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2020.09.15
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​​​キム・ボラ「はちどり」元町映画館

​​​​​​​​​​​​​​​
 休日は満席が続いていると聞いて、月曜日にやって来ました。キム・ボラ監督「ハチドリ」です。
 当てが外れました。元町映画館は今日も満席でした。とはいえ、一つ飛ばしの着席です、余裕ですね。で、映画が始まりました。
​​
 チラシの顔の少女がドアの前で繰り返しチャイムを押しています。ドアを素手で叩いて母を呼び始めました。902号室、高層アパートの9階にあるこの部屋は、彼女の自宅のようですが、彼女は家族から締め出されているようです。
 1994年、中学2年生、14歳のウニは「餅屋」を営んでいる両親と姉、兄の5人家族の末っ子です。
 映画は中学生ウニの日常生活を写し続けます。冬のシーンがありませんから夏から秋にかけての、半年ほどの生活です。​​
 家庭では、期待過剰な受験勉強の欲求不満を抱える兄の暴力のターゲットです。父親の男尊女卑の暴言は日常的で、姉は男友達を部屋に引き込む「不良少女」です。
 学校の勉強には何の関心も湧きません。授業中も寝ているか、そうでなければ漫画を描くことに熱中していますが、クラスメイトはあざけりのことばを平気で投げつけていきます。ファースト・キスを試みる異性の友達はいましたが、ただのマザコン少年でした。    
 慕ってきた下級生の少女に告白された「愛」を、ちょっと真面目に信じていましたが、しばらく音信不通が続き、再会したときには先学期のことだと、軽くふられてしまいます。
 いっしょに書道塾に通っている友達と文房具屋で万引きをします。なんことはない、友達に裏切られ、住所をバラされ、さらし者にされたのはウニだけでした。​
 たった一人、わかってくれるかもしれないと期待した、塾のヨンジ先生は大橋の崩落事故に巻き込まれて死んでしまいました。​
 なにしろ、中学2年生です。何にもなさそうですが、あれこれ、ろくでもないことに次々と遭遇します。哀しいだけです。どうしてそうなるのか、他の人たちがどうしてそんなことをするのか、中学生のウニにはわかりません。​
 映画の中で羽ばたき続ける14歳のHummingbirdに、安らぎの小枝は最後までなかったように思います。
 映画のタイトルロールで、わざわざ1994という字幕が入ります。中学生ウニの生活のところどころに、北朝鮮の国家主席、金日成の死、サッカーのワールドカップ、アメリカ大会、そしてソウルの漢江に架かっていた聖水大橋崩落事故のテレビ・ニュースが挿入されます。みんな1994年のことです。​​
 それぞれ、ほとんど、唐突な印象のシーンなのですが、この監督が、この映画にこめた意図が、そこにあると思いました。
 隣りの島国より、十年遅れて到来した高度経済成長という資本主義が追い求めるアブナイ社会で​中学2年生のウニ​は暮らしています。
 彼女が毎日通る道筋に、「地上げ」に抵抗し、バラックの小屋に住む人たちの横断幕があります。彼女はその横断幕が気がかりでたまりませんが、やがて破り捨てられてしまいます。
 友達とはポケベルで連絡し合います。懐かしいアイテムですね。公衆電話を使って、暗号のような連絡を取った、あれです。しかし、ポケベルでは心は届きませんでした。
 修学旅行でしょうか、どこかへの旅の始まりの日に広場から空を見上げているウニのくっきりとした眼差しをカメラが上から撮ったシーンで映画は終わります。


 なんだか満たされない気持ちで映画館を出て、人通りの増えた商店街を歩きながら、ふと、思いました。
 14歳だったHummingbirdはあの日から25年の年月、ドアから締め出され続け、羽ばたき続けてきたのではないでしょうか。
 「地上げ」された空き地には高層ビルが建ったのでしょうか。住居から締め出された人たちはどうしているのでしょう。
 「ポケベル」「スマホ」「ライン」に進化しましたが、普通の気持も伝えらるようになったのでしょうか。
 今、羽ばたき続ける中学生ウニの姿を映画に撮った監督キム・ボラが、あれから、ずっと羽ばたき続けてきたウニであることは間違いなさそうです。​​​​​


  監督 キム・ボラ
  製作 キム・ボラ
  撮影 カン・グクヒョン
  脚本 キム・ボラ
  キャスト
     パク・ジフ(主人公ウニ:中学2年生)
     キム・セビョク(ヨンジ:塾の講師)
     チョン・インギ(ウニの父)
     イ・スンヨン(ウニの母)
     パク・スヨン(ウニの姉スヒ)
     ソン・サンヨン(デフン:ウニの兄)
     キル・ヘヨン(ヨンジの母)
  2018年・138分・PG12・韓国・アメリカ合作
  原題「House of Hummingbird
  20200914元町映画館

​​​​
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最終更新日  2020.10.02 15:15:55
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Re:「はちどり」見に行きました。   おゆうちゃん さん
コロナ・ウイルスが怖くて、1月13日に「パラサイト」を見に行って以来、
三宮に行っていませんでした。

この記事を読んで、「はちどり」が見たくなりました。
ミント神戸で上映中とわかり、今日行きました。
おもしろかったです。

ヨンジ先生の最後の手紙にあった「世界は不思議で美しい」ということばが
印象に残りました。
(2020.09.21 22:48:16)

Re:キム・ボラ「はちどり」元町映画館(09/15)   シマクマ君 さん
コメントありがとうございます。

 お元気ですか。「おゆうちゃん」にブログを読んでいただいていることが、とてもうれしかったですよ。

 先日の午後、学が丘当たりの路上で、自動車に手を振っていたスーパーカブの不審者には、お気づきになりましたでしょうか。
 
「はちどり」は、主役の女優さんがいいなと思いました。また、おしゃべりの機会があればいいですね。(シマクマ君) (2020.09.22 12:54:28)


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