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ゴジラ老人シマクマ君の日々

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2020.04.18
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​​いせひでこ「ルリュールおじさん」(理論社)​​​​​​


 
​​いせひでこさんという絵本作家、いや、絵描きさんとお呼びする方がいいかもしれませんね。その方の「ルリュールおじさん」(理論社)という絵本を図書館で見つけました。​​
​​ ジル・バシュレというフランスの人が書いた「わたしのネコが小さかったころ​」(平凡社)という、全く、人をくった、愉快な絵本の訳者の名前として知ったのですが、御本人の絵本もなかなかなものでした。​​
​​​​ 絵本の舞台はパリです。表紙はアカシアの木陰を走る少女ですね。登場人物は、大好きな植物図鑑が壊れてしまった少女ソフィーとその本を直してくれるルリュールおじさんの二人です。​​​
 お読みになればすぐにわかりますが、​ルリュール​というのは人の名前ではなくて、仕事の名前でした。オジサンのお父さんも​ルリュールという仕事​の職人さんだったそうです。
​​​ 印刷した紙の冊子を革装の表紙をつけて製本したり、読み込んで傷んだ本を修復修理したりするお仕事ですね。
 日本語には訳すことができない仕事です。製本屋さんという訳だと少し違う気がします。多分、聖書に始まるヨーロッパの本の文化を支えてきた伝統的な仕事でしょうね。
 その
​​製本の仕事をそばで見ているソフィーと、機械を操作しているおじさんの姿のページです。もうオジーさんですね。​


 
​​​​​オジサンは、自分のお父さんの仕事を見て、この仕事の職人になりたいと思ったそうです。そのころの思い出のシーン。


​ セピア色の思い出が、オジサンの心の中にあります。お父さんの手元を覗き込んでいた少年も、今では背筋も曲がり、頭も白くなった老人です。​
​ 次の絵は、ようやく修理がすんで、新しい本になった図鑑を覗き込んだり、抱きしめたりしているソフィーの姿です。​


 床に置いた図鑑に覆いかぶさっている様子を描いている絵が、ぼくは好きです。
 この本の中には壊れた本がどういうふうに修復されていくのか、順番に描かれています。ノリが乾く時間、おじさんソフィーパリの街を散歩したりもします。
 なんと言うんでしょうね、上品な絵のタッチとお話しのテンポがゆったりしていて、とても贅沢な印象の絵本です。大げさなドラマは何もありません。でも、本の好きな人にはうれしい絵本だと思います。
 ぼくは、ルリュールおじさんの仕事がどんな子供を育ててきたのか、フランスや、ヨーロッパの、今も息づく歴史と文化の厚みにあこがれを感じました。
 そんなフランスでも、新しいルリュールおじさんはもう生まれないのかもしれませんね。
​​​​
 日本人は「書物」を文化として受け取る知性を、近代150​​​年かかっても育てることができませんでした。今、書店の棚に並ぶ本の内容の品のなさ、浅薄さ、毎週廃品回収に捨てられている本の山を見てそう思います。
 すぐに答えを教えてくれて、すぐに役に立つ本は、やがて捨てられます。本を捨てる社会は「歴史」「文化」も育てる事が出来ないような気がします。
 100年以上も前に漱石が小説「三四郎」の登場人物、広田先生に言わせたことば、「滅びるね」が、もう一度リアルに響き始めているのではないでしょうか。
 伊勢秀子さんはノンフィクション・ライターの柳田邦男さんの配偶者だそうです。この絵本は2007年の講談社出版文化賞だったようです。
 公立の図書館ならどこにでもある絵本でしょうね。でも、今はどこも閉まっていますね。またいつか、どこかで読んでみてください。

追記2022・05・21
 神戸に「子どもの本の森」という図書館(?)がオープンしています。本を陳列して、本を読むイベントをする施設らしいのですが、貸し出しはないということです。大きな書店で、椅子とかベンチに座って棚の本を読めるというところもあります。「ブック・カフェ」とかいうコンセプトの喫茶店もあるようです。喫茶店の書棚に、読んだことのない本がならんでいて、毎日通って読むのでしょうか。
 何故そうなのか、自分でもわかりませんが、図書館とか教室とかでは読むことに集中できないシマクマ君には、「貸し出しのない図書館」「新刊の試し読み」「大きな書棚の喫茶店」、みんな無縁ですが、ついていけない、そういう時代というのが始まっている印象です。「本」なんてものは、親兄弟の目を盗んで、友だちとかを出し抜くために、こっそり読むものだと思うのですが、どうも、そういう時代は終わってしまったようです。棚に飾ってある本が好きな人は増えても、読んでいる人があんまり増えていないようですし、読んだ本は断捨離という不思議な時代ですね。
 やっぱり、ついて行けそうもないですね(笑)。

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最終更新日  2022.05.21 13:57:05
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