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ゴジラ老人シマクマ君の日々

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2021.01.23
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​​​週刊 読書案内 町山智浩「町山智浩のシネマトーク 怖い映画」(スモール出版)


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​図書館の新刊書の棚で見つけた本です。今でも、そんな言い方があるのかどうかよくわかりませんが、映画評論家町山智浩さんの2020年の新刊本です。​
​ 退職して映画館を徘徊し始めて3年たちますが、昔はよく読んだ映画の解説本、評論をほとんど読まなくなっています。町山智浩という方も、単著としては初めて読む人ですが、読み終わってみて気に入りました。​
​ 題名の通り、「怖い映画」についてのお話で、全部で9本の映画が俎上にあげられていますが、多分「町山トーク」というべきなのでしょうね、鮮やかに語りつくされています。​
 ついでですから9本の映画のラインアップを挙げてみます。
「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」​ (1968・ジョージ・A・ロメロ)​
「カリガリ博士」​ (1920・ロベルト・ヴィーネ)​
「アメリカン・サイコ」​ (2000・メアリー・ハロン)​
「ヘレディタリー・継承」 ​(2018・アリ・アスター)​
「ポゼッション」​ (1981・アンジェイ・ズラフスキー)​
「テナント・恐怖を借りた男」​ (1976・ロマン・ポランスキー)​
「血を吸うカメラ」 ​(1960・マイケル・パウエル)​
「たたり」​ (1963・ロバート・ワイズ)​
「狩人の夜」​(1955・チャールズ・ロートン)​
​ ​​​​​​この中で、多分見たことがあると記憶にあるのは「カリガリ博士」「ポゼッション」の2本だけです。
 だいたい、学生時代はともかく。ここ3年は「ホラー」と宣伝されている映画は見ないのですから(だって怖いから)当然ですが、例えばポランスキー「テナント」なんていう映画は「アデルの恋の物語」イザベル・アジャーニという女優さんが主演の映画らしいのですが、日本では劇場公開されていないらしいことを町山さん自身が語っていて、まあ、ぼくでなくてもあまり見られていない映画だったりもするわけです。​​​​​​
 さて、「町山トーク」の特徴は、まず「映画をよく知っている」ことですね。その次に「アメリカの映画産業をよく知っている」ということです。まあ、映画にかかわればほかの国のこともよくご存じなのでしょうが、そして「映画を繋がりで語る」ということです。
 その結果、ほとんど知らない映画についてのトークがとても面白く読めるのです。平たく言えば「ネタ」の山なのです。
​ たとえば最終章「狩人の夜」の中のこんな記述はいかがでしょうか。​
「狩人の夜」は、名優チャールズ・ロートン唯一の監督作です。「狩人の夜」が興行的に失敗した後は監督作がなく、彼は公開から7年後の1962年に亡くなりました。
​ その後、「狩人の夜」はテレビで放映されて、その不思議な感覚に多くの人が衝撃を受けました。その中にはデヴィッド・リンチ、ブライアン・デパルマ、マーティン・スコセッシ、コーエン兄弟、スパイク・リーなど錚々たる巨匠たちがいます。彼らは「狩人の夜」に影響を受けた作品をとっています。​
 例えば、「狩人の夜」で、未亡人を狙って殺すニセ牧師のハリーは、いつも「主の御手に頼る日は」という讃美歌をハミングします。コーエン兄弟「レディ・キラーズ」(2004年)で、老婦人を殺そうとする男(トム・ハンクス)は同じ賛美歌を歌うんです。それにコーエン兄弟の傑作西部劇「トゥルー・グリット」(2011年)では、この讃美歌が物語のテーマとして使われます。
 とまあ、こんな感じなのです。この後も1955年につくられたこの映画に対しての「引用の系譜」というべき記述が、現代映画を例に挙げてつづくのですが、結果的にこの映画の「よさ」を語りつくしているわけです。
 読者のぼくは、本から目を話してネットを検索し、サーフィンしながら、再び本に戻るという、かなり忙しい読書体験なわけで、一読三嘆という言葉がありますが、文字通り三嘆することになるのでした。(笑)
​​​​ もっとも、ポランスキー「テナント」の章のように、ディアスポラ、どこに行っても「間借り人=テナント」としてのポランスキーを語りながら、町山さん自身の来歴を真摯に語ることで、単なる「知識のひけらかし」ではない批評性の根拠を示しながら、トランプのアメリカやヘイトを日常化している日本の「ネット社会」に対するハッとするような「発言」もあるわけで、読みごたえは十分でした。​​​​
 装丁はカジュアルで、語り口は軽いのですが、「映画」という表現が、「映画を見た人」によって、受け継がれ、新しく作られていくという「映画史」を語る本として記憶に残りそうです。


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最終更新日  2021.01.25 01:53:47
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