2023/06/07(水)14:28
週刊 マンガ便 鈴ノ木ユウ「竜馬がゆく 1」(原作 司馬遼太郎・文藝春秋社)
鈴ノ木ユウ「竜馬がゆく 1」(原作 司馬遼太郎・文藝春秋社) えらい小説がマンガになっていました、再び流行りそうです。2022年、9月のマンガ便に入っていました。「コウノドリ」で、ヤサイクン一家をトリコにした鈴ノ木ユウが「週刊文春」で新しく連載しはじめた「竜馬がゆく」です。
もちろん、原作はいわずと知れた司馬遼太郎です。1970年代の大人気小説です。1968年にNHKが大河ドラマに取り上げたのが記憶にあります。北大路欣也が竜馬で浅丘ルリ子がおりょう、姉の乙女は水谷良重だったことを覚えています。
文春文庫の「竜馬がゆく」は、黄色い背表紙で覚えていますが、文庫化されたのは1974年ころだったと思います。全8巻で、ぼく自身は大学1年生の頃、文庫の新刊が出るのを追いかけるようにして読みました。面白かったですね。数ある司馬遼太郎の時代小説の中でも、一番人気の作品で、文庫・単行本合わせてでしょうが、2000万部をはるかに超える、とてつもない数の本が売られたようです。昭和の終わりを、あるいは大量消費の時代を象徴する「国民文学」ということになりそうです。
その「竜馬がゆく」の、多分、初めての本格的マンガ化のようです。マンガ便が届いて、珍しくチッチキ夫人が先に読みました。「おもしろかった?」
「うん、おもしろいよ、これ。竜馬も、他の人も、不細工なのがいいよ。」 で、引き継いで読み終えて確信しました。
「これは、流行る!」 第1巻は、幼年時代の「寝しょんべん垂れ」が土佐の日根野道場で目録をうけ、江戸への剣術修行に出発するまでが描かれています。
坂本竜馬19歳。出発の朝のシーンはこうでした。・・・・さあ、竜馬
支度せえよ
そろそろ
夜明けじゃ うまいものですねえ。乙女の素顔や、竜馬の表情をどう描いているのかはお読みいただくほかありませんが、司馬遼太郎の原作にも、こんなシーンがあったんでしょうかねえ?
姉の乙女、岡田以蔵、家老の娘お田鶴、今後も登場するはずの主要キャストたちの登場ぶりも印象的で、ぼくにとっては懐かしい名場面、名セリフ満載です。
まあ、今の人たちが、どう評価されるの興味津々ですが、当分、マンガ便が待ち遠しいことになりそうです(笑)。