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ゴジラ老人シマクマ君の日々

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2020.09.25
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100days100bookcovers no26
​​彭見明(ポン・ジェンミン)「山の郵便配達」(集英社文庫)

​​​​​ さて100100冊のシリーズ​26日目です。25日目DEGUTIさんが紹介されたのが​シリン・パタノタイ『ドラゴン・パール』(田村志津枝訳 講談社)​という本でした。​​
 1950年代から90年代にかけて、中華人民共和国という新興国家の隣国政策の中で、数奇な運命を余儀なくされた女性の半生が描かれたノンフィクションのようですね。​
​​​ 1949に生まれた中華人民共和国が、国内の反革命勢力100万単位で処刑・投獄することで掃蕩し、朝鮮戦争への参戦、対ソ理論闘争を経て、アジア・アフリカとの友好外交の開始というふうに、国家の体裁を整え始めた1950年代の半ばから、1979年の毛沢東の死に至る時代の舞台裏が描かれているのでしょうか。
​​​
​​​ 毛沢東の側近で、ただ一人天寿を全うした周恩来の写真を印象深く眺めました。あの田中角栄と握手したのも彼だったですね。が、さて、ここからどこに行けばいいのでしょう。​​​
​​ 90年代に入ったころだったでしょうか、大評判になった​「ワイルド・スワン」​を始め、毛王朝のベールを引きはがし、文化大革命のスキャンダルを暴く本が次々と出ましたが、もう、どの本にも思い入れがなくなっているのが不思議です。だいたい、手元にあったはずの本が全くないことが不思議です。捨てたのでしょうか。​​
​​ そんなことをぼんやり考えていて、最近見た映画を思い出しました。​サン・シャオシャイ​という人の​「在りし日の歌」​です。中国電影局の許可印がきちんと押されている感じの映画で、子供を亡くした夫婦の二十年に渡る生活が描かれている映画でしたが、1980年代から現代までの「普通の人」達の暮らしが描かれていました。ぼくの好みの映画で、今年のベスト3は動かない作品でした。​​
​ それで、同じような話があったことを思い出しました。1950年代から1980年にかけて、中国の「普通の人」の生活を描いた短い小説です。映画にもなりました。​
​​ 彭見明(ポン・ジェンミン)「山の郵便配達」(集英社文庫)ですね。
​​​​​​​​​​​​ 映画にもなりましたと書きましたが、日本で小説が紹介されたのは、​霍建起(フォ・ジェンチイ)「山の郵便配達」​という映画の公開とのタイアップだったようで、映画は1999の制作ですが、日本での公開は2002です。映画は中国の美しく雄大な自然のシーンが印象的で、そこに生きるちっぽけな人間を風土や伝統文化を重ねて描いた佳作でした。結構、評判になったと記憶していますが、小説は実に素朴です。
​ 本書の単行本の出版は2001でしたが、文庫化されたのは2007です。実際に作品が書かれたのは1980ころで、1983中国の全国優秀短編小説賞を受賞した作品です。著者の​彭見明(ポン・ジェンミン)​は、2020年現在の消息はわかりませんが、1996年当時、湖南省作家協会の副主席でした。
​​​​​​​​​​​ 文庫版の題名は映画の題名そのままで​「山の郵便配達」​ですが、作品の原題名は「那山、那人、那狗」で、直訳すれば​「あの山、あの人、そして、あの犬」​くらいの感じだと思います。
​​ 老いた郵便配達夫が、成人して跡を継ぐことになった息子にその仕事を譲るために、日々、一匹の犬と共に歩いてきた道筋を案内して歩く数日間を描いた小説です。
 今回、読み返してみて、これといった技巧や、社会批判があるわけではありませんし、描写は拙いといった方がいいかもしれません。とても素人っぽい作品といってもいいかもしれません。ついでにいえば翻訳もギクシャクしたところがあります。にもかかわらず、胸を打たれるのは、ぼくの年のせいでしょうか。
​​​

​ 黙ってご飯を炊き、父子は犬といっしょに食べた。父は天秤棒を息子の肩の上にのせると、灯を吹き消し、扉を閉め、連れ立って、まだ星が浮かんでいる広野に向かって歩いていった。​​
​ ​門の前の石段を下りた時、父は少しよろけた。どのように足を運んだのか、どんなふうによろけたのかもわからず、身体がちょっと下の方に沈んだのがわかったばかりだった。彼は急いで息子の肩につかまり、なんとか地面に転ばずにすんだ・・・・。​​
​​​​​ 靄が濃くなかったうえに、川の反射光のために、父は息子の表情に現れた決意をはっきり見た。 
 それで、父はもうこれ以上送らないことにした。息子に言った。
 「おまえ・・・・気をつけろよ、さあ行け。」​​​​
​​ ​小説も終盤、今日は息子の一人立ちの日です。まあ、究極のネタバラシのようなもので申しわけないのですが、この後「犬」との別れがあります。さすがにそこはご自分でお読みいただければということで。お読みになれば「やっぱり年のせいだ」と納得なさるかもしれませんね。​​
​​​​​​​​ ただ、年のせいばかりではないと一つ言えることがあるとすれば、この作品が1950年代から1980年代に至る時代、同じ「社会」を生きた「普通の人間」の生活を素朴にを描いているところだと思います。
 王宮で繰り広げられた「数奇」「残虐」「底知れぬ権力欲」のドラマを、相対化し批判する視点の一つがここにはあると思うのですが、でも、まあ、権力者からは「表彰」されたりしちゃうわけです。​​​​​​

​​​​​​​ 俳諧用語でいえば、「犬」「打越」「中国」「即きすぎ」、まあ、ホントに芸のないことで申し訳ありませんが、YMAMOTOさんよろしくお願いしますね。​(2020・06・30・SIMAKUMA)​​​​​​

 追記2024・02・02

​​ ​100days100bookcoversChallengeの投稿記事を ​​​100days 100bookcovers Challenge備忘録 ​(1日目~10日目)​​ (11日目~20日目) ​​​(21日目~30日目)​ ​​​(31日目~40日目)​ ​(41日目~50日目)というかたちまとめ始めました。日付にリンク先を貼りましたのでクリックしていただくと​備忘録が開きます。​​​​​​​​​​​​​​​​​


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最終更新日  2024.02.03 21:30:31
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