000000 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

書と育児と時々妻〜字が上手な人を目指して〜

書と育児と時々妻〜字が上手な人を目指して〜

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

2023年09月10日
XML
カテゴリ:エッセイ・随筆

初めてのデートは喫茶店だった

モンブランがおいしいと評判の店だったが、行ってみると思いのほか古ぼけた外観で店内もこじんまりしていた

英国を感じさせる小さな庭があり、シャーロックホームズのドラマに出てくる女給のようなエプロンをした七十、八十くらいの老女が1人で接客した

ショーケースに並んだケーキを眺めている妻に対し、2つでもいいですよ、と言うと、妻は1つでいいですよ、と苦笑した

自分が同じことを言われたら、相手を忖度して、では2つにします、などとつい言ってしまいそうであるが、1つでいい、と爽やかに即答した妻に、自分にはない自然体の美点を見た

モンブランは栗そのものの控えめな甘さで溢れていた
砂糖の甘さが苦手な私にはおいしく食べられた

妻との会話は、盛り上がりには欠けるが、気まずい雰囲気にもならなかった

1、2時間話しただろうか

はっきり覚えている会話が1つある

私が質問したからだが、妻が自分の兄弟について話した

妻は3人兄弟の1番上で、下に弟が2人いた
妻の2歳下の弟は、生まれたときから身体面や知能面で障害があり、中学生で亡くなったそうである

本当にいい子だった、みんなに愛されていた、と亡くなった弟の話をしているときの妻は、私といることも忘れて別の世界に行ってしまったかのようだった

妻は兄弟の話をした後、今度は私の兄弟について質問した

私は4人兄弟で、2つ上の姉と、2つ下の弟、4つ下の弟私、弟、弟といたが、2つ下の弟は大学生で亡くなった

弟が亡くなった話は、地元の同級生に聞かれて1度話した以外は誰にも話したことはなかった
今まで、兄弟は、と聞かれたことも何度かあったが、3人、と現在の状況で答えていた

が、何の邪心もなく兄弟のことを話す妻につられたのか、辛いことを吐露した妻への義理なのかよく分からないが、妻には真実を話した

この話を書くまで忘れていたが、私と妻の間には、亡くなった弟がいた、という共通点があった

この共通点を運命などと大袈裟に感じたことはなかったと思うし、妻にもそう感じるような恋愛想像力はないことはよく知っているが、果たしてこの共通点は全く結婚に作用しなかったのだろうか

(続く)





ブログランキング・にほんブログ村へ

PVアクセスランキング にほんブログ村





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2023年09月24日 16時18分44秒
コメント(0) | コメントを書く
[エッセイ・随筆] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X