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ゴジラ老人シマクマ君の日々

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2021.04.10
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100days100bookcovers no50 (50日目)
​奈良少年刑務所詩集 『世界はもっと美しくなる』(編集 寮美千子 ロクリン社)​
​ KOBAYASIさんご紹介の​小池昌代​​「屋上への誘惑」​は、未読です。ごめんなさい。彼女のエッセイは、仕事で読んだことがありますが、その新鮮な感覚が印象に残っています。惹かれるものがあったのに忘れていました。これを機会にまた読みたい。近くの図書館には所蔵していないので、お目にかかるのは時間がかかりそうですが。
 さあ、次は​「屋上」​かな?それとも?​小池昌代​は詩人だけど、私は詩がわからないなあと思いながら職場の図書室の棚を眺めていたら、この本が目に入った。 
 ​『世界はもっと美しくなる』奈良少年刑務所詩集 詩・受刑者 編・寮美千子 ロクリン社​
 ​去年までやっていたNHKラジオ「すっぴん」という番組中に​「源ちゃんのゲンダイ国語」​というコーナーがあった。​高橋源一郎​が毎週金曜日に本を紹介する。(​​高橋ヨシキ「シネマストリップ」​​もそのあとで放送されるので、​「NHKラジオアプリの聞き逃しサービス」​でよく聴いていた。)お相手の​藤井アナウンサー​も手馴れていて金曜日以外も楽しみだった。勝手に視聴率も悪くないと思っていたのだが、去年の春に終了。今もなお​「すっぴん」ロス​。どうしてこんな番組を終了させるのかと今もぼやくことしきり。脱線失礼。​
​​ このコーナーに​編者​​寮美千子​をスタジオに招いて​高橋源一郎​といろいろ話をしているのを聞き、心打たれ読みたいと思っていた詩集だった。いまこの詩集を手にしているのも何かに導かれたようだ。
 先日来、​「ことば」​のことを云々してきたが、この詩集の作者の青少年たちのことばには真実があり、力がある。詩の力、言葉の力だと思う。​​
   「帰りたい」
  ほんとうに まいにちおもう かえりたい​
​    「心の声」
  窓に 鉄格子がなく
  扉の内側にも ノブがある
  生活がしたい​
​​ 刑務所の監房の扉の内側にはドアノブがありません。自分で扉を開けるということが一切ないからです。「早く出たい」は、受刑者に共通する切実な思いです。でも、出所間近になると、外でうまくやっていけるのかどうか、たいがいの子が、不安に思わずにいられません。​​​
​​​ と編者。​​   
   「人間」
  人間という
    生き物が
      一番悲しい
        生き物です​ ​
​   「刑務所はいいところだ」
  刑務所は いいところだ
  屋根のあるところで 眠れる
  三度三度 ごはんが食べられる
  お風呂にまで 入れてもらえる
  刑務所は なんて いいところなんだろう​
​​​​ 育児放棄され、電気も止められた真っ暗に家に一人取り残され、コンビニの廃棄弁当を盗んで食いつないでいた少年。ほとんどの少年が早く外に出たいと言い共感されないが、本人は​​
「みんなにいろいろ言ってもらえてうれしい。」
「いろんな感じ方や意見があるんだなあって思って、勉強になりました」
 ​​という。本当に誰からもかまってもらえない人生だったのだろう。​​​
​​​​ ​編者​​奈良少年刑務所​から​「受刑者のために授業をしてくれないか」​と頼まれて躊躇していたとき、刑務所の先生から言われたのは​​​​​
 彼らはみな、加害者になる前に、被害者であったような子たちなんです。
 極度の貧困のなか、親に育児放棄や虐待されてきた子。
 発達障害を抱えているために、学校でひどいいじめを受けてきた子。
 きびしすぎる親から、拷問のようなしつけをされてきた子。
 親の過度の期待を一身に受けて、がんばりすぎて心が壊れてしまった子。
 心に深い傷を持たない子は、一人もいません。
 その傷を癒せなかった子たちが、事件を起こして、ここに来ているんです。
 ほんとうは、みんなやさしい、傷つきやすい心を持った子たちなんです。
 と。
​ そして​編者​は2007年、詩の授業をはじめ、前の言葉のとおりだと思うようになったという。​
​​​ 詩の授業を通して、固く閉ざされた心の扉が開かれたとき、たとえば何も語らない子が苦しかった子ども時代のことをやっと吐露したときに、共感の言葉がかけられ、​「やさしさ」​があふれ出てくるのを感じたという。​編者​のほうが​「人間は、基本的にいい生き物なのだ」​と信じられるようになったとも書いている。​​​
​​​​​​    「時流」
  サンタさんはいない より
  おとうさんはいない を早く覚えた
  いつ帰っても だれもいない家には
  知らぬままであるべきことが 散らかっていた
  ありがとう より
  ごめんなさい を多く使った
  求められているものを 持っていなかった
  母だから こんなぼくでも 許してもらえる
  愛してもらえる とは限らない
  自分の命を背負うには まだ若すぎた
  孤独を嫌う者で 群れをなし
  寝床を探して 恥さらし
  腹を空かして 見境をなくした
  わたしは あの日から大人になった
  いまは 家族と呼べる人がいる
  わたしは どんなときでも わたしでしかない
  いまのわたしを 必要としてくれる人がいる
  だから わたしは どこでも幸せだ
  いま 過ちを犯しても 待ってくれている人がいるから
  あの日から 遠くなればなるほど
  おかえりなさい が聞きたくて
*編者注
 「母は芸妓でした。なにをしても、怒られるばっかりで、ぼくはいつもいつも謝っていました。家族って思えなかった。でも、いまは家族と呼べる人がいます」​

​​​ 結婚して、家族を持ったのかな、と思ったら、違いました。母子家庭の子がビルの屋上や空き地に集まり、コンビニで盗んできたお弁当を分け合って暮らしていたそうです。「そのときの仲間が、ぼくの本当の家族です」と彼は胸を張りました。「別に、母子庭だから集まったわけじゃないんです。ほんとうに偶然、そういう子が友だちだっただけなんです」彼はあえてそう強調しますが、偶然であるはずがありません。​​​​​​​
 そんな暮らしをしている子どもたちが、今の日本にいるのだと知り、胸が痛みました。日本にはストリートチルドレンはいない、のではなく、見えにくいだけなのかもしれません。
 同じ少年の詩です。 ​
    「犬」
  物心ついたころから 犬を飼っていた
  その子犬はまっ黒で 病的に痩せていた
  わたしには どうすることもできないのに
  犬は わたしに向かって唸りつづける
  まるで わたしが憎い とでもいうように
  だから わたしは犬を隠すことにした
  やがて犬は 狂暴かつ狡猾に育ち
  わたしに唸り散らすのは やめてくれたが
  ろくなことをしなかった
  何度も 町に捨てにいったが
  犬は何度でも 帰ってきてしまう
  わたしは 頭を抱えこんで 唸った
  犬は 能力以上のモノを欲するようになる
  そのために どんな汚い世界にでも踏み込んだ
  でも 犬がほんとうに求めているモノは
  手に入らないことを わたしは知っている
  犬は その生き方を選んだのにも関わらず
  必死になにかに 繋がろうとした
  いま わたしは犬に告げる
  生ある限り 生きろ
  そして わたしと共にあれ
  愛することができるか そうでないのか
  確かに その違いで 世界は異なるだろう​
 ​​「犬に告げる 生ある限り 生きろ そして わたしと 共にあれ」と書くその力を持ち続けていてと願っています。​
 その後、​「奈良少年刑務所」​は廃庁されました。明治五大監獄の一つで、築100年を超えていますが、ジャズピアニスト​山下洋輔​​祖父山下啓次郎​設計の名煉瓦建築を保存したいという有志の働きかけで残されることになり、ホテルなどに活用されるらしい。しかし、編者が関わってきた詩の授業はなくなるらしい。少年や若年層の更生教育がどうなるのか、今年のように伝染病があるときはますます滞っているのだろうと想像されます。
 ​simakumaさん​ 前回 詩集を紹介してくださったのに、だぶってしまい申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。​(E・DEGUTI2020・11・17)

追記2024・03・19
 ​100days100bookcoversChallengeの投稿記事を ​​​100days 100bookcovers Challenge備忘録 ​(1日目~10日目)​​ (11日目~20日目) ​​​(21日目~30日目) ​​​(31日目~40日目) (41日目~50日目) ​​(51日目~60日目))​​ (61日目~70日目)という形でまとめ始めました。日付にリンク先を貼りましたのでクリックしていただくと​備忘録が開きます。​​​​​​

 追記
 ところで、このブログをご覧いただいた皆様で楽天IDをお持ちの方は、まあ、なくても大丈夫かもですが、ページの一番下の、多分、楽天のイイネボタンを押してみてくださいね。ポイントがたまるんだそうです(笑)​​


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最終更新日  2024.03.19 10:18:08
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