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ゴジラ老人シマクマ君の日々

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2025.01.12
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​​​笹原宏之「美しい日本の一文字」(自由国民社)
​​​ ここ数年、​「美しい日本」​とかいう言い回しで日本文化について取り上げる風潮が広がっていて、ウンザリしています。とりわけ「日本」を、他の国や文化に比べて「美しい」ということの大げさな言い回しに隠れているナショナリズム的言い回しが、まあ、ボクには気持ちが悪いわけです。
 アフリカであろうが、中国であろうが、美しいものは美しいわけで、「美しい日本」というと、日本がクローズアップされることが、当然、その言い回しに浸る人たちには、それが、意識的かどうかはともかく、意識されていると感じるのがウザいんですよね。なんか、こだわっていますが今日の案内は「美しい日本の一文字」(自由国民社)です。​​​

​​​​​​​​​​ というわけで、こんな題名の本は、普段はよけて通ることにしているんですが、手に取ってハマりました。
 なぜ、「美しい」をつけなければならないのか、そこのところに、著者や出版社に対してひっかかるものはありますが、「日本」の一文字のほうには文句ありません。だって、国字の話ですから。
 漢字といえば、文字通り漢の文字なわけですが、この本が話題にしているのは「国字」です。だから、日本にだけある文字なんですね。​​​​​​​​​​

​​​​​ 「麿」、「鰯」、「辻」、「笹」、「峠」、書きだせばきりがありませんが、高校の国語の授業とかで、まあ、おおざっぱですが、音読みのない文字として紹介されるのが「国字」ですが、その「国字」についての絵本風エッセイ集です。​​​​​
​​​​ 図書館の新刊の棚でパラパラやっていて
​​「え、あ、そうか?!」​​
 ​と妙に納得したがあって、思わず読み始めたのですが、その文字が「畑」でした。
 ​中国では、稲も麦も野菜も耕地は「田(デン)と表現されました。もし詳しく区別したいときには「水田」や「陸田」「白田」「火田」と熟語にするしかなかったのです。​​
 ​​​​​​​​で、日本では稲を作る「田」に対して、ほかの作物を作る「はたけ」という、言い回しが広がりますが、乾いた「水田」をあらわす「白田」を一文字化した「畠」という文字が奈良時代に生まれたそうです。こっちが先なのですね。​​​​​​​
​​​​ ところが、平安時代「焼き畑農業」が広まり、「火」+「田」=「畑」という、純粋国字の誕生となったのだそうです。​​​​
​​​​ まあ、それだけの話ですが、妙に納得しましたね。そういえば、「畑」には音読がありません。「はた」とい音自体は「火田」の音読の訛りのような気がしますが、そのあたりもおもしろいですね。​​​​
​​​​​​​ まあこれ以外にも「炬燵こたつ」の話とか、「躾しつけ」の話とか、おもしろいですよ。そういえば「炬燵」なんて中国にも朝鮮にもなさそうですもんね。
 まあ、そういうわけで、ちょっともの知りを目指すには、すぐ読めて、なかなかです。いかがですか?​​​​​​​





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​​


​​​​​​​​​​​​​​​​​ 追記
 ところで、このブログをご覧いただいた皆様で楽天IDをお持ちの方は、まあ、なくても大丈夫かもですが、ページの一番下の、多分、楽天のイイネボタンを押してみてくださいね。ポイントがたまるんだそうです(笑)​​​​

 


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最終更新日  2025.01.21 11:30:21
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