて行くのに、なかに入ってくれませんか？｣　　　　　　　｢意思の疎通ができないと困りますから・・｣　Ｙさん　　　｢分かりました、よろしくお願いします｣　　　金融会社に勤める友人に聞くところによると外国の人は借りるだけ借りて、　支払いを催促すると｢ワタシ、ニホンゴワカリマシェーン｣と言って不払いが多いとのこと。　また、母国に帰ってしまうと、それ以上は追えないとのこと。　住民票もなく、費用対効果を考えれば当然である。　貸す方も貸す方だが・・・　　　　しかし。　サリーさんは違う。　慣れない異国で、母国の実家に仕送りを続けながら一生懸命生きている。　手を差し伸べてあげないわけにはいかない。　

  2007.06.11

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• 充当問題で最高裁判決

  　　本日　過払いの充当問題で最高裁の判決なされた　　　金利過払い分での借金返済、最高裁が充当認める　利息制限法の上限（年最高20％）を超える金利を支払わされた広島市内の男性が、　信販会社に過払い金の返還を求めた訴訟の上告審判決が7日、最高裁第一小法廷（甲斐中辰夫裁判長）であった。　　同小法廷は「同じ貸主と借り主の間で継続的に貸し付けが繰り返されるカードローン契約　がある場合、過払い金が発生した時期以降の借入金の返済は過払い分で充当できる」　との初判断を示した。　　訴えられていたのは信販大手、オリエントコーポレーション。　同小法廷はオリコに過払い金など約230万円の支払いを命じた二審・広島高裁判決を支持　し、オリコ側の上告を退けた。オリコ敗訴が確定した。　　不当利得を支払わされた債務者の多くは、利息制限法の金利で計算すれば借入金が完済し　ていることを知らず、新たな借金をしてその分の金利も支払っている例が多い。　過払い分を新たな借入金と相殺できれば金利もゼロになることから返還金は増えることにな　り、債務者に有利に働きそうだ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(日本経済新聞より)　　消費者有利と報道されているが、はたしてどうか？　オリエントの主張は次のとおりであった　　一つの基本契約に基づいて継続的に融資取引がされている場合においても各取引は一連の　一つの貸付ではなく、各貸付けが各々別個独立な貸付であり、引き直し計算をした場合　過払金発生時に他の貸付がなければ過払金は不当利得金として確定する。そして１０年以上　前のこの各不当利得金(過払金)による返還請求権は、時効によって消滅する。　　これに対して最高裁は　　本件各基本契約は、同契約に基づく各借入金債務に対する各弁済金のうち制限超過部分を　元本に充当した結果、過払い金が発生した場合には，上記過払金を、弁済当時存在する他の　借入金債務に充当することはもとより、弁済当時他の借入金債務が存在しないときでも　その後に発生するあらたな借入金債務に充当する旨の合意を含んでいるものと解するのが　相当であると判断した。　　原審の当然充当を否定して、充当する旨の合意を含んでいるとして充当を認容した。　　　それと、本件は2個の基本契約があったが、原告はこれをひとつの包括契約とはせず、　　各基本契約内だけの充当を主張した。当然それに基く判断である。　　目の覚めるような判決が待ち遠しい。　

  2007.06.07

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• 夫から妻へ、親から子へ・・借金の連鎖

  　　　　　　債務整理中のＡ子さん来所、今度は夫の借金を整理したいとのこと。　　私　　　｢ご主人にも借金があったんですか？｣　Ａ子さん　｢はい、一緒に整理した方がいいと思いまして・・｣　　私　　　｢それは、当然ですよ｣　　　　　　｢ところで借金の原因は？｣　Ａ子さん　｢病気で一時仕事ができなかったです、その時の・・｣　　私　　　｢Ａ子さんも同じ理由でしたよね？｣　　Ａ子さん　｢はい、その時の生活費や、夫の借金の返済とか・・｣　　　私　　　｢Ａ子さんの借金だけでも２７５万円ぐらい残る予定ですよ｣　　　　　　｢これだけでも月５万の支払いがぎりぎりですよ｣　Ａ子さん　｢大丈夫です、夫の分も合わせて月１０万円ぐらいなら・・｣　　私　　　｢大丈夫ですか？｣　Ａ子さん　｢何とか・・｣　　私　　　｢足踏みしていても仕方がないですから、直ぐやりましょう｣　　　　　　｢今よりも悪くなるかとはないでしょうから・・｣　Ａ子さん　｢お願いします｣　　私　　　｢ところで、ご主人の確認を取らさせて頂きたいのですが？｣　　　Ａ子さん　ご主人に直ぐ電話、そして変わる　　私　　　｢ご主人の債務整理をお願いしたいと、Ａ子さんが来られているんですが？｣　　　主人　　｢知っています、私は仕事で時間がないので全部妻に任せますので・・｣　　私　　　｢奥さんがご主人の代理人として手続きを進めていいですね？｣　　主人　　｢はい、よろしくお願いします｣　　私　　　｢念のため生年月日教えて頂けますか？｣　　主人　　｢昭和００年００月００日です｣　　　｢今度は夫の(妻の)借金の整理を・・｣｢実は子供にも(親にも)借金があるんです｣と　新たに親族の債務整理を相談、依頼されることが多い。　最初はたった一枚のカードでの借金、気がつけば何枚ものカードに・・　そして自分だけでは足りず妻や夫も、あげくのはてには子や親にも・・・　借金は次々と連鎖していく。　Ｋ子さん夫婦も、もう少し早く決断していれば・・　しかし足踏みをしていても仕方がない。一刻も早く、この連鎖を断ち切らなければ・・・

  2007.06.06

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• 過払い請求の今昔

  　　Ｋさんの　Ｎ社からの過払い金が入金された。　　早速Ｋさんに電話する。　　　私　　｢司法書士の００です｣　　　　　　｢Ｎ社から過払い金が入金されましたよ｣　　　　　　｢金額は１０３万円ですよ｣　　Ｋさん　｢そんなに？｣　　　　　　｢そうですか、ありがとうございます｣　　　私　　｢送金させて頂きますので口座番号を教えてください｣　　Ｋさん　｢ちょっと待ってください・・・｣　　　　　　｢それにしても随分払い過ぎていたんですね｣　　　私　　｢過払い金は返ってきても、法定利息の１５％は払ったんですよ｣　　Ｋさん　｢本当に借金は馬鹿らしいですね・・｣　　Ｋさんは３００万円を平成１４年に借入し、毎月８万～１０万円を５年間支払い　完済させた。支払った総額は４９０万３，２２４円である。　払いすぎた利息が戻ってきても、払った利息(法定利息１５％)は８７万程である　この金利が高いか安いか？　今は、まだ限りなく０金利に近い時代である。　　そのＫさんが最初に来所されたのは平成15年10月頃であった。　５００万程の借金の任意整理をした。幸い取引期間が長いのもあり、　過払い金もある程度戻ってきた。実質の借金は100万程に減った。　　ただこの他に、１年前に借りたばかりのＮ社に300万近くの借金があった。　知人が保証人になっていた。その知人に迷惑をかけることは出来ないと、　この債務だけは外して、完済した後に過払い請求をすることにした。　そして　今年の２月中旬ようやく支払いが終わり来所された。　　　当時｢サラ金からお金が戻ってくるなんて信じられない｣と不思議がっていたＫさん　友人、知人にこのことを話せずにはいられなかったのか、　その後、「Ｋさんから紹介された」｢Ｋさんから聞いた｣と言って何人もの人が相談、　依頼に来所された。　　　なかには｢金融公庫の住宅ローンの支払いが大変だ、過払い請求は出来ないか？｣　という相談もあり閉口したものだが、今でこそ｢過払い｣が知れ渡っているが　当時はそんなものだった。　　業者の対応も違っていた。｢開示義務は無い｣と言って開示拒否してくる業者もあった。　あの営業停止になったＡＬ社も過払いの場合は３年以上前の開示はしてこなかった。　みなし弁済を堂々と主張してくる業者もいた。　和解で満額返還させるのは至難の技であった。　あれから随分変わった。今の争点は｢一連か？｣｢分断か？｣だけだ。　　これからは分からない。業界の動きに目が離せない、重要判例がでるのはいつか・・・・　待ち遠しい。

  2007.06.05

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• 期日前の和解交渉は強気で

  　　　　Ｒ社という金融会社がある。平成５年から前の履歴は裁判になっても出してこない　廃棄したと言っているが定かでない。　　Ｋ子さんは平成４年から取引をしているが。履歴は平成５年１０月２８日　　残金１３６，８００円から始まっている。　当然この金額を無視して０として訴訟を提起した。これが０計算、０スタートである。　第１回期日は６月１１日だが、早々と担当者から電話がかかってきた。　担当者　｢Ｒ社の担当者のＳです、お世話になります｣　　私　　｢Ｓさんですか、こちらこそどうも・・｣　担当者　｢Ｋ子さんの件なんですが、何とか和解をお願いしたいんですが？｣　　私　　｢条件さえ合えば・・ところで最初の契約はいつ頃ですか？｣　担当者　｢記録によると平成４年からですね｣　　私　　｢Ｋ子さんもそう言っていましたね｣　担当者　｢一年で０計算は厳しいですよ｣　　　　　｢こちらの推定では１００万ぐらいなんですが｣　　私　　｢頭をいくらで計算しています？｣　担当者　｢３割カットの９万５０００円ぐらいですかね｣　　私　　｢半分カットの６万８０００円から計算してください｣　　　　　｢履歴を出さないお宅が悪いんですから｣　担当者　｢うーん、そうするといくらになりますか？｣　　私　　｢計算しましょう｣　　　　　｢えーと、元金が１１２万３，２４３円、過払利息が２６万３，２５０円ですね｣　担当者　｢そうですか、元金だけでお願いできませんか？｣　　私　　｢それは出来ません、今まで、そのような和解はしたことありません｣　担当者　｢過払い利息半分ぐらいでどうですか？｣　　　　　｢裁判での和解の基準もそんなもんですよ・・｣　　私　　｢他は知りませんが、訴訟上でも、私はそんな和解をしたことはありません｣　　　　　｢他の担当者にも聞いてみて下さい、Ｔさんも、Ｙさんにも・・｣　　　　　｢たしかＳさんとも和解させて頂きましたよね？｣　担当者　｢・・・・・・｣　　　　　｢すみません、数が多くて覚えていません｣　　　　　｢いくらなら？｣　　私　　｢１３８万円なら・・・｣　担当者　｢厳しいなぁー　検討させてください、直ぐ電話しますから・・｣　　私　　｢お手数かけますがよろしくお願いします｣　　どの会社も、案件が多くって訴訟の対応が出来ないようだ。　こちらとしても出来れば訴訟続行は避けたい。　ただ、その気持ちが相手に伝われば足元を見られ値切ってくる。　第１回期日前の和解交渉は強気にいくべきだ。

  2007.06.04

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• 最悪の事態になる前に勇気ある行動を

  　 先日、どうしても依頼を受ける気持ちにならず、　お断りしたＫさん（２８日ブログ参照）受任することになった。 　実はこのＫさん、ある人からの紹介であった。　受任できなかった理由を正直にその紹介者に伝えると、　「それは申し訳なかった」とわかってくれた。　　 そのことをＫさんに伝えたのか、翌日、本人から　「失礼な態度を取って申し訳なかった」　「なんとかお願いできません か？」と自分の非を詫びる電話があり　　再度来所されたのだ。　「先日は申し訳ありませんでした」「よろしくお願いします」と　先日のＫさんとは違っていた　こちらとしても依頼を断る理由がなくなった。　　あの時紹介者の顔を潰すまいと受任を受け、　お互いに不信感を持ちながら仕事を進めてくよりは、　このほうが良かったのだろう。　　午後は珍しく来客はない。　昼食時、加入しているロータリークラブの例会に出席。　そこで素晴らしい卓話を拝聴する。　　一部を紹介すると。　「熱湯にカエルを放り込んだらどうなるか？」との問いである。　答えは「熱さに驚いて飛び出す」とのことだ。　ところが、最初から水の中に入れて加温していった場合は、　どんなに熱くなろうともそのままで動こうともせず、　最後には茹で上がってしまうとのことだ。　現状に甘えてはいけない、ぬるま湯につかっていてはいけない。　最悪の状態になる前に行動を起すべきだとのたとえ話だが・・・　「もう少し早く相談に来れば・」「もう少し早く決断していれば・」　と思うことが度々ある。　どうか、最悪の事態になる前に勇気ある行動を・・・　決して今より悪くなることはありません。

  2007.06.01

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• 一連計算か？　個別計算か？

  　 Ｓ社からＭさんの過払いの件で電話あり。 Ｓ社　｢Ｎさんの過払いの請求書を頂いたんですが｣　　 　 ｢今よろしいですか？｣　 私　｢いいですよ｣ Ｓ社　｢請求額が１２３万２，３４５円ですが、こちらの計算では８９万３，２００円です｣　 私　｢ずいぶん差がありますね？｣ Ｓ社　｢過去３回完済がありましたので、別々に計算させて頂きました｣ 　私 　｢納得できませんね、同一の基本契約で、契約番号も同じでしょう・・｣ Ｓ社　｢会社の方針ですから・・・｣　私　 ｢限度額を決めての継続的の取引ですから、必然的に残が０になることはありますよ｣　　　　｢その度、契約を分断されたら、たまったもんじゃないですね｣　Ｓ社 ｢それはそうですが・・・・｣　私　 ｢それに残金が０になったとき、お互いに契約終了の意思表示をしているんですか？｣　　　　｢再貸付の時、与信のうえ、別契約を結んでいるんですか？｣　Ｓ社　｢・・・・・｣　　　　｢１００万円ぐらいで何とかなりませんかね？｣　私　　｢駄目ですね、｣　Ｓ社　｢検討しますから、しばら待ってくれますか・・｣　　　２月１３日最高裁の判決以来、同一基本契約内で完済があっただけで、　別計算を主張してくる業者が多くなった。他に争点がないから仕方がないのか。　　実際に頻繁に貸増しと弁済が繰り返される基本契約内では、何度完済があっても、　前の過払い金は次の債務に当然充当され一連計算が認められる。　最高裁もそのように反対解釈をしている。　　それでは、基本契約が別個に存在していた場合はどうなのか？　第一の取引の終了の際、契約書の返還等、契約の終了の意志表示をお互いにして、　新たな与信のうえ別個の第二の契約を締結した場合は一連計算を認めないとする判例もある　が・・・　最後に最高裁判決以後、別契約でも一連計算が認められた判例の要旨を紹介します。　　第１取引と第２取引が別個の基本契約に基づくものであることが認められる場合でも　貸金業者に対する貸金債務をいったん完済した後、再び同一の貸金業者からの借入れを繰り　返す借主が少なくないことは裁判実務上、顕著な事実であり、貸金債務をいったん完済した　借主を優良な顧客として新たな貸付を行う　資金業者も多いと考えられるから、第１取引が終了した時点においても、　将来、再び取引がされることは十分想定されていたということができるので　第１の貸し付け過払い金は第２の貸付による債務に当然充当される。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(平成１９年３月１日那覇地裁判決）

  2007.05.31

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• 悪意の受益者とは

  　　　Ｓ子さん、Ｋ子さん対００社の判決書が届いた。勿論、勝訴判決である。　口頭弁論は１回開かれただけだった、被告は擬制陳述　通常２回、３回と期日を指定して訴外での和解を勧めるものだが、　この裁判官は即、結審してしまった。(４月２７日ブログ参照)　これと言った争点がないので当然と言ってしまえばそれまでだが・・、　それでも００社は悪意の受益者でないから過払利息は払う必要が無いと　苦しい主張をしてきていた。　これに対して裁判所の判断は　２　主たる争点　　　１　争点について　　被告は、本件各取引について貸金業の規制等に関する法律４３条が適用されるものと　認識していたのであるから、被告は悪意の受益者でないと主張するが、　被告はみなし弁済の成立について具体的な主張、立証をしないのであるから、　過払い金が発生した当初から被告は悪意だあったと言うべきである。　　当然である。これが、どこの裁判所でも｢悪意の受益者｣に対する判断である。　今、みなし弁済の成立について具体的な主張、立証をしてくる金融業者は皆無である。　できないのである。それにもかかわらず、色々の理由を付けて悪意の受益者でないと　主張してくる。なにも恐れることは無い。　　各業者も時間稼ぎをしないで払うべきものは即、払ってもらいたい。　また、裁判所も、この裁判官のように素早い判断をしていただきたいものだ。

  2007.05.30

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• 地方は相談窓口がが不足しています？

  　　業者との交渉中に　「九州のＫ子さんから電話ありました」｢５分後にまたかけますとのことです｣と　電話を受けた補助者から報告あり。日本全国からの相談問い合わせの電話は珍しくない。　　　Ｋ子さんからは、先日メールで以下のような相談が寄せられた。　最後にもう一度、地元の信頼できる司法書士、弁護士を探すようアドバイスしたのだが・・　　(以下抜粋)　・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・　　借金の状態は　【完済済】　　※期間はあまり正確には覚えていません、確認書類も残っていません。　　1.Ａ社　　50万円　H8年～H15年　　2.Ｐ社　　30万円　H12年～H16年　　　3.Ｓ社　　50万円　H14年～H17年　【債務残】　　1.Ａ社　50万円　　H12年～　　2.Ｍ社　34.5万円　H12年～　　3.Ｓ社　6.3万円　　H17年～　　　　初期の頃は結婚前の名前、Ｔ子で住所も実家（Ｋ市）です。　　H11年から大阪で働いています、その頃から数社、借金をするようになってしまい　　住所が3回変わっています。　　　H1３年～また実家にもどり、H1５年に結婚で名前、住所がかわっています。　　どの会社とどの住所で契約したかが定かでないのですがだいじょうぶでしょうか？　　債務残の会社の分は現在の住所と名前で届けいています。が、Ｍ社は名前が旧姓で　　住所だけを変更しています。　　　がんばって返済していたのですが、この2年くらいで、つい生活費等苦しいときに　　また借りてしまい。後悔しています。返すつらさを分かっていてもつい・・　　任意整理できますか？今は月に5万円程返済していますが、利子と　　元金にちょこっと。もう先の見えない借金のある生活と決別して暮らしたいのです。　　近い将来、離婚し母子家庭なる事をかんがえると、確実に返済して、　　一歩踏み出したいのです。　　残りの少ないＳの分をなんとか工面して完済したほうがよいでしょうか？　　　あと、遠方ですが、先生にお願いできないでしょうか？　　知り合いに聞いてみても企業の顧問をされている先生ばかり、　　自分であたってみても田舎ですので、どうにもどの先生にお願いしていいものか、、、　　地方ではまだまだ、女性はなにかと足下を見られがちです。　　　ずうずうしいお願いかとおもいますが、どうかご検討願えれば助かります。　　・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 　　再度Ｋ子さんから電話が入る。　　Ｋ子さん　｢先日メールありがとうございました。九州のＫ子です｣　　　私　　　｢どうでしたか？｣　　Ｋ子さん　｢それが、全然・・色々探してみたんですが・・｣　　　　　　　｢頼むところがないんです｣　　　私　　　｢そうですか｣　　Ｋ子さん　｢是非、先生にお願いできないかと？｣　　　私　　　｢・・わかりました何とかお手伝いいたしましょう｣　　Ｋ子さん　｢ありがとうございます｣　　　私　　　｢完済した分は書類が残っていなかったんですね？｣　　Ｋ子さん　｢はい・・それに借りた時の住所を覚えていないんですが・・｣　　　私　　　｢心配ないですよ、受任通知に可能性のある住所全部書きますから｣　　　　　　　｢申込書と委任契約書をお送りしますから、カードと一緒に送ってください｣　　　　　　　｢費用は返ってきた過払い金の中からで結構ですよ｣　　Ｋ子さん　｢ありがとうございます、助かります｣　　　幸い、相手の会社は大手で本社はすべて東京だ。訴訟になっても充分対応できる。　それに今まで何十回も交渉していて手の内はわかっている。　受けるからには良い結果をださなければならない。　離婚、母子家庭と・・厳しい試練に立ち向かって行くＫ子さん。　お役に立てればと思う。　それにしても地方は、まだまだ相談する窓口が不足しているのか？

  2007.05.29

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• 信頼関係が無いと、良い仕事ができません

  　　これから昼食休みという12時に電話が鳴った。　補助者のＴ君電話に出る。なにやら当事務所の場所が分からないらしい。　　さて、12時には予約が入っていないはずだが・・・・　直ぐに代わる　　私　　｢どちら様ですか？｣　　相手　｢Ｋだが・・｣　　私　　｢Ｋさんは午後１時の予約ですよね？｣　Ｋさん　｢それは分かっているんだが場所が分からないんだよ・・｣　　私　場所を説明して　　　　　｢それでは１時にお待ちしています｣　自分の名前を名乗らないでいきなり用件を切り出してくる。無礼で非常識である。　　｢(今駅に着いた。今から行くんだが場所はどこだよ？)｣はないですよ・・　電話にでた補助者も憤慨している。　　そして、約束の時間に面談したが、再生する意欲が感じられない。　何か投げやりの態度だ。　　すでに｢この依頼者のためには・・｣という気持ちは失っていたので　相談だけで依頼は丁寧にお断りした。　　我々の仕事はお金を頂いて｢はい、ありがとうございました｣で終わる小売店と違う。　｢この司法書士ならば｣と信頼していただき、逆に｢この依頼者のためには・・｣という　気持ちがなければ良い仕事が出来ない。信頼関係が大切だ。　　｢どんな依頼者でも、どんな案件でも受け入れるべきだ｣と言う意見もあるが　　　今の私にはその度量は無い。　

  2007.05.28

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• 借金ほど馬鹿らしいことはない・・

  　　北海道Ｓ市のＮ子さんの任意整理が終わった。　受任したのが昨年１１月下旬。殆んど訴訟案件のため長引いてしまった。　当初２８０万程の借金は　１社４万１，０００円が残っただけだった。　そして過払い金として７４８万円が返還された。　　　そのＮ子さんから電話あり　　Ｎ子さん　｢先生、ありがとうございました｣　　　　　　　｢T社の過払い金確認しました｣　　　私　　　｢これで全部終わりましたね・・｣　　Ｎ子さん　｢お蔭様です。｣　　　　　　　｢びっくりしました｣　　　　　　　｢１，０００万円近く払っていたんですね｣　　　私　　｢そうですよ、過払い金は戻ってきても、この低金利時代に　　　　　　　１８％の金利は払ったことになりますから・・｣　　Ｎ子さん　｢もう借金はこりごりです。本当に、借金は馬鹿らしいですよね・・｣　　　私　　　｢今はどうですか？｣　　Ｎ子さん　｢前とは全然違います、夜もぐっすり眠れるし・・｣　　過払い金が返ってきて、借金の馬鹿らしいさ、怖さを改めて知ったＮ子さん。　今度は貯蓄に心掛けるとのこと。　その心構えがある限り二度と多重債務に陥ることはないだろう。　

  2007.05.24

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• 過払い訴訟、準備書面が勝負です

  　 東京簡裁で対Ｃ社との訴訟　第二回目(１回目は相手の擬制陳述)　請求額は過払利息を入れて１６５万程 相手は、最初からの履歴を出してこない、個別計算で最初の取引の時効を援用して ３８万なら支払うと言うが、到底納得できない。 訴外で１００万円を提示してきたがそれも蹴った。 Ｃ社の担当者は前回(別件)と同じだ。お互いに軽く会釈する。 裁判官　「原告は準備書面を陳述しますね？」　 私　　 ｢はい｣ 裁判官　 ｢争点は個別契約か一連計算かですね？｣　　　 　 ｢それに、最初の残高無視の０計算ですか？｣　 私　 　｢はい｣ 裁判官　 ｢被告は準備書面を出す予定は？｣ 　Ｃ社　 ｢訴外で和解の話し合いをしたいんですが？｣ 裁判官　 ｢原告はいかがですか？｣　 私　 　｢判決を頂きたいんですが、条件次第です・・｣ 裁判官　 ｢では、次回に期日を決めますが、それまで話し合ってください｣　法廷の外で担当者と和解交渉 　Ｃ社　｢この前はどうも｣　　私　｢いいえ、こちらこそ｣　Ｃ社　｢どうですかね、和解をお願いしたいんですが？｣　　私　｢条件によりますよ｣　Ｃ社　｢１５０万以下で何とかなりませんか？｣　　私　｢無理ですね、１６０万円は譲れませんね｣　　　　｢会員番号も同じですし、個別計算の主張は無理ですよ｣　　　　｢それに、最初の残高の証明責任は御社にありますよ｣　Ｃ社　｢・・・・・｣　　　　私の書いた準備書面を読み直している。　　　　｢Ｍさん(依頼者)は急いでいませんかね？｣　私　　｢他からも過払い金が返還されましたので、この件は、とことんやってくれと　　　　言われています｣　Ｃ社　｢わかりました、至急検討しますのでしばらく待ってください｣　　同じような事例でＣ社が敗訴した判例２，３個を引用した準備書面が功を称したのか　反論は出なかった。　　依頼者のＭさんは他にも債務がある。この過払い金で弁済して早く終わらせたいと　言っている。　納得できる金額であれば和解するつもりだ。

  2007.05.23

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• 過払い金が戻っても、払った代償は大きいです

  　　　Ｋ子さんが始めて来所されたのは昨年１１月下旬　　両親を相次ぎ亡くし、借金の担保の家の売却を迫られた矢先、その家も全焼してしまっ　　た。そして男にも裏切られてしまい、残ったのは借金だけだった。　　世の中の不幸を一手に背負ったような女性だった。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　１１月２4日ブログ参照　　　　　　そんなＫ子さんが行方不明になってしまった。　自殺未遂までしたことがあるＫ子さん、「心配だ」「どうしたのだろう・・」　一ヶ月ぐらい連絡が取れない。手紙を出すがなしのつぶて。　債権者からは「どうしました」「早くしてください」と矢の催促　過払い金も相当出ている。そのお金で残った債務を弁済すれば借金は完全になくなるのだが　Ｋ子さんの承諾がなければそれもできない。　ようやく昨日電話があり、今日来所された。　　私　　　「どうしました？　皆心配していたんですよ」　Ｋ子さん　「すみません、病院に行ったり・・」　　　　　　「夜が来ると怖いので、ずっと友達の家へ・・」　　私　　　「借金はなくなるのですよ、過払いで・・」　Ｋ子さん　「えぇー　どういうことなんですか？」　　私　　　「お金が返ってきたんですよ」　 　Ｋ子さんはなかなか理解できないようだ。詳しく説明してあげる。　Ｋ子さん　「そうすると、払わなくても良い借金で苦しんできたのですか？」　　私　　　「そうです」　Ｋ子さん　「そんなことが許されるんですか？」　　私　　　「許されることではありません」　Ｋ子さん　「・・・・・・・・・・」　　私　　　「過払い金で残った債務を弁済すれば借金はなくなりますが？」　　Ｋ子さん　「そうしてください」　　私　　　　「今まで色々なことがありましたが、今日が転機ですよ」　　　　　　「人生悪いことばかりではないですよ、これから良くなるだけですから・・」　Ｋ子さん　「そうですね、ありがとうございます、死ななくて良かったです」　　　　やっと笑顔が戻ったＫ子さん、何度も何度も会釈をして帰って行かれた。　　　当初３００万あった借金は、４７万円に減った、　そして２２０万程の過払い金が返還された。　しかし、いくら過払い金が戻ってきても、払った代償は大きかった。

  2007.05.22

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• 勇気をもって相談・・自殺や犯罪に走る前に

  　 　まだ記憶に新しい現職警察官の連続強盗事の被告長利高雄被告(４４歳)に 前橋地裁は懲役１４年の判決を言い渡した。　無理な住宅ローンを抱えたうえ、車の買い替えは１０台以上。 犯行時の借金は６千万円を超え、新たな消費者金融からの借金を断られた挙げ句の犯行. 判決はそう指摘した。 　現職警察官の強盗事件の背景には、典型的な多重債務の転落の構図があった。　また、同被告は事件の再発防止策を聞かれた際に「悩みを相談できる窓口があれば・・」　と答えたと言うことです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　(朝日新聞　埼玉版　２００７年５月１８日より) 　　考えさせられる事件であった。　全国の多重債務者は２００万人を越えるとされているが。そのうち専門家らに相談される　のは約２割ともいわれている。　どんな人でも多重債務に陥いり、自殺や犯罪に走る危険性は潜んでいる。」　どうか、そうなる前に勇気を持って各専門家に相談してください。　各自治体も　相談窓口の整備を急ぐ必要がある。

  2007.05.21

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• 廃棄されたはずの履歴が送られてきた

  　　　　貸金業者は、貸金業規制法の適用を受ける金銭消費貸借契約の付随義務として、　信義即上、保存している業務帳簿に基づいて取引履歴を開示する義務がある。　昨年７月１９日の最高裁判決である。　この判決を受けて、殆んどの会社は出し渋りはあるが、開示を拒否することはなくなった。　　問題は完済した後の開示である。　　　貸金規制法施行規則１７条では、「取引履歴等の帳簿は最終の返済期日や　完済した日から少なくとも３年間保存しなければならない」と規定している。　　これを根拠に廃棄したと主張して開示してこない業者がある。　　あのＸ社もそうだった。　最初の開示請求に対して次のような文書が送られてきた　　００司法書士事務所　　　００司法書士殿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　平成００年００月０月　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　住所×××××　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ｘ株式会社　法務１課　　　　　　　　　　　　　　拝啓　時下ますますご清祥のこととお慶び申仕上げます　　　平素は格別のご配慮を賜り、厚く御礼申し上げます。　　　さてＳ様はすでに完済しております。完済後、　　　３年以上期間が経過しているものに関しましては取引履歴が保存されておりません。　　　そのため・開示することができかねますので、大変申し訳ありませんが、　　　ご容赦くださいますよう、お願い申し上げます　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　敬具　　　商法１９条３項では商業帳簿の保存期間を帳簿の閉鎖の時より１０年間とする　保存義務を定めている。３年経過したから廃棄したとは考えられない。　本当に廃棄したのであれば業者側がそれを立証しなければならない。　　　　何回、請求するも、保存義務がないの一点張りで開示してこない。相手はしぶとい。　金融庁に行政指導の申し立てを２回するが「一応言ってみますが、３年経過していて、　保存していないと言っているのなら・・」と頼りない返事。　　補助者Ｔ君に出すまで徹底的に請求するよう指示。　このＴ君は半端じゃない。朝の挨拶、昼の挨拶と称して、毎日３，４回電話をしまくった。　担当者どころか、その上司、上層部まで、それも２０分も、３０分も永遠と・・・　　　ついに相手が根をあげた。本日、ファクスで履歴が送られてきた。　　事務所内は拍手と歓声・・・・　「廃棄したはずの履歴が送られてきた」　この事実をＸ社はどう説明するのだろう。

  2007.05.18

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• 任意整理　業者、担当者の対応

  　任意整理は、相手の会社から提出された履歴を利息制限法による引き直し計算をして 残額を確定する、そして分割払い(場合によっては一括払い)での 交渉に入る。　過払い金返還への対応が遅いことはこのブログで紹介しているが、 債務が残った場合の対応も遅い会社がある。　どうせ払う側だから遅くなっても・・と考えがちだが、 依頼者は早く弁済方法を決めて落ち着きたいものだ。　 　Ｙさんは昨年１２月に３００万程の過払金が返還されたので、 そのお金で残った債務を一括返済をして借金生活にピリオドを打つことにした。　ところがＡＬ社(今は合併されてＯＭ社)だけはいまだに解決していない。 残った債務は６５１，０００円　一括払いの和解の提案をするがなしのつぶて　何回電話しても、「いま合併の準備中なので・・」「担当者から電話させます」 「もう少しお待ちください」いつも同じ回答で前に進まない。　 いつまでもＹさんの過払い金をお預かりすることはできないので、 一旦精算のうえお返しした。そしていつでも支払いができるように７０万程のお金はプー ルして置いて頂けるようお願いした。　その０Ｍ社からようやく本日電話があった。　ＯＭ社　「Ｙさんの和解の件ですが、ＡL社の分です」　　私　　「Ｙさんですか？」　　　　　「いつ和解案をさしあげましたけ？」　ＯＭ社　「えぇーと・・１月１１日ですかね・・」　　私　　「なんで、いまごろ電話してくるんですか？」　　　　　「何度も電話したんですよ」　ＯＭ社　「それは記録にも残っていますが・・」　　　　　「忙しかったんですよ。合併の準備とか・・」　　　　　「ところで和解案なんですが・・」　　私　　ついに頭にきた。大声で　　　　　「あなた、（ところで・・）と平然と言ってきますが・・」　　　　　「冗談じゃないですよ」　ＯＭ社　「平然って？」　　私　　「そうでしょう、これだけ待たせおいて・・」　　　　　「（長いことお待たせして申し訳ありませんでした）　　　　　と最初に詫びるのが礼儀でしょう」　　　　　「えぇー・・どうなんですか？」　０Ｍ社　「すみませんでした、そのとおりです」　　私　　　「わかればいいですよ」　　　　　「それで、６０万でいいんですか？」　０Ｍ社　「それが、引き直し金額より減額はできないんです」　　私　　「他の会社はすべて一括で減額して頂いたんですよ」　０Ｍ社　「うちは１円でも駄目なんです」　　私　　「・・・とにかくＹさんと連絡を取ってみます」　　　　　「２，３日待ってください、電話しますから」　ＯＭ社　「いやー・・私のほうから電話しますから」　　　　　「今日は本当にすみませんでした」　　　久しぶりに大声を出してしまった。　殆んどの会社の担当者は紳士的に対応してくれるが、　非常識な会社、担当者もいることも確かだ。

  2007.05.17

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• 過払い金充当問題

  　連日、消費者金融関連ニュースで「過払い」と言う言葉が一般市民に浸透しているが 我々が当然と思うことも、一般の人には良く理解できないことがあるようだ。　 ある相談者からの相談 相談者 「過払い請求をしたいんですが」　　　 　「お願いできますか？」　 私　　「はい、事情をお聞かせください」 相談者　 「Ｔ社とＰ社なんですが」　　　　 「高金利で払っているんです」　 私　　「取引期間はどのくらいですか？」 相談者　「二つとも２年～３年ぐらいです」　 私　　「残金はどのくらいですか？」 相談者　「Ｔ社が１００万でＰ社が５０万ぐらいかな？」　 私　　「そうですか」　　　　 「減額にはなりますが、過払い請求は無理かと思いますよ・・」 相談者　「なぜですか？」　　　　 「今まで払いすぎた金利を返して貰って、これからの支払いは　　　　　　１８％でできないんですか？」　 私　　 「今まで払い過ぎた分は当然過払いですが、 次の借入の元本に　　　　　　充当されるんですよ」 相談者 「そうなんですか」　 私　　「そして、どんどん充当していって元本が０になると借金はなくなり」　　　　 「マイナスになって始めて過払い請求ができるんですよ」 今まで、最高裁は次のように判断していた。 同一の貸主から複数の貸付を受ける借主としては、過払い金を考慮して全体として 借入総額が減少することを望み、複数の権利関係が発生するような事態が生じることは 望まないのが通常の合理的意思であると考えられ、 過払い金が発生した後に別口の借入金の弁済に過払い金を充当する意思を有していると 推認 するのが相当である。 　ところで一度完済して充当の結果、過払い金が発生したまま数年間の取引の　中断があり、さらに取引を再開した場合も以前の過払い金は数年後の借入金に　充当されるか？　勿論充当される。期間の長短に関係ない。 しかし、各金融業者は間が何年開いているから最初の過払い金は時効だと主張してくる。　 　基本契約に基づき、継続的に貸付が繰り返されるいわゆるリボルリング契約で ある場合は問題ないが、 　先の最高裁(平成１９年２月１３日)は 基本契約が締結されていないか，されていない場合でも締結されているのと同様の　貸付が 繰り返されており, 第１の貸付の際にも第２の貸付が想定されていたとか、 その貸主と借主との間に第１貸付過払金の充当に関する特約に関する特約が存在するなど 特段の事情のない限り充当されないとおかしな判断をしてしまった。 　　契約の際、過払いが出た場合の充当に関する特約を結ぶなど非現実的でありえない。　 　　現場は大混乱、基本契約があろうと、なかろうと２年あいているから、 　５年あいているからと別契約を主張してくる。　　何年なら良くて何年以上なら駄目と言う判断 はできるはずがない。 　　 次の画期的な判断が待たれる。

  2007.05.16

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• これが答弁書？

  昨日、訴訟を提起した方が、解決が早い場合が多いと書いたが、 中には、長引く業者がいる。　本日訴訟(口頭弁論第一回期日)の００社がそうだ。 　東京簡易裁判所にて　 　被告は当然のように擬制陳述(欠席) 裁判官　「原告は訴訟を陳述しますか？」　 私　　「はい」 裁判官　「被告からの答弁書が今朝届きましたが」 私　　　「こちらにも昨日の夜遅く届きました」　　　　　 裁判官　「よく見ていませんが、個別取引を主張しているんですね？」　　　 私　　「原告３名連名の共同訴訟ですから当然個別取引なんですがね？」 裁判官　「なるほど」　 私　　「定型的な答弁書に数字を当て嵌めるだけなので、　　　　　　訴状の内容まで吟味する余裕がないでしょう」 裁判官　「訴訟外で和解の話し合いは？」　 私　　「案件が多いと言ってなかなか・・・」 裁判官　「次回の期日を入れますか？」　 この００社、訴訟を提起しても、なしのつぶてである。 そして期日前日にやっと答弁書が送られてくる。それも、形だけの答弁書である。　 ００社とは、明日も別件がある。 案の定、夜遅く「答弁書？」が送られてきた。　被告の主張として次のように書かれていた。 被告の主張　 原告との間の取引を調査し、その取引を利息制限法に基づき引直計算をしているので、 出来しだい提出のうえ被告の主張を述べる。 被告は本件の進行として、原告との間で話合いのうえ和解による本件の解決を 希望するが、本件を含む返還訴訟事案が２０００件を超え、これら対応に苦慮している 状況にあります。 従って、本件の解決まで時間を要する事が充分予想されますので、予め申し添えます。　　　尚、本弁論期日は差し支えのため、後庁への出頭ができません。　　　　　　　　従って、本答弁書の擬制陳述をお願い致します。 　次回弁論期日希望日　平成１９年７月４日以後の適宣期日　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 聞くところによると、上層部のある一部の人間がすべての案件の決済しているようだ。　特殊の会社とはいえ、体制、方針を変えて頂かないと、未処理の案件が溜まるだけだ。 現場で処理に当たる担当者や我々はともかく、正当な権利の過払い請求をしようとする 個人に二の足を踏ませてしまう、それが作戦ではないだろうが・・・ 困ったものだ。

  2007.05.15

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• 「過払い請求」　本人訴訟の薦め

  「過払い」に関しての相談が相変わらず多い 専門家に依頼しないでの本人請求、本人訴訟も多くなっているようだ。 午後４時２０分頃　ある相談者から電話あり　　相談者　「過払い請求のことで相談したいのですが？」　　　私　　「いいですよ」「どうしましたか？」　　相談者　「いま５社に請求しているんですが・・・」　　　私　　「ご自分でやられているんですか？」　　　　　　「すごいですね」　　相談者　「はい、昨日までの期限付きで内容証明だしているんですが」　　　　　　「１社を除き返事がないんです」　　 私　　 「今は、回答を待っていたんではだめですよ、　　　　　　　 あなたから行動を起こさなければ・・」　 相談者　 「そうですか」　　 私　　 「あなたの請求は、何百件、何千件の一件ですよ」　　　　　　「各会社は一件、一件回答をする余裕はありませんよ」 　相談者　　「どうしたらいいですかね？」「訴訟しないと無理ですかね？」　 　 私　 「訴訟提起した方が早い場合もありますよ」　　　　　　「回答があった一件はどうなんですか？」　　相談者　　「（弁護士か、司法書士を通してくれ、本人からは受けられない）　　　　　　　と言われました」　 　私　 「うぅーん・・とんでもないことですね」　　　　　 「面倒くさいですよ」「ふるいにかけているんですね・・」 　 相談者　「すぐ、訴訟提起したほうが良いですかね？」 　 　 私　　「それも良いですが、一度で電話で請求してみたらいかがですか？」　　　　 　「裁判も辞さないと・・」 　　相談者　「ありがとうございます」　「相手にされない」「いくら待っても連絡がない」とよく相談されるが、 各業者は一件一件、丁寧に応対する余裕がないのだ。　「この人とは今、直ぐ和解したほうが得だ」と相手に思わせなければ 長引くだけだ。　相手は訴訟を提起されるのを嫌う、答弁書を出さなければならないし、 期日管理が大変だ。殆んど期日前に良い条件で和解になるケースが多い 訴訟提起前と後では担当部署が別の場合が多い 勿論、移譲されている権限も違う。 時間に余裕のある人は、訴訟を提起してみたらいかがか？

  2007.05.14

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• 年配の方への情報が少ないです

  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　最近年配の方の相談・依頼が多い。７０歳に近いＴ子さんもその一人。　何十年も払い続けていたが、一向に借金が減らなかった。　思い悩んで知人の友人が当事務所で整理したことを伝え聞き、来所された。　このような方法でしか債務整理の情報が伝わらないことは悲しいことだ。　　約束の時間の５分前に駅から電話あり、当事務所の場所が良くわからないらしい。　補助者が駅まで迎えにいく。　　　　私　　　「遠いところから大変でしたね」　Ｔ子さん　「お世話になります」　　　　　　「知り合いの友達が、こちらで良くして頂いたと聞きましたので・・」　　私　　　「そうですか　」　　　　　　書いて頂いた受付票を見ながら　　　　　　「借入先はＭ社と、Ｎ信販だけですね？」　　　　　　「借りている期間はどのくらいですか？」　Ｔ子さん　「Ｎ信販は４５年ぐらいですかね」　　私　　　「えぇ！！　４５年前からですか」　Ｔ子さん　「はい、Ｍ社は３５年ぐらいです」　　　　　　「若い時からですから」　　私　　　「うぅーん・・・・もう借金は残っていないでしょう」　Ｔ子さん　「そうですか？」　　　　　　「今まで、どこに相談に行ったらよいかわからなくて・・」　　　　　　「前に自宅まで処分して返したんですが、また借りてしまったんです」　　私　　　「そうですか、完済したのはいつ頃ですか？」　Ｔ子さん　「６年前です」　　私　　　　「どの位経ってから、また借りたんですか？」　Ｔ子さん　「４ヶ月ぐらいですかね」　　私　　　「その時、再度契約はしたんのですか？カードは？」　Ｔ子さん　「していません、最初からカードは同じです」　　　　　　　私　　　「相手は分断は主張してこないでしょう」　Ｔ子さん　「・・・・・」　　私　　　「珍しいですね、他から借入はないのですね？」　Ｔ子さん　「とんでもないです、怖くって、怖くって」　　　　　　「他から借りるなんて・・」　　私　　　「今日から支払いはしなくてよいですよ」　　　　　　「費用も過払いの中からで結構ですよ」　　Ｔ子さん　「本当にいいんですか？」　　Ｎ子さん、何十年もの間、このＭ社Ｎ信販を財布代わりにしてきたようだ。　生活費から、子供の学費まで・・そして一度は自宅を売却までして精算をしたのだが　そして、ようやく今日、払っても払っても減らない架空の借金に決別する決心をした。　　普通、借金をして行き詰まると、他から借りて返すいわゆる「自転車操業」　になってしまうのだが・・　Ｔ子さんそれがなかったので、幸か不幸か、ここまで続いてしまったのだろう。 【お詫び】　　私事ですが、明日から加入しているロータリクラブの台湾研修旅行に出発します。　帰国は１３日夜です。　申し訳ございませんが、その間、ブログ、お問い合わせ、ご相談の回答は　休ませていただきます。　　尚、事務所は通常どおり業務をしております。　

  2007.05.09

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• 過払い金　１社　９００万円！！

  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　債務整理の業務の一つとして引き直し計算がある。 　業者から送られてきた履歴を法定利息に引き直しして実質残を出すのである。 　マイナスになれば過払いである。　入力ミスは許されない、５万を５０万に入れ間違えれば結果は大きく変わってしまう。　当事務所では、毎日何通も届く履歴を事務員が計算するよりは、効率、正確性等を考え　外部の計算業者に依頼している。３人で見直し計算をすると言うだけあって　今まで計算ミスはない。　その分、事務員、補助者には他の仕事に専念してもらっている。　　　事務員が業者時から返送されたＳ社の計算書を、首をかしげながら　　何回もチェクしている。　事務員　「うーん、おかしくないですね・・」　　私　　「どうしたの？」　事務員　「過払い金が８００万なんですよ」　　　　　「えぇー・・一社で！！」他の事務員の驚きの声とともに　事務所内騒然となる。　　私　　「何かの間違いではないの？誰の分なの？」　事務員　「Ｗ子さんです」　　私　　「あのＷ子さんか！！」　　　皆で再度見直しをしたが間違いではなかった。　　Ｗ子さんは、今年の３月下旬、娘さん二人に付き添われて来所された。　「随分前から借りている」と言うだけで最初の借入時期は定かではなかったが　計算書によると昭和５６年９月２３日から取引を開始して、　昭和６０年６月から過払いに転じていた。過払元金６２７万　過払い利息２４０万　の合計８６７万円　　過払い元金充当計算だと、過払金　８４５万　未充当利息８７万６，０００円　の計９３２万程である。　　　過払金の金額よりは、実質の借金がなくなった昭和６０年から架空請求に怯え　　コツコツと支払いを続けてきた、そして過払いになっていることを何も告げなかった　　Ｓ社に驚きと怒りを感じる。　　 業者は過払い金が少なければ「このくらいの金額だから」と　 また多ければ「金額が金額だから」と当然のように減額を請求してくるが、 　今までの苦労を考えれば安易な妥協はするべきではない。

  2007.05.08

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• 貸し渋り、貸し剥しが始まった？

  　 連休が明けて本日から通常業務 休み明けは、なかなか仕事のエンジンがかからない。　朝６時出所、既存の案件の進捗状況の確認、各補助者への仕事の割り当ての確認 ９時補助者出勤　休み明けは朝から各業者からの問い合わせが殺到するのだが、本日はそうでもない 相手も連休疲れで、なかなかエンジンがかからないのか・・・　しかし相談の電話はひっきりなしにかかってきた。 多重債務に苦しむ人は連休もゆっくりできなかったのだろうか？ 最近、いわゆる貸し渋り、貸し剥しのため、これ以上自転車が漕げなくなったとの 相談が多くなっている。　ある相談者からの電話　相談者　「すみません、ちょっといいですか？」　　私　　「どうしました？どんなことでもどうぞ」　相談者　「実は多重債務のことなんですが・・」　　私　　「債務はどのくらいあるんですか？」　　相談者　「２００万ぐらいですかね」　　私　　「何社ですか、それに取引期間は？」　相談者　「４社です、取引機関は全部３年ぐらいです」　　　私　　「延滞しているんですか？」 　相談者　「他から借りながら払ってきたんですが・・」　　 　　　「Ｔ社とＳ社からストップされて、これ以上払えないんです」　　 私 　「自転車操業ですか。いずれ倒れますよ」　　　 　　「これから借入をしなくて払っていける金額は？」、 　相談者 「５万円ぐらいですかね？」　　 私　 「それならなんとかなるでしょう」　　 　　　「１８０万円残ったとしても、３６回払いで月５万の支払いですから」 　相談者 「そうですか、もう他から借りない方がいいですかね？」　　 私　 「そんなことをしたら取り返しがつかなくなりますよ」　　　 　　 「すぐに任意整理をすることを薦めます」 　相談者 「わかりました」　　各金融会社を取り巻く環境は厳しい、２、３年先の総量規制を見据えて　顧客の選別をおこなってきた、新規貸出しも減少しているようだ。　この「貸し渋り」「貸し剥し」が問題になっているようだが・・・　　自転車操業はいずれ倒れる、倒れるなら怪我の少ない早い方が・・　手遅れにならないうちに・・　　そう考えるなら「貸し渋り」「貸し剥し」も早めの再生のきっかけになるのでは・・

  2007.05.07

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• ついに判決、架空借金の支払いを請求するのは不法行為

  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　すでにご存知かと思いますが、利息制限法に引き直せば過払になっていっているのに、　 支払の請求をするのは不法行為なので慰謝料支払いを認める画期的な判決が　　札幌高裁でなされた。　　以下４月２８日　毎日新聞　東京新聞より　　グレーゾー利：利息、架空請求と認定－－札幌高裁、初の判断　利息制限法を上回る消費者金融業者の「グレーゾーン金利」利息請求を巡り　北海道石狩市の女性が大手消費者金融「ＣＦＪ」（本社・東京都品川区）を相手取り、　過払い金など約３６０万円の返還などを求めた民事訴訟の控訴審判決が２６日、　札幌高裁であった。　　伊藤紘基裁判長は「グレーゾーン金利による請求は不法な架空請求に当たる」　とする全国初の判決を出し、同社に過払い分約２８０万円や慰謝料など計約３３０万円　の支払いを命じた。　　　訴えによると、女性は８７年６月～０５年９月の間、同社から借金した。　女性側は昨年２月、「ＣＦＪ側は支払い義務がないことを告げずに利息を受け取り、　不法行為が成立する」として札幌地裁に提訴。同社側は、　グレーゾーン金利の根拠として出資法が定める上限金利（２９・２％）を挙げ、　「グレーゾーン金利は監督官庁も容認していた」と反論していた。　１審は同社に約２８０万円の支払いを命じ、双方が控訴していた。　利息について、伊藤裁判長は「（双方の合意などの）要件を備えた場合にのみ受領できる　が、ＣＦＪ側は立証していない」として不当請求と認定した。　　当ブログでもたびたび紹介してきたが。今まで架空の借金で苦しめられてきた人は多い　たとえ、過払い金が戻ってきても払った代償は大きい。過払い金は、　大きな犠牲の結果である。　　本日過払い金を受け取りに来所されたＴさんもそうだ。　　　　５社３５０万の借金のうち、３社は平成５年にはすでに過払いになっていた。　その後も、督促に怯え、亡くなった母親にも十分な葬儀もしてやれず、子供にも　不自由な思いをさせながら架空の借金を払い続けてきた。　　過払い金が戻ってきた場合、普通、安堵とうれしさが顔に満ち溢れているものだが　Ｔさんは違っていた。喜びを表すこと無く、すべてを悟ったような静かな面持ちである。　Ｔさん　「このたびは本当にありがとうございました」　　私　　「どうですか借金のない生活は？」　Ｔさん　「不思議ですね、夢のようです、今までの２０年間なにをしてきたのかと・・」　　　　　「子供にも欲しい者も買ってやれず、かわいそうなことをしました」　　私　　「過払金の使い道は？」　Ｔさん　「子供の学費保険に入ります」　　　　　「もう少し過払い金のことが早く知っていれば、死んだ母親にも苦労を　　　　　　かけなかったのに・・」　　私　　「本当ですね、借金は馬鹿らしいですね？」　Ｔさん　「今は、駅前のサラ金の看板を見ても別世界のように感じます」　　　　　「なぜ借りてしまったんだろうと・・」　　私　　　「ところで仕事の方は？」　Ｔさん　「忙しい程、順調です　　　　　「当時は借金の支払いに追われ、２，３ヶ月後の入金の仕事は　　　　　　請けなかったんですが、今はそういうことはありませんので」　　　　　ようやくＴさんに笑顔が戻った。そして直ぐに銀行に入金するのだと、　　　過払金の入った封筒を大事に抱え帰られた。　　　まだ、まだ架空名借金に苦しんでいる人は多い　　サラ金の請求に対して「架空請求ですよ、不法行為なので慰謝料を請求しますよ」　　と言ってみてはいかがでしょうか？そして早めの決断を・・・

  2007.05.01

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• 法廷内実況中継

  　　本日は東京簡裁で過払訴訟２件あり　当事務所は管轄がある限りすべて東京簡裁に訴訟を提起している。　被告の本社所在地にも管轄（訴え提起裁判所）が認められている。　殆どの被告（金融会社）の本社所在地は東京に集中している。　当日に２，３件訴訟が重なっても次の法廷に移動するだけで　なにも問題ない。　　擬制陳述と言って被告の金融会社は、　殆ど答弁書を提出して第１回の期日は欠席する。　時間稼ぎというより、出廷するだけの余裕がないのだろう　そして１ヵ月程後、再度期日が決められる。　この制度は裁判に時間のかかる一因にもなっている。　遅滞を嫌い即、結審してしまう裁判官もいる。　最初の００社の件の裁判官がそうだ。　　裁判官　「原告は訴状を陳述しますか？」　　　私　　「はい」　　裁判官　「和解の話は？」　　　私　　「ありません」　　裁判官　「それでは結審しましょう」　　　私　　「一応被告からは答弁書が出ていますが？」　　裁判所　「会社が会社ですから、　　　　　　　これ以上続行しても無駄でしょう」　　　　　　「えーと、判決言い渡しは５月００日午後００時です」　　　続いて３階の次の法廷に向かう、　　３階だけでも法廷は１０室ほどあるのだろうか？　　どこの法廷も「開廷中」のランプが付いている。　　　　法廷に入ると裁判官の興奮した甲高い声が響いている。　　原告はあのサラ金×社のの社員のようだ。　　裁判官の手には何冊ものファイルが。　　各被告（債務者）ごとの訴状の綴りだろう。　　裁判官　「もう少し柔軟な和解案は出せないですか？」　　　×社　「いや、月５，０００円の支払いでは・・・」　　裁判官　「被告は５，０００円しか払えないと言っているん　　　　　　　ですよ？」　　　　　　「それに、損害金の一部ぐらい負けてあげたら　　　　　　　どうなんですか？」　　　×社　「私一存では・・」　　裁判官　「あなたは会社の代理人としてで来ているのですよ」　　　　　　「決められないなら、今度から社長に来てもらって　　　　　　　ください」　　裁判官　「次に被告００さんの件は？」　　　×社　「これは事件を大量に処理している００と言う　　　　　　　大手の法律事務所が介入しているんですが」　　　　　　「いつも定型的な答弁書なんですよ」　　裁判官　「そんなこと関係ありませんよ、　　　　　　　本件についてのみ答えてくだい」　　　×社　・・・・・・ふてくされているようだ　　裁判官　「あなたは、相手を批判しているのですよ・・」　　　　　そして次々に被告の名前が読み上げられる　　裁判官　「次に被告の００さんは出廷していませんか？」　　　　　　「はい、代理人の弁護士です」と傍聴席から声が上がり、　　　　　　　弁護士が被告席に・・」　　裁判官　「どうですか、被告の代理人？」　　弁護士　「将来利息なしの分割なら・・」　　裁判官　「×社は一切妥協しないんですよ何とかなりませんか　　　　　　　ね？」　　　　弁護士　「×社のことは弁護士仲間でも有名です」　　　　　　　「００さんは今債務整理中です、他は全部将来利息　　　　　　　カットして頂き返済が始まっています」　　　　　　　「将来利息付けるなら、とても払っていけません」　　　　　　　「資力はありませんので、これ以上無理です」　　　　　　　「好きなようにして下さい」　　裁判官　「どうなんですか原告？貸し倒れになるよりは・・」　　　×社　「利息のカットはできません」　　裁判官　「わかりました結審します、判決言い渡しは・・・・」　　　最後に裁判官、興奮したよ様子で×社社員に　　「会社に帰ったら、もう少し柔軟な和解をするよう言ってくださ　　　い」「高金利や過剰貸付けで債務者を苦しめてきたのも　　　事実でしょう」と一言　　　　　任意整理の場合は殆どの会社は、将来利息カットで債務者の再生　に協力する。だが、この×社は将来利息はおろか　入金開始までの延滞金まで請求してくる。　会社の方針だと言い一歩も譲らない。　交渉が決裂すると訴訟を提起してくる。　　　多重債務に陥る原因は、利息制限法を超える高金利の貸付と、　過剰貸付けが一因でもある。そのよなことをしておいて、　法律で認められていると言って契約通りの請求をするのは　いかがなものか？　　来月、当事務所もこの×社との裁判が控えている。　場合により損害賠償請求の反訴を起すとも考えている。　誰かがこの流れに歯止めをかけないと・・

  2007.04.27

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• いち早く情報を収集して行動を起す人だけが救われる？

  　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　過払い請求の依頼にＫさん来所、二度目である。 　最初は３年前、当時,相当の過払が戻ってきたが、　Ｎ社だけは保証人が付いており迷惑をかけたくないというので　　請求を保留していた。　　　　私　　「久しぶりですね」　Ｋさん　「３年になりますか」　　　　　　「ようやくＮ社も完済しましたよ」　　　　　　と言いながら資料を取り出す。　　私　　資料をみながら、　　　　　「３００万の借金で、利息込みで支払った金額は　　　　　　５２０万ですか？」　Ｋさん　「高いですね」　　私　　「本当に借金は馬鹿らしいですね」　　　　　「少しでも多く取り戻しましょう」　Ｋさん　「よろしくお願いします」　　私　　「ところで他には借金は？」　Ｋさん　「これで終わりですよ、もう懲り懲りですよ」　　　　　「当時、月２０万円払っていても利息で　　　　　　全然減りませんでしたからね」　　私　　「仕事の方は？」　Ｋさん　「順調です、あの時以来流れが変わりましたね」　　今とは違い、３年前はサラ金からお金が戻ってくることを知らない　人が多かった　Ｋさんもその一人だった。その後、Ｋさんの紹介やＫさんに聞いたと　何人もの人が相談依頼に訪れた。　なかには「住宅ローンを金融公庫から借りて長年払っているが　戻ってくるか？」との相談もあった。　　それにしても、まだ過払を知らないで苦しんでいる人が沢山いる。　世の中は情報時代、いち早く情報を収集して行動に起す、その人達　だけが救われる・・・　これでいいのだろうか？　　サラ金は請求がなくても、過払金を全ての人に返すべきだと思うの　だが・・・

  2007.04.26

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• 過払返還、訴訟の方が解決が早い！！

  　 　 過払請求に対しての各社の対応は様々である。 　どの会社も請求が多すぎて事務処理に追いつかないようだ。　Ｋ社という会社がある。請求書を送るとすぐに電話がくる　回答ではない。「申し訳ありません、請求が多すぎて順次処理してい　ますので１ヵ月後の００日に必ず電話しますからお願いします」と　お詫びとお願いだ。　今回請求書を送ったがその電話さえ無い。　　　　そのＫ社に電話　　私　　「Ｙさんの過払請求書をお送りしているんですが？」　　　　　「まだ回答を頂いていませんが？」　　Ｋ社　「すみません、ご存知のように請求が沢山ありまして・・」　　　　　「順次に処理しています」　　　　　「５月２５日までお待ちください、必ず電話しますから」　　私　　「１ヵ月も待たされるんですか？」　　Ｋ社　「すみません、今何千件抱えています、　　　　　　どうしょうもありません」　　私　　「お宅の場合１ヵ月待っても、　　　　　また稟議下りるまで待たされるでしょう」　　ｋ社　「すみません、会社の方針ですので・・」　　私　　「稟議がおりても返金まで１ヵ月、２ヶ月かかるとする　　　　　　と・・」　　　　　「真夏になってしまいますね、お金が返ってくるのは」　　Ｋ社　「すみません、できるだけ早くしますから」　　私　　「待てませんね」　　　　　「訴訟したほうが早いですね、　　　　　　期日は１ヵ月以内に入りますから・・」　　　　　「返金までの過払利息も請求当然請求しますから」　　　　　「お宅の案件はこれから全て訴訟を提起させていただきます　　　　　　よ」　　　K社　　急にあわてて　　　　　「ちょっと待ってください、今すぐに担当を決めますから」　　　　　　しばらくして担当者に電話を変わる　　担当者　「すみません、担当になりました００です」　　　　　　「えーと・・請求額が５４５，８１５円ですね」　　　　　　「いくらか減額をして頂けますか？」　　　私　　「駄目です、うちの事務所はそういうことは　　　　　　やっておりません」　　　　　　「今までうちの記録を調べてください」　　担当者　「過払、過払で大変なんですよ、　　　　　　　特別やりますから何とか・・」　　　私　　「こちらからしてみれば特別でも何でもないんです」　　担当者　「稟議が通りませんよ・・何とか・・」　　　私　　「わかりました、あなたの立場もあるでしょうから　　　　　　８１５円減額しましょう」　　　　　　担当者　「８１５円ですか？」　　　　私　　「そのぐらいの減額で今まで稟議が通っていますよ」　　担当者　「わかりました、それで稟議上げます」　　　私　　「どの位かかりますか？１ヶ月も２ヶ月　　　　　　　待たされるのはいやですよ・・」　　担当者　「休み明けには電話します」　　　請求が多すぎて事務処理が追いつかないのは良くわかる。　　それはその会社の事情だ。至急増員等の手を打つべきだ。　　第一線で交渉に当たっている担当者が一番大変だ。　　会社上層部は現場がどうなっているのかわかっているのか？　　　最近Ｍ社と合併したＵファイナンス、事務処理がさらに増大して　　パンク寸前いつ電話しても、担当者電話中で話しができない。　　担当者いわく「電話機を置くとすぐ次の電話がかかってきて電話　　できないんですよ」　　　冗談ではない、そちらは、何千件の内の一件かもしれないが、　　こちらは依頼者ひとりひりの大切なお金である。　　費用対効果を考え訴訟も検討すべきか？

  2007.04.25

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• 夫に内緒の借金

  　 Ａ子さん来所　７社２８０万円、取引期間長くて２年、　殆ど１年以内　収入はパートの３～４万円　借りては返すの自転車操業、あっーという間に増えた借金　　ついに各社もブレーキをかけてきた。　最近良くある「貸し渋り」「貸し剥し」だ。　　私　　　「なぜこんなに？」　Ａ子さん　「わかりません、気がついたら・・」　　私　　　「原因は何ですか？」　Ａ子さん　「生活のためです」　　　　　　「私のやりくりが良くなかったのです」　　私　　　「ご主人はご存知ですか？」　Ａ子さん　「知りません」　　私　　　「いいですか、任意整理して借金が減ったとしても、　　　　　　　これからは、どこからも借りないで払っていかなければなりませんよ」　　　　　　「ご主人にも家計を見直してもらい、協力してもらわなけ　　　　　　　れば再生は難しいですよ」　Ａ子さん　「それはできません」　　　　　　「どうしても言えないのです」　　私　　　「お子さんもまだ小さいでしょう」　　　　　　「熱を出したりして、パートの収入が途絶えることもありますよ」　　　　　　「これから貸してくれるところはやみ金しかありませんよ」　Ａ子さん　「・・・・・」　　私　　　「勇気を出して話てみてください、きっとわかってくれますよ」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　当事務所は破産、個人再生、それに任意整理で債務が大幅に残る場合　配偶者に内緒では受任しない方針だ。根本的な解決にならないからだ。　再度、行き詰まり夫にも言えず、仕方なくやみ金に手を出し、再生どころか最悪の状態に　ってしまった例は多い。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　逆に、勇気を出して話したら「なんでお前一人で悩んでいたんだ」　　「一緒に頑張って返していこう」と言われ夫婦の絆が深まり立派に再生できたと　　喜ばれることも多い。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　借金は一人だけのものではありません。　　共有することで悩みも苦しみも半分になります。　そして喜びは倍に・・・・

  2007.04.24

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• 相談は勇気をもって一日でも早く

  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ｔ子さん、娘さんに連れられて来所　ご主人の仕事（自営業）がうまくいかず、ご主人はおろかＴ子さんも 借金を重ねる羽目になってしまった。以前から娘さんが何処へ相談に行くよう進めるがその 勇気がなくずるずると・・・・そして借金はどんどん膨らんでしまった。 　そして当事務所で債務整理をした娘さんの友人に「あの事務所は相談だけでも無料でやってくれるから、 一度行ってみたら」と言われ勇気を出しての来所となった。　緊張している様子なので受付票も書いてもらわないですぐに面談 Ｔ子さん　「相談だけなんですが、本当にいいんですか？」　 私　　　「構いませんよ、紹介でしたよね・・」 娘さん　　「私の友人がこちらでお世話になったとのことで・・」　　　 　　「名前はちょっと・・・」　 私　　　「いいんですよ、あえてお聞きしませんから」　　　　　借金の明細を聞いてみると、７社２６０万程である。　　　　　取り引き期間も７年から１０年である。　　　　　借りては返すの自転車操業に陥っていた。 Ｔ子さん　「払っても払ってもどんどん増えてしまうのです・・」　 私　　　「いいですか、他から借りて払ってもそれで終わりではないんですよ」　　　　 　「新しく借りたところの金利が新たに増えてしまうんですよ・・」 Ｔ子さん　「はい、それはわかっているんですが・・」　　　　　「債務整理をすると娘に嫌がらせとかがあるんじゃないかと・・・」　 私　　　「そういうことはありません、法律で禁じられていますから」　　　　　 「なにも心配することはありませんよ」 Ｔ子さん　「それから債務整理をするのにお金が沢山かかるんでしょう？」　 私　　　「心配しないでください、債務整理の相談、依頼する人は誰だってお金に余裕は　　　　　　ありません、分割の後払いでも、過払金からの精算でもいいんですよ」 Ｔ子さん　「本当ですか？」 　私　　　「債権者からの請求をストップして、平静な気持ちを取り戻すのが先決ですよ」　　　　　 「気持ちが楽になりますよ」 　　　　　Ｔ子さん、思い余って泣き出してしまう、　　　　　 余程悩み苦しんでいたことだろう。　　　　　その後、任意整理の方法、システムなど詳しく説明する。　　最後に 　私　　「良くお考えになって、よろしかったらまた連絡ください」　　　　　　「いつでもお力になりますから」　Ｔ子さん　「ありがとうございます」　　　結局、娘さんの薦めもあって受任させていただくことにした。　２６０万円の借金も過払を除いて限りなく０に近くなるだろう。そうしなければ・・　　Ｔ子さんの債務整理に踏み切れなかった理由は、　まず最初に沢山の費用がかるんじゃないかという心配、　　それに自分が債務整理をしたら子供に影響があるのではないかいうこと。　また、内容が内容なので誰にも相談する勇気がなかったとのこと。　　その点、若い人はネット等で情報を得ているからまだ決断行動が早い。　　どうか、どうしたらいいかわからず苦しんでいる人に、あなたの経験、　情報をお話され、手を差し伸べていただきたい。　手遅れにならないうちに・・・・

  2007.04.24

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• 当然のように将来利息を請求してくるＫ社

  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ｎさんの債務整理前の借金総額は３５０万程あった。 　取引期間も短く、引き直し後は約２１０万程の債務が残った。　任意整理は引き直し後の債務を将来利息　(これから支払う利息)　　 を付けないで分割で支払っていくのが司法書士会、弁護士会の統一基準だ。　殆んどの会社は債務者の窮状を理解頂き、統一基準に沿った和解の承諾を頂いている。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　しかし、最近、将来利息はおろか、支払い開始までの延滞利息まで要求してくる会社が　出始めた。Ｋ社がそうだ。　 そのＫ社に電話する 私　「Ｎさんの件ですが」　　　「他の会社はすべて将来利息なしで承諾いただきました」　　　「利息なしで何とかお願いできないでしょうか？」 Ｋ社 「申し訳ありませんが１８％の利息を付けさせてください」　　　「法定利息です、法律で認められた利息です」 私 「何を言っているんですか・・」　　　「今まで、法定利息を超える高金利で貸付けてきたんですよ」　　　「そのためにＮさんは多重債務に陥ったんですよ」　　　「利息カットの和解はその慰謝料を含んでのことですよ」　　　「それを法律で認められているからとは・・和解になりませんね」 Ｋ社 「それは良くわかりますが、会社の方針ですから・・」 私 「方針を決めた人と話をさせてください」 Ｋ社 「それは・・・・」　　　「わかりました15％ではいかがですか？」　私　「話になりませんね」 交渉決裂である。安易に妥協して和解することはできない。　　本人の自覚と計画性のなさで多情債務に陥ることも多いが、　法定金利上の高金利で貸し付けたり、返済能力を超える過剰与信の貸付によることも　大きな原因である。　　そのような貸付を実行してきながら、法律で認められているからとは権利の乱用である。　いまのところ、２社程であるが、今後このような会社が増えていくことが予想される。　早急に対策が必要である。

  2007.04.19

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• 弁護士が自己破産！！

  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　弁護士が預かり金　１億５０００万を返済できず自己破産！！　今朝 衝撃なニュースが飛び込んできた。　　 以下読売新聞より　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　第２東京弁護士会所属の土谷明弁護士（６９）が、依頼者約３００人から預かった 　計約１億５０００万円の返済ができなくなったとして、 　来月にも東京地裁に自己破産を申し立て、弁護士を廃業することが１６日、分かった。　　土谷弁護士の代理人によると、土谷弁護士は所有する不動産などを処分しても　数千万円し　か返済できないとしており、先月下旬、　依頼者に対し自己破産することを書面で通知した。弁護士の破産申し立ては異例という。　関係者によると、土谷弁護士は、多重債務者から債務整理の依頼を受け、　消費者金融への返済資金などを預かっていた。　しかし、今年に入り、同弁護士会に「破産する恐れがある」などと相談し、　３月に弁護士業務を実質的に停止した。　　同業の士として居た堪れない出来事である。　弁護士を信頼してすべてを託して　依頼者はようやく再生の道を歩み始めたのに・・・・　　依頼者３００人ということは、そこそこの報酬もあり、　決して自己破産など考えられない。何か問題があったのだろう。　借りたお金、預かったお金は返さなければならない。当たり前のことだ。　しかし、自己破産も法律が認めた制度だ。　　法律家である弁護士が法律に助けを求めたということか・・・　　和解成立後の毎月の各社の支払いを受任した事務所が最後まで代行する方法と　依頼者が自己の責任で直接支払つていく方法がある　　どちらの方法にするかは、各事務所の考え方である。　代行してもらう場合は　代行手数料がかかる。しかし依頼者は各社の支払総額を事務所に振り込むだけなので　手間が少なくなる。しかしそれが３年５年と続くとなると・・・　　当事務所は、依頼者に直接各社に支払いをして頂くことにしている。　毎月何百人ものお金を預かり、各社に支払いをしていくだけの事務処理に自信がないのも　理由である。　　とにかく依頼者の信頼を裏切ってはならない。

  2007.04.18

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• ００ファイナンス、業務停止中の過払い請求はどうなるの？

  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　あの業務停止の行政処分を受けた００ファイナンスから　過払請求に対しての回答の電話があった。今まで考えられなかったことだ。　以前と違い、非常識な減額と違い、やんわりといくらかの減額を要求してきた。　勿論、安易な減額には応じなかった。　　００ファイナンスは変わったのか？　変わりつつあるのか？まだ定かではない。　ホームページのトップにも「行政処分についてのお詫びとお知らせ」が社長名で　掲載されている。　いよいよ、来週２３日から全店業務停止に入る。　それまでに、依頼者のすべての履歴を開示するよう朝から補助者が電話をしまくっている。　　停止対象業務として、業務の全部(弁済の受領に関する業務、訴訟　または調停に応じる業務及び関東財務局が特に必要と認めた業務を除く)とあるが、　訴訟、調停になっていない債務整理、過払い請求はどうなるのかよく相談される。　最後に担当者にその件を聞いてみる・　　私　　「大変ですね、来週から業務停止ですね？」　　　　　「訴訟になっていない過払い請求業務もストップするんですか？」　担当者　「いや、過払い業務はやりますよ」　　　　　「ただ、これから窓口が本社管理部になります」　　私　　「そうですか、債務が残った場合の支払いの交渉はどうなります？」　担当者　「ちょっとお待ちください」　　　　　　　上司に確認しているのか、しばらく待たされる。　　　　　　その間、「お調べしています、しばらくお待ちください」と何度もアナウンスが　　　　　　流れる。今までないことだ。　　　　　　しばらくして　　　　　「申し訳ありません、残債が残った場合の債務整理業務は停止します」　　　私　「わかりました、　大変ですが、頑張ってください」　　業界１１位で貸し出し残が１４６４億の００ファイナアス、　跡形もなく消えて無くなることはないだろう。どうか生まれ変わって欲しいものだ。

  2007.04.17

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• 担当者は何百件もの案件を抱えている？

  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　各金融会社の担当者は一人何百件もの案件を抱えているようだ。　一体一日何件の電話を受け、また、かけているのだろうか？　言い忘れたことがあり２０分後に電話するも、話が通じない。　再度、依頼者の氏名、生年月日を伝え、担当者も交渉記録を見て　初めて状況がわかるらしい。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　先日、Ｍ社と合併したＮ信販、一段と事務処理が増大したようだ。　いつも電話のベルが鳴りっぱなし、担当者はいつも電話中、　折り返し電話をくれるよう伝言するが、一向に電話がこない。　完全に事務処理がパンクしている。至急人員増員等対策を考えて頂きたい。　相手から見れば、何百人のうちの一人かも知れないが、こちらとしたらそうはいかない。　悠長に構えていたらいつになっても解決しない。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ｗさんの件でこの２、３日電話しているが、一行に折り返しの電話がない。　強行手段に出るしかないか・・　　昨日電話を受けたＴ(女性)さんに電話する　　 私　 「司法書士の００です、Ｔさんお願いします」　　Ｔさん 「はい　私ですが・・」　　 私　 「昨日、Ｗさんの件で電話したんですが・・」　　　　 　「担当者に伝えて頂きましたか？」　　　　　 「待っていたんですが、電話がありませんでしたよ」　　Ｔさん 「申しわけありません、Ｗ子さんの生年月日か会員番号は？」　　 私　 「また、言うんですか？」　　Ｔさん 「すみません」　 　 私　　　会員番号を伝える　　 Ｔさん 「間違いなく伝えていますが・・」　　　私　大声で　　　　　 「電話をいただけないなら、伝えたことになりませんよ」　　　　　 「ところで、担当者はいますか？」　　Ｔさん 「すみません、電話中です」　 　 私　 「・・・」　　　　　　「それでは、今度は必ず電話くれるように伝えてください。必ずですよ・・」　　Ｔさん　「はい、わかりました」　　１０分後やっと担当者から電話が来た。聞くところによると　話終わって受話器を置くと同時に次の電話がかかってくる繰り返しだと言う。　担当者も大変のようだが同情はできない。何百何千の案件があろうとも・・・　依頼者にとっては大切な一件。　受付の社員や担当者には申し訳ないが、強行に出るしかない・・

  2007.04.16

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• 人生悪いことばかりではありません

  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ｔ子さん今後の打ち合わせのため来所 最初に来所されたのは今年１月の中旬であった。 当事務所は事前に予約を頂いて面談をするのだが、　Ｔ子さん悲痛の面持ちで突然来所された。 聞くところによると、Ｋ市から１時間かけてやっとのおもいで来たと言う。　　幸い予定も入っていなかったので、急遽面談することにした。　借金の総額は　５社、３２０万円程、取引期間はすべて１年～２年、　法定金利内のＭ社Ｋ社は減額が期待できない。　果たして任意整理で、T子さんは支払っていけるのか？「なんとか助けてください！！」「破産だけはしたくない・・」「家を取られたら、母が・・・」悲痛な気持ちが伝わってきた。　病弱な母親が一人暮らしをしている実家は父親からの相続でＴ子さん名義だという。　　よく話を聞いてみると１０年前に亡くなった父親の看護のためにも　借金をしていたとのこと。　　そうすると、その時の完済した借金もあったはずだ。　過払いが返ってくれば破産は避けられる！！　　Ｔ子さんの記憶を頼りに過払い請求をすることにした。　　　　私　　　「Ｐ社から８５万円、Ｔ社からは３５万円返ってきましたよ」　　　　　　「それからＡ社は１１３万円、来週入金になりますよ」　Ｔ子さん　「夢のようです、それに、母の具合も良くなってきました」　　私　　　「良かったですね、人生悪いことばかりではないですよ」　　　　　　「それから、過払い金を弁済に当てますと　　　　　　　残る債務が１００万程になりますが・・」　Ｔ子さん　「そんなに少なくなるんですか？」　　私　　　「３年分割だと、月２８，０００円位の支払いになるんですが？」　Ｔ子さん　「それなら、十分払っていけます」　見違えるような笑顔のＴ子さん。最悪の状態を脱して運も好転したようだ。　「一つ良くなればすべて良くなる」まんざら嘘ではなさそうだ。　借金問題が解決したら、「仕事がうまくいくようになった」「病気が治った」　「夫婦中が良くなった」と言う話は良く聞く。　　先日来所されたＫ子さん、「不思議なものね、あれから身寄りの無い知り合いから　　面倒を見てくれたら全財産あげると言われたのよ」と得意満面に話して行った。　　過払い金は依頼者の人生を左右するの大切なお金です。　返し渋る業者、簡単に値切ってくる業者、良く考えて頂きたい。　

  2007.04.13

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• 架空の借金のため、税金、住宅ローンも延滞

  　 今年の２月１２日「遠方のＫ子さんからＳ０Ｓ！！」としてブログで紹介したＫ子さん からメール届く　　以下原文 ００先生、お世話になっております。００県のＫ子です。 先生にお願いしてから早2ヶ月近く経ちますが お願いしてから随分と気持ちが楽になりました。 本当にありがとうございます。 今日は経過と過払い金について相談したくメールさせて頂きました。 前回のメールで3社過払い金が入金予定とありましたが、精算して頂く事はできませんか？ 本来なら全社終わってから精算という事だと思いますが 住宅ローンの延滞や税金等があり早急にお金が必要なのでできたらお願いしたく お忙しい中お手数ですがよろしくお願いします　 督促に怯え、電話線も抜き、部屋に閉じこもっていたＫ子さん、ようやく落ち着きを 取り戻したようだ。 ３３３万あった架空の借金も　判明しただけでも４００万近い過払い。 すでに１９７万円が近日中に返還される。　架空の借金に追われて、税金の支払いや、 住宅ローンの支払いもままならなかったＫ子さん。勿論、精算させて頂きますと返事する。　すべての借金から開放されるのは、もう間近か？　　

  2007.04.12

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• 金融会社の統廃業が急速で進んでいます

  　 中堅金融業者　ＫＬ社から１通の通知が届く　 　以下原文　　　　　　　　　　　　　　　　　　ご　通　知 ００００司法書士事務所御中　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　平成１９年４月１１日 　貴職におかれまして、時下、益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。 　突然では御座いますが、弊社は平成１９年０月００日をもちまして、 　貸金業協会に対して廃業届を提出しました。　　解散手続きにあたり最小現の人員で業務を行っている都合上、 　貴職より介入通知を頂きました 　下記の者につき、取引履歴の開示に２ヶ月～３ヶ月程度の猶予を 　 頂戴するこ事になりますので。予めご通知申し上げます。　　　　　　　依頼者氏名　０００００様　　　　　　　生年月日　００年０月００日　　　　　　　住所　　００県００市０００００ 　 尚、今後の連絡につきましては、即時に対応できる者が常勤しておりませんので 　全てＦＡＸにてお願い申しあげます。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〒０００－０００　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　住所　０００××××　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　０００株式会社　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ＦＡＸ　０００－０００－００００　　金融業界の統廃業は急速に進んでいるようだ。　 新規貸し出しを止めて回収だけに走った００社、００信販は００社と統合して 　事務処理が追いつかないようだ。これからの各会社の動きに目が離せない。

  2007.04.11

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• 小額の過払い金は稟議が下りない？

  　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ｓ子さんの過払い請求の件で、Ｔ社に電話　請求額　元金４，３２１円　過払利息４２３円の計４，７４４円　 私　「Ｓ子さんの過払いの件で請求書を差し上げているんですが・・」　　　 「ご回答を頂いておりませんが？」　Ｔ社　「ちょっとお待ちください」　　　　　「あぁー・・４，７４４円の件ですね」　　　　「この金額ですから、０和解してください」　　私　「それはできません、貴社にとってこの金額でも、　　　　Ｓこさんにとっては大切なお金ですよ」　Ｔ社　　「稟議が通らないんですよ・・」　　私　「どういうことですか？」　Ｔ社　「いゃー・・・小額の場合は０にして貰えと・・・」　　私　「それが、会社の方針ですか？」　　　　「どんな小額でも、返すべきお金は返さなければいけないと思いますが・・」　Ｔ社　「それはわかるんですが・・」　　私　「権限がないあなたと話しても仕方がありません」　　　　「決済する人を出してください」　Ｔ社　「ここにはいません・・」　　私　「わかりました、最高責任者の社長に電話します」　　　　「直接、会社の方針をお聞きします」　Ｔ社　「それはやめてください、私の立場が・・」　　　　「一週間だけ待ってください。何とかしますから」　　私　「わかりました、連絡をお待ちしております」　　わずかなお金でも依頼者にとっては大切なお金である、そのお金が工面できないため。　借り入れを起こし、多重債務に陥った人もいるはずだ。　どんな小額でも返さなくてもよいということはない。　それが会社の方針であるなら大問題である。

  2007.04.11

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• 書類が残っていなくても、完済後の過払い請求はできます

  　 　　　　　　　　　　Ｓさんから電話あり、完済後の過払い請求で、５社中４社の 計２３４万５，６７０円が返還された　　Ｓさん　「ありがとうございました、昨日入金を確認しました」　　　私　　「精算書も郵送しておきましたから・・」　　Ｓさん　「それも昨日届きました」　　　私　　「申し訳ありませんが、ＴＭ信販は難しいですね・・」　　　　　　「何か証拠になるものありませんかね？」　　Ｓさん　「それはもういいです、これだけ戻ってきたんですから」　　　私　　「それだけ払いすぎていたんですよ」　　Ｓさん　「そうですね、このお金、無駄には使えませんね」　　　　　　「今のところ使い道がありませんので、とりあえず貯金します」　　　私　　「それは良いことですね」　　　　Ｓさんが最初来所されたのは、昨年１１月初旬であった。　報道で過払いのことを知って、「もしや自分も？」と思ったのが始まりとのこと　　しかし、完済したのは５年から１０年前、すべての書類もカードも処分してしまい　手元には何もなかった。頼れるのは自分の記憶だけだ。　　金融会社は氏名、生年月日、取引の際の届出住所で本人を特定する。　特定できれば履歴はあるはずだ。　Ｔさんはいわゆる転勤族で、今まで何回も住所を変わってる。　すべての住所を併記して受任通知を出した。　　案の定、本人確認に手間取ったところはあったが、大手の４社は開示してきた。　１社は時効寸前であった。　　中小業者のＴＭ信販は、何度か再調査を依頼したが、　取引の記録がないとの返事だった。　そう言われてしまえば、証拠のないこちらとしてはどうすることもできない。　　それにしても、思わぬお金が返ってきたＳさん、「貯金」とは・・・　完全に借金生活とも決別している。　　「完済したのは何年も前だから・・」「書類も何も残っていないから・・」　と過払い請求を諦めている人が多い、　過払い金は、苦しい中、払い続けてきたあなたの大切なお金です。　即、行動に移してください。　一部の中小業者を除き、本人の特定ができれば、履歴は出してくれます。

  2007.04.06

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• 連帯保証人になるのは、それなりの覚悟が必要です

  　 Ｔさん過払い金を受け取りに来所　受任したのは昨年１２月６日、　当初２３０万程の借金は１社を残しすべて過払い。　Ｔさん 「これほど戻ってくるとは思いませんでした」 　私　 「長いこと真面目に払っていたからですよ」　　　　「残ったＫ社は、４月１３日に返ってくるＳ社の過払い金から払いましょうか？」　Ｔさん「是非、そうして下さい」　 私　　「これで、借金はなくなりますね・」　Ｔさん「サラ金は終わりなんですが、この前お話した保証人の問題が？」　 私　　「そうでしたね」　　　実はＴさん、サラ金の他に、銀行に１，８００万円程の保証債務があった。　以前友人が事業を始めるのに、「迷惑は掛けないので」「名前だけ貸してくれ・・」　と言われ人の良いＴさんは軽い気持ちで連帯保証人になってしまった。　そしてその友人の事業は破綻、自己破産をして夜逃げしてしまった。　よくある話だ。　真面目なＴさんは・毎月３万ずつ支払っているが金利にも追いつかない。・・・・　Ｔさん「何とかなりませんかね・・」　　　　「絶対迷惑を掛けないと言われたのに」　　　　「銀行も大丈夫だと言ったのに」　　私　「気持ちはわかりますが・・」　Ｔさん「私が一番の被害者ですよ・・」　　　　「個人再生はできませんかね？」　私　　「この前もお話したように、　　　　　最低Ｔさんの財産以上は支払わなければなりませんから・・」　　　　Ｔさんは　自宅は自己所有である。資産価値２，０００万円、　　ローンの残が５００万程　差し引き１５００万円が財産としてカウントされる。　　個人再生はこの１５００万円を３年間で支払っていくのが原則だ。到底無理の話だ。　　自宅を売却することも考え、再度検討することにした。　　　連帯保証人とは、主債務者と連帯して支払いの義務を負う。　　「迷惑をかけないから」「名前を貸しただけ・・」では通らない。　　　判子を押すときはそれなりの覚悟が必要です。

  2007.04.05

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• あの０００社、ついに営業停止

  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　関東財務局は本日付で、あの悪名高い、やりたい放題の０００社に貸金規正法の規定に　　違反した複数の事実が認められたとして営業停止の行政処分を下した。 　「ついに」と言うより、「遅かれし」と言う感である。　　営業停止期間も本社債権課で　１９年４月２３日～同年６月２３日まで 　他の支店も長いところでは２ヶ月以上である。かなり重い処分である。　　まず取立て行為の規制違反では、担当者が債務者の自宅を訪問した際、 　債務者が拒むのを無理やり担当者の車に乗せ債務者の親族宅を訪問して 　その親族を困惑させたり、督促の電話の際、債務者の家族に子供の学校名を 　執拗に問い質す等の言動によりその家族を当惑させたり・・・・等々、 　まるでやみ金顔負けである。　　また債務者の代理人等から取引履歴の開示を求められた場合において、 　故意に開示低を遅延させた事実や、取引履歴を保有しているにもかかわらず 　一部について保有していない旨の虚偽の回答を行った事実等が 　複数の支店で認められたとしている。　　そして驚くことに、これらの違反は、「まず３年分開示」　「二度目の請求に関しては、調査中のＦＡＸを送る」　「三度目の請求に関してはとりあえず５年分開示する」等社内規定を定め、　　本社が積極的に関与していたとしている。　まったく驚くばかりだ。なぜこのような会社が今まで野放しなされてきたのか、　執拗な催促に脅え、払わなくても良いお金を払いすぎている人がまだまだ沢山いる。　さて、これからこの会社はどうなっていくのだろう？　今後の動向に目が離せない。　念のため、会社名は伏字にさせて頂きました。　　

  2007.04.04

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• 車と再生　どちらが大事？

  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ｎさん来所　借金総額６００万円　自転車操業で凌いできたが、 債務が雪だるま式に増え、ついにギブアップ・　　 　 私　　「毎月どれだけ支払っていますか？」　 Ｎさん　「わかりません・・」 　私　　「・・・・」 　Ｎさん　「他から借りては払っていますので・・」 　 私　　「自転車操業ですか？」　　　　 　「それでこんなに・・」　　　　 　「債務整理をすれば今後借り入れができなくならますが・・」　　　　　　「月々いくらぐらいの支払いが可能ですか？」　　Ｎさん 「月７万ぐらいです」 　　私　 「そうですか・・」　　　　 　「Ｔ社とＳ銀行は法定金利内ですから減額は期待できません」　　　　　 「それにＮ信販のショッピングもまるまる残ります」　　　　　 「その外、取引期間が短いものもありますし」　 Ｎさん　「どれくらい減りますかね？」 　　私　　「やってみないと分かりませんが・・・」　　　　　　「厳しいですね」　　　　　　「５００万円残ったとして　３年払いで１３８，８００円、５年でも　　　　　　　８３，０００円の支払いになります」 　Ｎさん　「そうですか」 　　私　「最悪のことも考えておかなくてはなりません」 　Ｎさん　「最悪？」 　　私　「個人再生です、これなら残った債務の５分の１まで減らすことも可能です」　　　 　「１００万円を３年間で支払えばいいのですから」 　Ｎさん　「車は？」 　　私　「個人再生はすべての借金を対象にしなければなりません」　　　　　　「残念ながら、諦めなければなりませんね」 　Ｎさん　「車は買ったばかりですから、何とか残したいんですが？」　 　　私　　「気持ちはわかりますが、再生を成し遂げるには何かを犠牲にしなければ・・」　　　　　　「車と再生とどちらが大切か、よく考えてください」 　Ｎさん　「そうですね」　　Ｎさん、なかなか決心がつかず、よく考えてみると言って帰られた。　債務整理は、各債務が確定しなければ方針を決めることはできない。　個人再生、破産の予定で手続きを進めていっても、予想以上の減額、過払いが発生　して、十分、任意整理で再生できたということは多い。　　その逆もある、そのときに個人再生も破産もいやだとなると再生はストップしてしまう。　最悪の場合を考えての覚悟が必要だ。

  2007.04.03

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• 業者と債務者の立場が変わった？

  　　　００社からＮさん過払返還訴訟の答弁書が届く。　００社の主張として　原告との取引は複数の契約による複数の取引構成されており、　各契約による取引は別個独立した取引である・・・として個別計算を主張してきている。　　そんなはずがない、ひとつの契約のはずだ。　ただ一度完済して２０日後に再度借り入れをしているだけだ。苦し紛れの答弁か？　　そして、被告会社の窮状をご理解頂き、早期解決を目的として、　被告主張金額０００円を解決金として提示する・・・・　なお、提示金額に納得して頂けないようでしたら、分割支払いも含めて検討しますので　ご連絡くださいと締め括っている。　　泣き落としか？　到底納得できる金額ではない。　直ぐに電話する。　　私　　「答弁書を頂いたんですが」　　　　　「別個契約を主張されていますが？」　００社　「はい、一度完済していますから」　　私　　「個別の契約書はあるんですか？」　　　　　「同じカードでの継続取引ではないんですか？」　００社　「そうですか？」　　私　　「(そうですか？)ではないでしょう)」　　　　　「何もわからないで答弁しているのですか？」　００社　「会社の方針ですので・・」　　私　　「一連計算での和解はできないですか？」　００社　「会社の方針ですので」　　私　　　「わかりました、何を言っても無駄ですね」　　担当者も一件一件の案件に対応するのが不可能だろう　定型的な答弁書を送るのが精一杯というところか・・・　やむ得ない、裁判所に判断して頂くしかない。 　　それにしても、有無を言わせず取立てをしてきた業者、　今は逆に窮状を訴えて、減額、分割払を要求してくる。　時代は変わったものだ。

  2007.04.02

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• 地裁案件、相手の会社の社員にも代理権はありません

  　　　　００社からＳさんの過払い訴訟の件で電話あり。　４月２日が第１回期日である。　請求額は元本　２３４万２，３４５円、過払利息３２万４，３２１円の　２６６万６，６５７円である。　元本が１４０万円を超えているので、当然司法書士の私には代理権はない。　私が送達受取人(窓口)としての本人訴訟である。　００社　｢Ｓさんの訴訟の件なんですが？｣　　　　　｢訴訟外で和解できませんかね？｣　　私　　｢地裁案件ですから、私には代理権がありませんよ｣　００社　｢それはわかりますが、どうなんですかねＳさんの意向は？｣　　私　　｢非常に厳しい人ですよ｣　　　　　｢（過払い利息の5％も当然いただけますよね？）と言っていましたよ・・｣　００社「利息ですか？うぅーん、元金だけでは無理なんですかね？」　　私　「さぁーわかりません、駄目なときは弁護士を紹介してくれと言われています」　００社「弁護士ですか？　うーん・・・」　　私　「取りあえず和解案を伝えましょうか？　いくらなら？・・」　００社「２６６万なら、何とか稟議を通しますが・・」　直ぐにＳさんに電話　　私　　「００社から２６６万円の和解の提案がありましたが？」　Ｓさん　「２６６万円ですか！！」　　　　　「それで十分です」　　私　　「そうですか、それでは改めて００社から電話があると思いますが」　　　　　「それでよければ和解してください」　　　　　「それに、和解書は私が作成してＳさんに送りますから署名捺印して００社へ　　　　　　送ってください」　Ｓさん　「ありがとうございます」　　　元本が１４０万を超える場合、司法書士には地裁での代理権はないが、　相手の会社の社員にも当然、代理権はない。　訴訟を続行する場合、代表者が法廷に立つか、弁護士に依頼しなければならない。　　よっぽどの事がない限り、費用と時間をかけて応訴してくることはない。　当事務所はこじれて訴訟続行になった場合は、　協力いただいている弁護士に即バトンタッチをする。決して安易な和解を勧めない。　弁護士費用も最初取り決めした費用のなかからお支払いさせていただくことにしている。　　各会社は訴訟を起こされることを嫌がる。期日管理が大変で、出廷する暇もないようだ。　殆んどが擬制陳述(答弁書を出して欠席)だ。　また、訴訟提起前と提起後の担当者の権限も違う、好条件で和解になることが多い。　話し合いでなかなか過払い金を返してもらえない場合、　即、訴訟を提起することをお勧めする。

  2007.03.30

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• 過払い金が戻ってきても、払った代償は大きいです。

  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　３月１４日のブログで紹介させていただいたＴ子さんから、朝早く電話あり。　昨日、ご主人と合わせて７００万程の過払い金を精算のうえ送金させていただいた。　そのお礼の電話である　Ｔ子さん　「ありがとうございました、昨日入金になりました」　　　　　　「お父さんも喜んでいます」　　私　　　「そうですか、良かったですね」　Ｔ子さん　「なんか夢みたいで・・」　　　　　　「不思議ですね、悪かった体の具合も良くなったし・・」　　　　　　「お父さんの顔色も良くなりました」　　　　　　「なんて、お礼を言ったらいいのか？」　　私　　　「いいんですよ、長いこと一生懸命払ってきた結果なんですよ」　　　　　　「借金のない生活はいかがですか？」　Ｔ子さん　「まだ、家を売った時の残った借金がありますので・・」　　私　　　「そうでしたね・・その頃整理をしていれば家を残せたかもしれませんね」　Ｔ子さん　「仕方ないです、もういいんです　このお金で全部払えますから」　　　　　　「それから、一度、お礼にお伺いしたいんのですが？」　　私　　　「いいんですよ、その気持ちだけで十分ですよ」　　長いとこは平成の初期から、コツコツと払い続けてきたＫさん夫婦、　一度行き詰まり、あるところに相談に行ったが、「ご主人を連れてこないと駄目」　と言われ、昔気質の職人の主人は承知する訳はなく、　泣く泣く家を手放し急場を凌いだ。　その後も払っても払っても減らない借金で再度行き詰まり、　人を介して当事務所に来られた。　　まずは奥さんのＴ子さんから債務整理を着手した。　そして、架空の借金は払わなくても良いことを知ったＴ子さんがご主人を根気よく　説得、ようやくご主人も納得した。　「サラ金からお金が返ってくるなんて信じられない」と言っていたＫ子さん　ようやく現実がわかったようだ。　　しかし、いくらか過払い金が返ってきても、払った代償は大きい、過去には戻れない。　どうか残された人生、有意義に過ごしていただきたい。

  2007.03.29

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• 他の媒体の広告も必要です！　高齢者のためにも・・・

  　 当事務所は電話帳にも積極的に広告を出している。インターネットを使えない人、 特に高齢者のためにも・・・ そして、費用支払い方法、方針等詳細に記載している。　 Ｓ市から　Ｋ夫妻来所。共に６５歳を過ぎている。 　ご主人の手には切り抜いた当事務所の広告が握り締められていた。　着手金がなかなか都合できずにいたところ。広告の「着手金分割可能」の文字　が目に留まったとのこと。　Ｋさん　「本当に着手金は分割でいいんですか？」　　私　　「勿論、ですよ」　　　　　「受任すれば、各社の支払いはしばらくストップしますので」　　　　　「その間にお支払いしていただければ結構ですよ」　Ｋさん　「でも今、手持ちがないんですが？」　　私　　「請求を止めることが先決です、来月からで結構ですよ」　Ｋさん　「助かります」　　私　　「ところで、借金の原因は？」　Ｋさん　「私が入院したときからです」　　　　　「何とか完済した所もあったのですが、　　　　　　枠がまだありますからと電話があり、つい・・」　　　　　「定年後はゆっくり暮らしたいと思ったんですが・・」　　　　　「何処へ相談に行っていいかわからなくて・・」　　今までの経緯を　振り絞るような声で細々と語ってくれた　それを聞いて奥さんも涙ぐんでいた。　　過払いになるかはわからないが、大幅な減額になるのは間違いないだろう。　決して払っていけない金額ではない。早く支払いを終えて静かな人生を過ごして頂きたい。

  2007.03.28

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• 借金は夫婦二人の共有です。

  　　　Ｅ子さん来所　借金総額　　４５０万程　表情は暗い、元気がない。　自転車操業で今まで支払いは凌いできたが、新規借り入れをストップされて　ついに倒れてる時がきてしまった。　金融業者の貸し渋り、貸し剥しが始まっているようだ。　　　　私　　　　受付表を見ながら　　　　　　　「借金の原因は？」　Ｅ子さん　　「主人の病気です、入退院を繰り返したりして・・」　　私　　　　「そうですか、それでこんなに？」　Ｅ子さん　　「はい、他から借りて払ってきたんですが、」　　　　　　　「どこからも借りられなくなりました」　　私　　　　「すべてＥ子さん名義の借金ですか？ご主人名義の借金は？」　Ｅ子さ　　　「すべて私名義です・・・」　　私　　　　「どういうことですか？　生活費や、ご主人の病気のために借金でしょう」　　　　　　　「ご主人名義では借りられない理由があったんですか？」　Ｅ子さん　　「家計は全部任されていましたので」　　　　　　　「それに私の方が手続きするのに便利ですから・・」　　私　　　　「ご主人は借金のことはご存知ですか？」　Ｅ子さん　　「借金していることは知っていますが、金額までは・・・」　　私　　　　「うぅーん、　　債務整理することはご存知ですか？」　Ｅ子さん　　「知りません」　　　私　　　　「いいですか、Ｅ子さん名義でも、夫婦二人の借金なんですよ」　　　　　　　「もう、どこからも借りられなくなるんですよ」　　　　　　　「いくら減額なっても、Ｅ子さんのパートからだけで支払うのは無理ですよ」　　　　　　　「ご主人の理解と協力がないと・・」　　　　　　　「申し訳ないけど、ご主人内緒では受けられません」　Ｅ子さん　　「どうしてもだめですか？支払いが来るんですが？」　　私　　　　「勇気をだして、ご主人にお話してください」　　　　　　　　「できれば、ご主人と一緒に来てください」　　　　　　　　　　わかりましたと、Ｅ子さんは沈んだ顔をして帰られた。　そして、５分程した後　　「主人に話しました」「仕事で近くにいますので、これから一緒にいいですか」　と最初とは打って変わった明るい声で電話がある。　ご主人を交えて再度面談　　ご主人は最初は驚かれていたが、よい機会だと債務整理に理解を示された。　　こうして、二人の再生への第一歩が始まった。

  2007.03.26

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• 債務整理費用を金融会社から借り入れるよう薦める弁護士？

  　　夜遅く、このブログの掲示板に「助けてください」との相談が入る。　内容を再度ここに紹介します。　 　ブログを見つけて、しっかり読ませていただきました。 　 そして、勇気を出して、今日、弁護士さんに相談に行ってきました。 　多重債務に専門特化などと記している、大阪の弁護士さんです。 　かなりの件数（十件）と金額なので大変だということは承知して行きましたが、　 　弁護士費用が今すぐ出ない事を伝えますと、 　それじゃ、「カードで借り入れたら？枠が空いてるでしょ。 　どうせ減るんだし、それで費用にしたら？」と、言われたのです。 　 そおいうものなのでしょうか？ 　どうしても、スッキリしないものがあったので、とりあえず契約はしないで、 　帰ってきたのですが、週明けには支払わなければいけないものもありますし、 　でも払えないし・・・で、困っております。 　　こういう場合は、どうすれば良いのか、 　　突然の長文で申し訳ございません。どうぞ、よろしくお願いいたします。　ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー　「信じられない！」「まさか！！」　私の感想である。 　債権者を欺くことになる。それを専門家が薦めるとは！！　 債務整理をすると決めたら　「どこからも借りない」「どこにも返さない」　私がいつも言っていることなのだが・・・ 　それに、お金が工面できないから債務整理をするのである。　最初から多額の着手金など払える訳はない。 　当事務所は最初の着手金が払えないと言う理由では受任をお断りすることはない。 　分割、それに後払いで受任させていただいている。　勿論、過払い金が見込まれるときはその中からの清算も可能である。　　中には、着手金を一回も払って貰えず、やむなく辞任になることもあるが、　それはそれで仕方ないと思っている。　本人が自ら再生への道を閉ざしてしまったのだから・・・　　請求をストップさせて、平常心に戻すのが先決である。　着手金が払えないため躊躇して手遅れになることはあってはならない。　　　費用が分割可能な事務所は沢山あると思います。　債務整理は一生一度の問題です。　　勇気を持って信頼できる専門家を探されることをお勧めします。　間違っても債務整理の費用を金融業者から借り入れるようなことはしないでください。

  2007.03.23

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• 相談をする時はすべての借金を出してください

  月末近くになると気が抜けない 任意整理の結果、残った債務の支払いが月末から開始することが多いからだ。　和解締結後、振込み先が記載された和解書を依頼者に郵送、 依頼者が直接各債権者に振り込むことで支払いが始まる。 今月末からは5名の方の支払いが始まる。業者から、まだ3社程の和解書が届かない。 全部そろってからでないと事務処理も大変だ。依頼者にとっても一度に振込みができず 二度手間になってしまう。業者に電話してせかせる。　　依頼者にも電話での支払い確認が必要だ。　せっかくお願いして、よい条件で和解させていただのに、　「支払いができません」「忘れて　いました」では面目ない。　　Ｗさんに電話　　私　　　「各社の和解書と弁済計画書をお送りしましが・・・」　　　　　　「今月から支払いが始まりますので、よろしくお願いします」　　Ｗさん　　「昨日届きましたが・・」　　　　　　「それから、相談があるんですが」　　私　　　いやな予感がする　　　　　　「どうしました？」　Ｗさん　　「実は、もう一件カードがあるんです」　　　　　　「もしもの時はと思って残しておいたんですが、」　　　　　　「それも追加でお願いしたいんですが」　　私　　　「えぇー　どういうことですか？いくらあるんですか？」　Ｗさん　　「５０万円程です、先月どうしても必要だったもんで借りてしまったんです」 　　私　　　「うーん・・・参ったなぁー」　　　　　　「月々の支払いがきついということで、〇社とＴ社は何とか頼んで６０回払いに　　　　　　　してもらったんですよ」　　　　　　「今まで和解した分は払っていけるのですか？」　Ｗさん　　「それは何とか・・」　私　　　　「とりあえず今月は間違いなく支払いしてください」　　　　　任意整理はすべての債権者を対象しなくてもよい。　　「もしもの時に一枚だけは・・・」と言う気持ちはよくわかる。　　　情報が出回りそのカードも使えなくなり、「実はもう何社あるんですが・・」と　　　追加の依頼を受けることが多い。　　　　　人間は弱いものだ、どこからも借金ができない状態に　　　自分を追い込まなければ、また元の多重債務者に逆戻り。　　　　債務整理の相談はすべての借金を申告すること　　　どの借金をするか、外すかは専門家の判断です。　　　　　　　

  2007.03.22

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