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カテゴリ:猛禽
この頃は台風で本土も大変だったようですね、皆さんの地域は大丈夫だったでしょうか?こちら宮古島は殆ど影響なく無事でした。宮古島は昔から台風銀座と呼ばれるほど台風が多く襲来するその通り道なのですが2003年(台風14号・アジア名/マエミー)以降大きい台風は来ていません。勢力の小さい台風でも慣れてはいてもイヤなものですね。ほんと、自然が猛威を振るった時はなす術はなく怖いものだと思います。さて、今日のお話はフクロウ話題です。今「ガフールの伝説」、それに各会社のCMにメンフクロウが登場していてメンフクロウ旋風が起こっているようですね。彼らに興味のある人、無い人も最後までお付き合いくださいね♪9月終り巣立って行った雛たち、その後も産卵が続き10月頭には1ペアから12個の卵を確認、全てが有精卵とは限らない為、検卵を行います。強力な光を当てて卵の中を透視します。有精卵だと血管や胚、それらが脈を打つ様子を確認する事が出来ます。検卵の度、生命の神秘さやその息吹に感動します。12個中の9個が有精卵でした。4個は親元に返し残りは孵卵器で孵化まで見守ります。この様に沢山産んでしまった場合、親だけでは抱ききれずダメになる確立が高いのでその時はやや面倒ですが人口孵化になります。温度や湿度のある一定の範囲が卵~幼い雛には必要で孵卵、孵化、育雛それぞれに合った違う温湿度管理が重要となります。孵卵器とは本当にイヤなものでいつもイライラします。温度湿度を設定し稼動させますが外気の影響を受け易くなかなか思った数値をキープ出来ず気づいたら低かったり高かったり・・まぁ、親が看ていても同じ温湿度でいける筈もなくここは多少の事なら許容するしかないと思います。孵卵器メーカーの営業マンが「孵卵器を使ったからと言って孵化するとは限りませんよ」と、「成功させたいなら多くの経験と技術が必要です」・・孵卵器を使いこなせるようになるには大変な道のりなのか・・猛禽も奥が深いがその器具までもそうなのか・・・難しい事へのトライは面白いぞ、と逆にやる気が出てきます。親から取り上げて検卵の為に仮置きの卵、その大きさの比較に鶏の卵(市販M玉)を右上に置きました、メンフクロウの卵は3分の1位の大きさです。フクロウの卵は白色で色や柄は無く光を良く透すので他の鳥類より検卵は楽です。木のウロに巣を構えるので草むらなどで産卵する鳥達の様なカモフラージュの為の柄や色は必要ないのと暗い巣でも親が卵の位置を確認し易い様に白色卵なのです。皆さんお馴染の鶏の卵を良く見てください、尖った端と丸みのある端がありますね、丸みのある方には気室といって空気を貯めておく層になっています、孵卵器にセットする場合はこの気室を上にしておきますがフクロウの卵は見分けが難しく私も逆さにしてダメにしてしまった事があります。先月終りにはぞくぞくと雛が孵りました。孵化時の画像もご覧ください。孵化したばかりの雛は卵黄嚢といってお腹に栄養分を蓄えた状態で生まれてきます。このおかげで最大で3日食事を摂らなくても生きていけます。卵黄嚢がほぼ空になる2日目からの給餌ですが最初はペースト状にした生肉をピンセットで与えます、20グラム切る子への給餌その他作業は非常に細かい事ばかり・・神経を使います。画像で生まれた直後、そして給餌なしで卵黄嚢だけで2日目を迎えた雛の成長振りを画像で見てください、お腹の栄養だけでもこんなにしっかりしてくるものなんですね。この子達も順調に成長して今は雛らしくなってきました。なんと別のペアも産卵を始めておとといまでに5個の卵を確認、我が家はフクロウ屋敷と化してします。
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Last updated
November 2, 2010 04:22:32 PM
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