映画の時間 藤元明緒「ロストランド」キノシネマ神戸国際no63
藤元明緒「ロストランド」キノシネマ神戸国際 チラシが出回り始めた頃から見るつもりで待っていました。 で、見ました。落ち込みました。 見たのは藤元明緒監督の「ロストランド」です。 主人公は、この写真の二人です。ミャンマーの難民キャンプからマレーシアに逃げていく、9歳のソミーラちゃんと5歳のシャフィくんという姉弟の数10日間に渡る旅の日々を描いた作品でした。ドキュメンタリー風の展開、映像ですが、ドラマです。しかし、ドラマなんだから、作り事なんだからと安心できるところはありません。厳しい現実凝視から生まれた作品というべきでしょうね。 ミャンマーという国家の国内情勢や、その周辺の国々についてもよく知りません。ロヒンギャと呼ばれている人たちがミャンマー国内で、なぜ攻撃され、難民化させられているのかということについても知りませんでした。そういう、無知な視点から見ているわけですから見ていてしんどい・・・のは当たり前だったのでしょうね。 政治的、宗教的、あるいは、文化的敵対関係から、住んでいた場所を奪われ、穏やかな暮らしを破壊され、命を狙われる例は世界中のあちらこちらであるのでしょう。それは、のんびりした日常を暮らしているからと知らないではすませられないことを激しく問いかけてくる映画でした。10歳にも満たない、幼い姉弟を描いて、希望のありかを問いかけてくる製作者の思いの激しさ!に打ちのめされて落ち込みました。 辛くて厳しい映画でしたが、すぐれた作品だと思います。 若い人たちに、是非、見てほしいとも。ただ、覚悟して見たほうがいい気がします。歴史の教科書や、ニュースの客観性の向こうに、こういう現実があるのが、今、現在の人間の世界なんですよね。 戦争、災害、差別、現実の世界は不幸に満ちていて、考え始めると落ち込みます。でも、眼をつむらず、考え始めるところに「希望」があることを祈っているかの作品でした。 この作品を藤元明緒という、日本の映画製作者の方がとっていらっしゃることに驚きながらも、心から拍手!でした。監督・脚本・編集 藤元明緒撮影監督 北川喜雄音楽 エルンスト・ライジハーキャストムハマド・ショフィック・リア・フッディンソミーラ・リア・フッディン2025年・99分・G・日本・フランス・マレーシア・ドイツ合作 キノフィルムズ2026・04・26・no078・キノシネマ神戸国際no63追記 ところで、このブログをご覧いただいた皆様で楽天IDをお持ちの方は、まあ、なくても大丈夫かもですが、ページの一番下の、多分、楽天のイイネボタンを押してみてくださいね。ポイントがたまるんだそうです(笑)