2022/04/23(土)14:54
週刊マンガ便 かわもとつばさ「アンリの靴 全2巻」(KADOKAWA)
かわもとつばさ「アンリの靴 全2巻」(KADOKAWA) かわもとまいの「アンリの靴全2巻」(KADOKAWA)を読みました。一冊目は2月のマンガ便でした。読み終えたところに、第2巻を届けにやってきたヤサイクンとおしゃべりしました。
「これ、まじめすぎるんちゃウの?」
「ほんでもな、主人公、片足ないんやで。その設定スゴイやろ。」
「そいう境遇の人が靴屋になるかなあ?いかにもはなし作ってへんか?」
「うん、さきがわかっちゃうやんな。」
「出てくる、意地悪な人とか、素っ頓狂なひととか、今一笑われへんし。」
「ネコも無理あるなあ。キライちやうけど。」
「マンガ書いている人がそうなんか、書かせとる編集の人とかがおって、そうなんかわからんけど、エエ話がパターンやんな。」
「ああ、いい忘れとった、2巻で終わったで、これ。今日2巻持ってきたけど(笑)。」
「ええ、そうなん。やっぱしなあ。」 とまあ、こんな具合でしたが、2巻まで読み終えました。「いい話」がまじめに物語にしてあって、書き手がいい人だということは伝わってきますが、いかんせんウソくささが消えません。
この現象は人気小説の世界にも共通して怒っているような気がします。表現において、たとえば「泣ける話」にした時に、ウソをつきそこなうとシラケますが、そんな感じです。マンガや小説を売るための方法として、消費者の嗜好に統計的に媚びることで商品価値をあげる=「よく売れる」ことが優先されていますが、商品である以前に「作品」であることは忘れられているのではないでしょうか。「いいね!」の要素はそろっているのに、ちっとも面白くない不思議な作品でした。
やれやれ・・・とほほ。でした。