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2021.04.15
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「100days100bookcovers no51」(51日目)
 ​山下洋輔 「ドバラダ門」(新潮社)

 今回はDEGUTIさんの紹介の写真を見た瞬間に、「おっ、これは刑務所じゃないか、じゃあ、あれか、あれしかないじゃないか。」という具合で、すぐに浮かびました。
 最初の「アレ」は網走監獄を脱走した囚人たちの背中の入れ墨を集めて、アイヌ民族の金塊の山を探すという設定の人気漫画「ゴールデン・カムイ」です。
​ 二つ目の「アレ」は奈良刑務所の門をはじめ、全国の刑務所建設の設計に携わった明治の建築家「山下啓次郎」のお孫さんである、ジャズピアノの鬼才、​山下洋輔​の傑作ジャズ小説「ドバラダ門」(新潮社)でした。​
​ とはいうものの「ゴールデン・カムイ」は、もうすでに、それも繰り返し紹介している作品ということで取り消し、などと考えながらDEGUTIさんの記事を落ち着いて読んでみると、門の保存をめぐって山下啓次郎とその孫である山下洋輔にも言及されていて、「うーん、これは、ちょっとかぶり過ぎかな?」と、ちょっと躊躇したのですが、「イヤ、いや、後半の出発点ということもある。そりゃあ、ヤッパリ「門」からだろう」と思い直し、決定したのがこの小説です。​
 ​山下洋輔「ドバラダ門」(新潮社:1990刊)​
 決定して、すぐに困ったことに気付きました。本がないのです。あのあたりと見当をつけた棚には姿が見えませんし、同居人にも聞いてみるのですが、「そことちゃうの?ちがうんやったら、うーん、なんか箱の中に入っているのを見た気がする。」全く要領を得ません。まあ、要領を得ないのはぼくの記憶の方がひどいのですが、仕方がないので市民図書館に出かけました。
 親切な司書さんが倉庫から見つけて来てくれたのがこの本です。見かけがちょっと薄汚いのですが、この本です。間違いありません。ぼくの書棚のどこかにあるはずの本は、もっと汚れているはずです。文句は言いません。
 で、手にとって不安になりました。今読んでも面白いのだろうか?30年前に抱腹絶倒だった記憶は確かにあります。持ち帰った本を見るなり同居人もいいました。
「そうそう、これこれ、この分厚さに困らない面白さよね。」
「おお、心強いお言葉!」
 そうはいっても、古びてしまってるんじゃないかとページをぺらぺらして、第1章の冒頭を読んでみました。ちょっと引用しますね。
 鹿児島に行くなら是非そこにある刑務所にも行ってこいと母親に言われたら誰だってびっくりする。新年早々鹿児島のジャズフェスティバルに呼ばれているという話を実家でしていた時だった。
「なに、刑務所だって」藪から棒とはこのことだ。
 行けというなら行くが、あいにくおれにはまだ入る資格がない。誰か知り合いが入っているのか。差し入れか。何を差し入れるのだ。どうやって面会して、何を言えばよいのだ。パンの中にヤスリを隠して渡すのか。それともピストルか。あいにくおれは安部譲二じゃないから、これ以上思いつかない。何なんだ。すると母親はそういうことではなくて問題はその刑務所の建物なのだといった。
「それはあなた、綺麗で立派なものだっていうわよ」
刑務所がが綺麗で立派だという言い草もよく分からなかった。そんなものをなぜおれがわざわざ見に行かなければならないのだ。そう聞くと母親は当然という態度でこう言った。
「だって、あれを造ったのは、あなたのおじいさんなんですからね」
「え」
青天の霹靂とはこのことだ。
​ ​いかがでしょう。まあ、これなら合格でしょう。全く古びていません。テンポといい、ある種独特のリズム感といい、鬼才・山下洋輔の文章は健在でした。​
​ ここまでお読みいただいた方には、お分かりのように「奈良刑務所」の話ではありません。鹿児島刑務所の正門、「ドバラダ門」をめぐる、想像を絶した「ホラ話」です。​
 まあ、全編、読み直しての紹介ではないので、あらすじを語ることはできません。460ページを超える大作ですが、読み始めてしまえば大丈夫です。間違いありません。
 出版当時、評判になって、すぐに新潮文庫になりましたが、最近、朝日文庫で復刊しているようです。
​ 山下洋輔トリオの音楽の楽しさと共通したおもしろさがあると思いますが、最後にお断りしておきたいと思います。くれぐれも「まじめ」な気持ちで手に取らないでください。無理だと感じた時にはすぐにページを閉じてください。​
では、YAMAMOTOさん、お次をよろしくお願いします。(2020・11・18SIMAKUMA)



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最終更新日  2021.04.15 01:21:25
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