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青空と木洩れ日

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2025.02.15
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カテゴリ:おしゃれ
小学校入学前位の頃、母とデパートに行ったら、
一定額のお買い物をした人は
真珠貝を一つ選ぶことができ
中に入っている真珠をプレゼントします
というイベントがありました。

昭和40年代でまだ真珠は特別なものという
印象が強かった時代で、
そのイベントには長い列ができていました。

多分日本橋三越だったと思いますが、
イベント会場がたぶん地下2階で、母は最初地下1階に行って
店員さんに聞いて、
「場所がわからなくて、間違えちゃった」と
楽しそうに笑っていたのを覚えています。
大抵のことは明るく捉える人でした。
ほっそりした若い母で、
女性らしい高いけど優しくて小さな声でした。

レシートを見せて引換券をもらうと
そこは既に長蛇の列で、
確か紅白の垂れ幕が巻いてある長方形の商品台が
ずらっと並べてあるところに沿って
1時間位並んでいたのかもしれません。

並んだ先には、大きな桶のようなもの、
当時なので多分、木の盥桶に、真珠貝が沢山盛ってあり、
引換券を渡すと、好きな貝を選ぶ用にと言われました。

母は私に選ぶようにと言ったのですが
どれがいいかわからず、
たぶん近くにある小さな貝にしたんだと思います。

それを開けて、中から真珠を出してくれたのですが、
出してくれた多分伊勢志摩の養殖業者の方が、
「これは小さいから」と言って、既に出してある真珠も
くれたので、
母は、まあ、いいんですか、ご親切にありがとうございます、
とお礼を言っていました。

多分、良い物が出ない場合にはそうしていたんでしょうね。

真珠はその場で、別料金でアクセサリーに加工でき、
母はこれは娘にあげたいからと、
指輪を私用につくるように依頼したところ、
お店の方が、お子さんは育つから
お母さんのサイズにしたほうがいいですよ、と言って
母のサイズで作ることになりました。
子供用の小さなサイズもなかったのかもしれませんね。

数時間後、シンプルな銀台の小さな真珠の指輪が出来、
その指輪はそれ以来ずっと、私の宝石箱の中にあり、
今も大事に持っています。
真珠貝から出てきた小さな真珠も、実家の宝石箱に
まだ入っていると思います。

デザインが素敵とか、真珠が素晴らしいとか
そういうものではないけど
母との思い出の指輪なので大事にしています。
それを見ると、小学校入学前の私が
ほっそりした若い母を見上げる気持ちを思い出します。







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Last updated  2025.03.04 22:37:59
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