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ゴジラ老人シマクマ君の日々

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2019.04.21
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​​三宅唱「きみの鳥はうたえる」元町映画館​​​

  ​​​佐藤泰志の小説「きみの鳥はうたえる」が映画になりました。​​​​ 観る前に読むか、読んでから観るか問題がまたしても勃発したわけです。柴崎友香と同様、ひいきの作家です。以前に読んだはずだったのですが、全く覚えていません。書棚を探すのですが行方がわかりません。そういうのって、贔屓というのかどうか難しいのですが、最近こういうことが多いのです。困ったものです。しようがないので、神戸駅を降りて、駅中の大垣書店で再購入してしまいました(笑)。​​

「おいおい、二冊目ちやうのん、これ。」
「うん、まあ、しようがないやん。おっ、柴崎の『きょうのできごと 十年後』もあるな。ついでや、買うてしまおう。」
「えー、仕事なくなって、新刊書店では買えへんと決めたんちゃうの。」
​「そうか、柴崎のは、古本で出るの待つつもりやったやんな。まあ、ええわ。」​
​「調子に乗って、新刊二冊も買うて。こないだ、西脇に行って、文藝春秋の先月号か、掲載しとった芥川賞の、あれ、「送り火」、読んで「うーん」とかうなって、帰ってきたら新しい単行本が届いとったけど、ああいう場合はおんなじ本、二冊目とは言わんのか?」​
「うーん、あれは失敗やった。おばーちゃんが文春読んでるとはな。そやけど、もう、注文してたからな。古本言いながら、サラの本が来てたなあ。元値で売れんかなあ。」
「あほか。」
​​​ とか何とか、一人議論を戦わしながら、元町映画館へ向かいました。席について、文庫本の表紙カバーと映画のチラシがおんなじなのを見くらべてホッとしていると場内が暗くなりました。​​​
 人相の悪い青年が画面の中でウロウロし始めて、映画が始まりました。
​​「こいつが柄本佑か、弟はもっと人相悪いいうてたやつがおったな。これが、友達の​静雄​か。見たことある顔やな。一緒に住んどるんか。」​
「そういえば、学生の頃、ぼくの下宿に住んでた玉ちゃん、どうしてるんかなあ。この子ら二段ベッドか。玉ちゃんとぼくは、押入れの上と下に寝てたなあ。」
「あっ、この女の子ええな。ヤレヤレ、すぐこうなるか、まあ、そんなもんやったかな。でも、この子ら学生ちゃうな。」
「うん、部屋の中、今、最中やねん、二人。​静雄君​、君だけちやうで、その経験。ドア開けようとしたら『ああ、そうなん。しゃあないなあ。』って、なさけないやろ。考えたらきわどいことしてたんや、あのころ。真っ昼間、そんなもんか?って、平気やったし。まあ、ドア、ノックする側しか経験ないけど。」
「エッ、仲直りしようってか、それはできんやろ。だいたい、お前、いうてること意味わからんし。アルバイト同士やろ、先輩面スンナや。気ィ弱いだけやろ。​柄本くん​、やっぱり怒るやろ。そうそう、そうなりますね。ああ、あっ。トイレ抱えて倒れちゃった。弱いなあ。」
「わー、お兄さんこん棒持ってきてるやん。そうか、鉄パイプにする根性はないか。つくづくカスやな、こいつわ。あーあっ、​柄本くん​の死んだふりにビビりよった。」
​佐知子​いう名前やったか、アップに耐えるええ顔やな。」
 ヒロインの困惑(?)のアップで映画は終わりました。記憶に残るに違いない、いい顔でした。
 ​​​チラシで柄本佑染谷将太石橋静河の名前を再確認し、納得して席を立ちました。​​​
​​​「そういえば、スーザン・ソンタグという人が「孤独は連帯を制限する、連帯は孤独を堕落させる(Solitude limits solidarity;solidarity crrupts solitude)って、言うてたというのを最近読んだけど、映画の中の人相の悪いきみ、​柄本くん​、あんたの姿を見ていて思いだしたわ。」​​​
​「あんたが、何かを拒絶してる姿に、なんや知らん、ものすご、グッときた。共感いうんかなあ。何があって、そうしてるんかはようわからん。でも、それは、例えば、青春とか、潔癖とか、そんなもんとちやうって、今でも思もてんねん。いっぺん拒絶と決めたら、拒絶や。結果的に、一人になっても、それはシャーナイ。幾つになってもや。そやろ。」
​​​​​ それで、映画の中の​柄本君​は120数えて、振り返って走り出しました。そこが小説とは違っていました。確か、原作では佐藤泰志君には走り出させるとこができなかったように思うのですが、​三宅唱君は走り出させました。映画が小説を追い抜く瞬間がそこにあったのかもしれません。
でもな、それが、サイコーによかったで!​​​​
ソンタグはな、あくまでも「安寧は人を孤立させる(Comfort is olates)」という前提で言うてんねんな。ぼくはな、あんたが走り出したのを見てて、『それで、どうすんねん!』って、アホみたいに目を瞠っててん。​
​​ 人を好きになるというのは「solidarity連帯」とも「comfort安寧」ともちがうのです。で、何かと問われたら困るのですが、走り出すしかほかに方法がないことなのでしょうね。​​
 映画館のカウンターを通り過ぎようとしたら、声を掛けられました。カウンターで知り合いの女性が笑っていました。元気そうで、何より。少し動揺して、トイレに行くのを忘れました。神戸駅まで歩きながら、トイレに行きたくて困りました。
トホホ‥・・・​​

​​ そうや、帰って原作読まな!​​

監督 三宅唱
原作 佐藤泰志
脚本 三宅唱
撮影 四宮秀俊
照明 秋山恵二郎
音楽 Hi'Spec
タイトル題字 佐藤泰志
キャスト

柄本佑(僕)
染谷将太(静雄)
石橋静河(佐知子)
足立智充(森口)
山本亜依(みずき)
柴田貴哉(長谷川)
2018年製作・106分・G・日本​​​​​​​​

2018・09・26・元町映画館・no4​​​​​

追記2019・11・20

小説「きみの鳥は歌える」の感想はこちらをクリック​してください。​​​​


​​​​​追記2020・01・09
偶然つけたチャンネルでこの映画をやっていて、見始めたら最後まで見てしまった。映画とは違う小説の結末も覚えているので、テレビでやっていることに、勝手なイメージが重なって面白かった。小説の結末で映画を撮ればどうなるのだろう。ラストシーンがイメージできない。​映画の結末は、明るいわけではないが、まだ三人に未来があるように感じた。​​
​追記2023・01・18
​​​​​ 三宅唱の新作、「ケイコ、目を澄ませて」を観ました。主役のケイコ「君の鳥はうたえる」柄本君でした。​
                                             ​​

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最終更新日  2023.07.09 11:17:15
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