1434054 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

ゴジラ老人シマクマ君の日々

ゴジラ老人シマクマ君の日々

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

プロフィール

シマクマ君

シマクマ君

カレンダー

バックナンバー

カテゴリ

カテゴリ未分類

(1)

読書案内「日本語・教育」

(23)

週刊マンガ便「コミック」

(85)

演劇「ナショナルシアターライブ」でお昼寝

(32)

徘徊日記「日帰りでお出かけ」

(58)

演劇「劇場」でお昼寝

(1)

映画「元町映画館」でお昼寝

(97)

映画「ちょっと遠くの映画館」でお昼寝

(17)

映画「シネリーブル神戸」でお昼寝

(115)

読書案内「映画館で出会った本」

(17)

読書案内「翻訳小説・詩・他」

(41)

読書案内「漱石・鴎外・露伴・龍之介・百閒・その他」

(19)

徘徊日記「垂水・舞子・明石」あたり

(48)

読書案内 「医者や科学者の仕事、まあ科学一般」

(23)

読書案内「現代の作家」

(93)

徘徊日記「お泊りでお出かけ」

(63)

徘徊日記「神戸・元町・三宮」あたり

(82)

読書案内「絵本・児童文学」=チビラ君たちへ

(44)

読書案内「社会・歴史・哲学・思想」

(64)

読書案内 「芸術:音楽・美術・写真・装幀 他」

(30)

読書案内「近・現代詩歌」

(46)

徘徊「港めぐり」

(4)

バカ猫 百態

(21)

読書案内「橋本治・加藤典洋・内田樹・高橋源一郎・他」

(17)

読書案内「水俣・沖縄・アフガニスタン 石牟礼道子・渡辺京二・中村哲 他」

(20)

読書案内「鶴見俊輔・黒川創・岡部伊都子・小田実 べ平連・思想の科学あたり」

(15)

映画「OSミント・ハーバーランド」でお昼寝

(3)

映画「こたつシネマ」でお昼寝

(17)

映画「パルシネマ」でお昼寝

(47)

読書案内「昭和の文学」

(18)

読書案内「BookCoverChallenge」2020・05

(43)

読書案内「くいしんぼう」

(9)

映画「Cinema Kobe」でお昼寝

(6)

週刊マンガ便「ちばてつや・ちばあきお」

(7)

週刊マンガ便「石塚真一・浦沢直樹・ハロルド作石」

(29)

週刊マンガ便「原泰久・鈴ノ木ユウ・野田サトル」

(31)

ベランダだより

(127)

徘徊日記 団地界隈

(95)

徘徊日記 兵庫区・長田区あたり

(24)

徘徊日記 須磨区あたり

(24)

徘徊日記 西区・北区あたり

(8)

徘徊日記 灘区・東灘区あたり

(35)

徘徊日記 美術館・博物館・Etc

(4)

週刊マンガ便「吉田秋生・高野文子・やまだ紫」

(7)

徘徊日記 芦屋・西宮あたり

(6)

読書案内「大江健三郎・井上ひさし・開高健 他」

(12)

読書案内「古井由吉・後藤明生・他 内向の世代あたり」

(3)

読書案内「谷川俊太郎・茨木のり子・大岡信 あたり」

(18)

読書案内「啄木・白秋・晶子 あたり」

(4)

読書案内「丸谷才一・和田誠・池澤夏樹」

(8)

読書案内「吉本隆明・鮎川信夫・黒田三郎・荒地あたり」

(11)

週刊マンガ便 「松本大洋」・「山川直人」

(13)

読書案内「リービ英雄・多和田葉子・カズオイシグロ」国境を越えて

(5)

読書案内「村上春樹・川上未映子」

(10)

映画 パレスチナ・中東の監督

(5)

読書案内「近代詩 賢治・中也・光太郎 あたり」

(7)

映画 韓国の監督 イ・チャンドン ホン・サンス 他

(21)

映画「香港」「中国」「台湾」の監督

(26)

映画 アニメーション

(13)

映画 日本の監督 ア行・カ行・サ行 是枝・黒沢

(43)

映画 日本の監督 タ行・ナ行・ハ行 鄭

(23)

映画 日本の監督 マ行・ヤ行・ラ行・ワ行

(11)

映画 イギリス・アイルランド・アイスランドの監督

(30)

映画 イタリアの監督

(18)

映画 ドイツ・ポーランド他の監督

(13)

映画 ソビエト・ロシアの監督

(5)

映画 アメリカの監督

(71)

震災をめぐって 東北・神戸・原発

(5)

読書案内「旅行・冒険」

(3)

読書案内「本・読書・書評・図書館・古本屋」

(10)

映画 オーストラリア・ニュージーランドの監督

(2)

映画 フランスの監督

(38)

映画 スペイン・ポルトガルの監督

(10)

映画 カナダの監督

(3)

映画 グルジア(ジョージア)の監督

(8)

映画 ウクライナ・リトアニアの監督

(6)

映画 イスラエルの監督

(2)

映画 マケドニア、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ、クロアチア、スロベニアの監督

(2)

映画 オランダ・デンマーク・ベルギーの監督

(7)

映画 フィンランド・スウェーデン・ノルウェイの監督

(4)

映画 トルコ・イランの映画監督

(7)

映画 ギリシアの監督

(2)

映画 アルゼンチン・ブラジルの監督

(2)

映画 ハンガリーの監督

(4)

映画 セネガルの監督

(1)

映画 スイス・オーストリアの監督

(3)

読書案内 戯曲 シナリオ 劇作家

(1)

読書案内 ジブリの本とマンガ

(5)

日記/記事の投稿

コメント新着

キーワードサーチ

▼キーワード検索

2020.10.12
XML
100days100bookcovers no2828日目)

​​​​​​ジャック・フィニイ『ゲイルズバーグの春を愛す』(福島正実訳 ハヤカワ文庫)​
​​​​ 前回YAMAMOTOさんが挙げられた『愛の手紙』は、文学者が愛する人に宛てた手紙を集めた書簡集でした。谷崎潤一郎松子夫人に送った毛筆の手紙をアップして下さっていますが、しびれます。いまはメールやLINEで用が足りる時代ですが、ほんのたまにハガキを書いたりすると、手で文字を書くことそのものの楽しさが甦ります。​​​​
​​​ さて、​『愛の手紙』​というタイトルを見たとき、同じタイトルの小説が即座に頭に浮かびました。アメリカの作家、ジャック・フィニイの短編です。今回はこの小説が収録されている短編集をご紹介したいと思います。​​​
​​​​​​​​​​​​​​​ 『ゲイルズバーグの春を愛す』ジャック・フィニイ(福島正実/訳、ハヤカワ文庫)​
 ジャック・フィニイは​SFやファンタジーの分野でいくつかの小説を残しています。『ライトスタッフ』『存在の耐えられない軽さ』などの映画監督、フィリップ・カウフマンが撮ったSF/ボディ・スナッチャー』というSF​​映画があるのですが、この映画の原作『盗まれた街』を書いたのがフィニイです。
 『​​SF/ボディ・スナッチャー』自体はあまり記憶に残っていないのですが、併映の『ブレード・ランナー』を観たくて、今はなき高田馬場パール座まで足を運んだ思い出があります。1985頃のことです。​​​​​​​​​​​​

​​ この本SF寄りのファンタジーを集めた短編集ですが、本棚にこれが並んでいるのは「タイムスリップもの」愛好者である私のアンテナに引っかかって、コレクションに加わったからです。​​
​​​​​​​ ただ、『愛の手紙』で時間を旅するのは、人間ではなくて手紙です。1960年代ブルックリンに住む主人公は、古道具屋で手に入れた机の隠し抽斗の中に、1890頃に書かれた1通の手紙を見つけます。若い女性が書いたと思しき手紙の内容に興味を覚えた主人公は戯れに返事を書き、何年か前に廃止されて使われていないポストを探して投函します。数日後、机の別の隠し抽斗を探った主人公は、来るはずのない手紙の返事が入っていることに気づきます。​​​​​​
​​​​ わずか25ページほどの瀟洒な短編なのですが、タイムスリップものとしての約束ごとがきちんと踏まれていて、よくできています。そしてラストシーンでは、女性が最後のメッセージとして使った手段に、なるほどと感心するとともに、泣かされます。時間は優しく、残酷です。​​​
​ ​表題作の​『ゲイルズバーグの春を愛す』​は、五大湖の近くにある小さな街、ゲイルズバーグが舞台です。この静かな街で、いまは廃止になってしまった路面電車や、何十年も前の型の消防車や消防士を見かけたという目撃者が現れます。そのほかにも不思議なできごとが立て続けに起こるのですが、事件を取材していた主人公の新聞記者は、そうしたできごとが、街の近代化を目論んで忍び寄る開発の触手を、結果的に断ち切る役割を果たしていることに気づきます。
​ 小説の背後には古き良き時代への郷愁が流れているのですが、今回久しぶりに再読してみると、たおやかなストーリーの中に、郷愁だけではない、無計画に街を開発することへの嫌悪や、高度資本主義への危惧を感じたのは、それが現実のものとして目の前にあることを認めざるを得ないからかもしれません。世界がこうなるずっと前に、​フィニイ​は――その意志があったかどうかは別にして――予告していたのです。
​​​​ ちなみに、カバー絵を描いているマンガ家の内田善美フィニイのファンで、明らかに影響を受けた作品をいくつか残していますが、10年ほどマンガ家として活動し、1986年頃に筆を折っています。描きたいことだけを描いて、あっさりとマンガ界から去ってしまったのです。内田善美のマンガを語り始めるとまた止まらなくなりそうなので、このへんで。​​
​​
 ​ではKOBAYASIさん、お願いします。KSODEOKA 20200705​​​​​

 追記2024・02・02

​​ ​100days100bookcoversChallengeの投稿記事を ​​​100days 100bookcovers Challenge備忘録 ​(1日目~10日目)​​ (11日目~20日目) ​​​(21日目~30日目)​ ​​​(31日目~40日目)​ ​(41日目~50日目)というかたちまとめ始めました。日付にリンク先を貼りましたのでクリックしていただくと​備忘録が開きます。​​​​​​​​​​​​​​​​​


PVアクセスランキング にほんブログ村

にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ
にほんブログ村

にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

ゴジラブログ - にほんブログ村









お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2024.02.05 21:41:19
コメント(0) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.