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2020.10.23
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​​バーツラフ・マルホウル「異端の鳥」シネリーブル神戸

 


 ポスターの、この写真にビビって、見ようかどうしようかと躊躇しましたが、見て正解でした。監督はチェコの人で、写真に大写しされているのがカラスですから、てっきり「カフカ」的不条理の世界かと予想していましたが、圧倒的なリアリズム映画でした。
 おそらく10歳になるかならないかの少年が、小さな生き物を胸に抱えて走っています。ネコなのか、それともウサギなのか、判然としませんが、ともかく林の中を走って逃げています。
 何者かに追い付かれ、生き物は取り上げられ油をかけられてその場で焼き殺されます。少年は殴り倒され、泥まみれになって家に帰ってきます。
 家の前には井戸があります。井戸からくみ上げた水で少年の顔を拭いた老婆が、厳かに言い放ちます。
 「自業自得だよ。外に出るなといったじゃないか。」
 少年の顔が映し出され、老婆の顔が映し出されます。じっと、老婆を見ている少年の目が印象的です。

 映画が始まったようです。

 画面の下に「名前」と思われるクレジットが出て、場面が変わります。クレジットごとに、少年が出会う人物の名前が出ているようですが、覚えきれません。全部で、八つか九つの出会いの物語でした。
​​​​​​​​​​ 覚えている人物を数え上げると、伯母呪術師の老女オルガ粉屋ミレル鳥飼クレッフ肺病やみの司祭密造酒業者ガルボスドイツ国防軍兵士ハンス水辺にすむ山羊飼いの女ラビーナ赤軍の狙撃兵ミートカ、そして、少年の父親です。
​​​​​​​​​​
​​ 伯母は、最初のシーンで少年の顔を拭いてくれた老婆ですが、彼女が少年の伯母であったことは、帰ってきて解説を読んだ結果わかったことです。
​​
​ 彼女は「靴」をきれいに磨くことが「男のたしなみだ」と少年に教えますが、自らは井戸の水を沸かしたお湯で足を洗いながら、椅子に座ったままであっけなく死んでしまいます。
 夜明けでしょうか、ふと、目覚めて、伯母の死を知った少年は、驚きのあまり手にしたランプを取り落とし、その火が燃え広がり、住んでいた家は跡形もなく燃え落ちてしまいます。
​​ 「外に出る」ことを余儀なくされた少年に襲い掛かるのは村人たちでした。打ち据えられる少年に助けの手を差し伸べたのがオルガでした。​​

「この黒い眸、黒い髪、悪魔の申し子に違いない。この子は、この子と関わるものすべてに、不幸をもたらす。」
​​​​​ 村人の前で、呪術師オルガが宣言します。悪魔の子は呪術師に買い取られ、「魔法」をあやつるオルガの助手として暮らし始めます。
 村に悪疫が蔓延し、悪魔の子も高熱を出し、生死の境をさまよいます。呪術師は少年を土に埋め、「悪霊退散」の呪文をかけ、一晩放置します。そこにやって来たのがカラスでした。
 情け容赦なく襲い掛かる、無数のカラス。血にまみれた少年の頭部。遠慮会釈なく映し出すこの映像を「リアル」だと感じながら見ている自分の「感覚」が不思議でしたが、オルガに助け出された少年の高熱は下がり、彼は再び生き始めます。
 やがて、​オルガ​が死に、庇護者を失った少年に村人が襲い掛かります。無防備な少年の黒い瞳と黒い髪めがけて、村人たちはカラスのように襲い掛かります。
 水辺にうち捨てられた少年は川に流され、水車小屋に流れ着きます。粉ひきのおやじミレルが三人目の庇護者ですが、彼は嫉妬と性欲に狂った老人でした。カメラが執拗にとらえるミレルの眼差しを少年はじっと見つめています。
 映画は少年の黒い瞳に見据えられた「人間」たちが、暴力へと昇華していく「欲望」の虜であることを描き続けているかのようです。


 この少年が、なぜ、こんな世界をさまよい続けなければならないのか、見ているぼくには、いつまでたっても「物語」の輪郭が見えてきません。
 始まったばかりの少年の旅は、まだまだ続きますが、とりあえずここで「異端の鳥」(感想その1)を終えたいと思います。
監督 バーツラフ・マルホウル
原作 イェジー・コシンスキ
脚本 バーツラフ・マルホウル
撮影 ウラジミール・スムットニー
美術 ヤン・ブラサーク
衣装 ヘレナ・ロブナ
キャスト
ペトル・コラール(少年)
ウド・キア(ミレル)
レフ・ディブリク(レッフ)
イトゥカ・ツバンツァロバー(ルドミラ)
ステラン・スカルスガルド(ハンス)
ハーベイ・カイテル(司祭)
ジュリアン・サンズ(ガルボス)
バリー・ペッパー(ミートカ)
アレクセイ・クラフチェンコ
2019年・169分・R15+・チェコ・スロバキア・ウクライナ合作
原題「The Painted Bird
20201020・シネリーブル


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最終更新日  2020.10.23 17:02:44
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