1463943 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

ゴジラ老人シマクマ君の日々

ゴジラ老人シマクマ君の日々

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

プロフィール

シマクマ君

シマクマ君

カレンダー

バックナンバー

カテゴリ

カテゴリ未分類

(1)

読書案内「日本語・教育」

(24)

週刊マンガ便「コミック」

(86)

演劇「ナショナルシアターライブ」でお昼寝

(33)

徘徊日記「日帰りでお出かけ」

(58)

演劇「劇場」でお昼寝

(2)

映画「元町映画館」でお昼寝

(104)

映画「ちょっと遠くの映画館」でお昼寝

(15)

映画「シネリーブル神戸」でお昼寝

(110)

読書案内「映画館で出会った本」

(16)

読書案内「翻訳小説・詩・他」

(46)

読書案内「漱石・鴎外・露伴・龍之介・百閒・その他」

(19)

徘徊日記「垂水・舞子・明石」あたり

(48)

読書案内 「医者や科学者の仕事、まあ科学一般」

(23)

読書案内「現代の作家」

(101)

徘徊日記「お泊りでお出かけ」

(63)

徘徊日記「神戸・元町・三宮」あたり

(83)

読書案内「絵本・児童文学」=チビラ君たちへ

(45)

読書案内「社会・歴史・哲学・思想」

(66)

読書案内 「芸術:音楽・美術・写真・装幀 他」

(30)

読書案内「近・現代詩歌」

(46)

徘徊「港めぐり」

(4)

バカ猫 百態

(21)

読書案内「橋本治・加藤典洋・内田樹・高橋源一郎・他」

(17)

読書案内「水俣・沖縄・アフガニスタン 石牟礼道子・渡辺京二・中村哲 他」

(20)

読書案内「鶴見俊輔・黒川創・岡部伊都子・小田実 べ平連・思想の科学あたり」

(15)

映画「OSミント・ハーバーランド」でお昼寝

(3)

映画「こたつシネマ」でお昼寝

(16)

映画「パルシネマ」でお昼寝

(47)

読書案内「昭和の文学」

(19)

読書案内「BookCoverChallenge」2020・05

(27)

読書案内「くいしんぼう」

(9)

映画「Cinema Kobe」でお昼寝

(6)

週刊マンガ便「ちばてつや・ちばあきお」

(8)

週刊マンガ便「石塚真一・浦沢直樹・ハロルド作石」

(29)

週刊マンガ便「原泰久・鈴ノ木ユウ・野田サトル」

(31)

ベランダだより

(129)

徘徊日記 団地界隈

(107)

徘徊日記 兵庫区・長田区あたり

(24)

徘徊日記 須磨区あたり

(26)

徘徊日記 西区・北区あたり

(8)

徘徊日記 灘区・東灘区あたり

(37)

徘徊日記 美術館・博物館・Etc

(4)

週刊マンガ便「吉田秋生・高野文子・やまだ紫」

(7)

徘徊日記 芦屋・西宮あたり

(7)

読書案内「大江健三郎・井上ひさし・開高健 他」

(12)

読書案内「古井由吉・後藤明生・他 内向の世代あたり」

(3)

読書案内「谷川俊太郎・茨木のり子・大岡信 あたり」

(18)

読書案内「啄木・白秋・晶子 あたり」

(4)

読書案内「丸谷才一・和田誠・池澤夏樹」

(9)

読書案内「吉本隆明・鮎川信夫・黒田三郎・荒地あたり」

(11)

週刊マンガ便 「松本大洋」・「山川直人」

(13)

読書案内「リービ英雄・多和田葉子・カズオイシグロ」国境を越えて

(5)

読書案内「村上春樹・川上未映子」

(10)

映画 パレスチナ・中東の監督

(5)

読書案内「近代詩 賢治・中也・光太郎 あたり」

(7)

映画 韓国の監督 イ・チャンドン ホン・サンス 他

(21)

映画「香港」「中国」「台湾」の監督

(27)

映画 アニメーション

(13)

映画 日本の監督 ア行・カ行・サ行 是枝・黒沢

(44)

映画 日本の監督 タ行・ナ行・ハ行 鄭

(23)

映画 日本の監督 マ行・ヤ行・ラ行・ワ行

(11)

映画 イギリス・アイルランド・アイスランドの監督

(31)

映画 イタリアの監督

(18)

映画 ドイツ・ポーランド他の監督

(13)

映画 ソビエト・ロシアの監督

(5)

映画 アメリカの監督

(74)

震災をめぐって 東北・神戸・原発

(5)

読書案内「旅行・冒険」

(3)

読書案内「本・読書・書評・図書館・古本屋」

(10)

映画 オーストラリア・ニュージーランドの監督

(4)

映画 フランスの監督

(40)

映画 スペイン・ポルトガルの監督

(10)

映画 カナダの監督

(3)

映画 グルジア(ジョージア)の監督

(9)

映画 ウクライナ・リトアニアの監督

(6)

映画 イスラエルの監督

(2)

映画 マケドニア、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ、クロアチア、スロベニアの監督

(2)

映画 オランダ・デンマーク・ベルギーの監督

(7)

映画 フィンランド・スウェーデン・ノルウェイの監督

(5)

映画 トルコ・イランの映画監督

(7)

映画 ギリシアの監督

(2)

映画 アルゼンチン・ブラジルの監督

(2)

映画 ハンガリーの監督

(4)

映画 セネガルの監督

(1)

映画 スイス・オーストリアの監督

(3)

読書案内 戯曲 シナリオ 劇作家

(1)

読書案内 ジブリの本とマンガ

(5)

日記/記事の投稿

コメント新着

キーワードサーチ

▼キーワード検索

2021.03.12
XML
​​穂村弘対談集「どうして書くの?」(筑摩書房)
​ 
​​​歌人の穂村弘が7人の表現者、まあ、たいていは作家と対談しています。お相手は「高橋源一郎」、「長島有」、「中島たいこ」、「一青窈」、「竹西寛子」、「山崎ナオコーラ」、「川上弘美」ですが、作家の高橋源一郎とは二度出会っています。​​​
​​​​​ 読む人によって「読みどころ」は変わるのでしょうが、ぼくには高橋源一郎との二度にわたる対談が面白かったですね。
 ​穂村弘​高橋源一郎「日本文学盛衰史」(講談社文庫)という作品で、石川啄木役を演じた歌人ですが、「明治から遠く離れて」という一つ目の対談はそのあたりから始まって、行きついた先の宮沢賢治をめぐる会話が出色です。​​​​​

穂村
 自分の体内に宇宙があるという感じなんで、それが本物であろうということが言語を通じて生々しく伝わってくると、なぜその人の中にだけそんな混沌として、しかも整合性があるのか、ともいえますね。あの言葉の持っていき方というのは、勝手にこんな言葉を使うなよといいたくなるようなんだけど、本人の中ではすごい整合性があるわけでしょう。
高橋
 説得させられちゃうもんね。
穂村
 それでみんなを狂わせてしまうというか、だってあんなふうに自給自足で何かエネルギーが出せたら、表現者としてはすごくいいですものね。ばかみたいな「雨ニモマケズ」とか書いても、なんだか格好いい、なんだか彼なら格好いいみたいな。
高橋
 何書いても全部オーケーなんですね。日本文学内の唯一の自給自足作家(笑)。
 もし、今宮沢賢治に相当する存在はと考えると吉増剛造ぐらいしか思いつかないけど、賢治のポピュラリティはないですものね。
(中略)
 読めば読むほど「理解」へ近づいていくことができる。言葉を解読していくことでその作家の謎に迫れる。しかしそういうやり方ではどうしてもわからないという人が必ず出てくる。単に頭が変だからわからない人もいるんだけれど(笑)、宮沢賢治となると、どこから来て、どこから何を持ってきたのかよくわからない。つまり、エンジンもよくわからないんだけど、その燃料をどこから持ってきたのかもわからない。それは非常に不気味なんですね。
(中略)
 宮沢賢治っていうのは日本文学史上のブラックホールみたいな作家、というか詩人で、この人のことをちゃんと言っておかないと日本語や日本文学についてきちんとわかったとは絶対いえないような気がするんです。
 ​​後半の引用は、​高橋源一郎​の部分だけになりましたが、まあ、そういう事です。ぼく自身、学生時代に宮沢賢治を読み始めたわけですが、世間一般の評判のよさについていけないにも関わらず、やめられない作家というか、詩人なわけで、皆さん褒めてばかりいて、悪口については黙っていらっしゃるのですが、高橋源一郎穂村弘の言っていることって、どこか、ホッとしませんか?​​
​​​ 二度目の出会いは「言葉の敗戦処理とは」と題されているのですが、穂村弘「短歌の友人」(河出文庫)という評論をネタに対談が始まります。
 小説にしろ短歌にしろ、表現者である二人の、2010年代の「現在」という「歴史性」がかなり突き詰められていて、スリリングです。近代150年の文学の歴史の中で、近代文学的な「言葉」が敗北した、今、現在に表現者は立っているのではないかという、仮説といえば仮説なのでしょうが、かなり本気な問題意識で語られています。モダンは終わったからポストモダンだという、80年代の流行りの話とはまあ、関係がないわけではないのですが、少し違います。そのあたりは読んでいただくほかありませんね。​​​

​​ 本当は、この対談集の紹介は、竹西寛子との対談中に穂村弘が、おもわず(?)洩らしている表現者の本音について紹介するつもりでしたが、引用の成り行き上こっちの紹介で終ります。​​
​​​ 「どうして書くの?」という書名の本なのですが、穂村弘という歌人が、真摯に「どうして」を突き詰めながら話しているところが面白い本だと思いました。



​​​​​​PVアクセスランキング にほんブログ村

にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ


にほんブログ村 本ブログへ






ゴジラブログ - にほんブログ村​​






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2024.01.02 15:13:15
コメント(0) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.