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カテゴリ:映画「シネリーブル神戸」でお昼寝
アントン・コービン「ヒプノシス レコードジャケットの美学」シネリーブル神戸
![]() 1970年に高1、1975年に20歳のシマクマ君が生まれて初めて大きなスピーカーを通して聴いたロック・ミュージックというのがピンクフロイドの「おせっかい」というLPに入っている「エコーズ」でした。高校の友達が寄り集まって「エコーズ」の音楽に合わせてスライド写真を編集した、音楽写真映画を作って生物洋室かどこかにステレオセットを持ち込み上映会をやったのに参加したんですね。ああ、もちろん、映像は動いませんよ。音楽に合わせてスライド映写の画面が変わるだけです(笑)。 その当時、ボク自身はラジカセしかもっていない高校生でしたから、教室の左右にセッティングされたスピーカーから流れてくるロックミュージックの音響に感動した記憶があります。音楽室じゃなかったから、誰かが持ち込んでセットしていたんでしょうね。 で、それ以来、ピンクフロイドが贔屓で、大学に入ってスピーカーセットを手に入れて、最初に買い込んだLPが「アトム・ハート・マザー=原子心母」でした。そうです。あの、牛が振り返ってこっちを見ているアルバムです。ヘッドホンでしたが、イントロから音が大きくなっていく出だしのオートバイの爆音を聞いたときのカンドーは忘れられませんね。 で、その頃、ピンク・フロイドとセットで好きだったのがツェッペリンですね。まあ、そういう好みだったということですが 「ピプノシスって、あのジャケット作った人らちゃうん?」 と、まあ、ふと、気づいて、寒さをもものともせず(笑)シネリーブルに出かけて見ました。 なにはともあれ やたらと懐かしい映画でした。 ジミー・ペイジとか、ポール・マッカートニーとか、みんなじーさんになってました。ボクには顔を見てもよくわかりませんでしたが、当時のロックに詳しい人には、ちょっとこたえられない人たちの姿とインタビューなんじゃないでしょうかね。 映画の出だしで、牛の写真を撮りに行くシーンと一緒に「原子心母」のさわりが聞こえてきてなきそうになりましが、「バンド・オン・ザ・ラン」にしろ、ツェッペリンのコンサートシーンにしろ、まあ、あたり前ですがさわりの連続で、少々欲求不満気味で見ていました。 でも、最後のシーンで、ずーっとナレーション役だったピプノシスの写真家オーブリー・ポー・パウエルが、 80年代の始まりとともに手作りの時代が終わったこと、で、ピノプシスの時代も終わり、ともに歩んできた盟友ストーム・トーガソンと絶交したこと を、ひとり言のように語るの聞きながら、 「やっぱりそうか!世界が壊れ始めたんは、あのころやったんや。」 と、まあ、勝手に納得しがらも、胸打たれました。 ![]() 別に世界は壊れてはいないようですが、あのころから30年以上の年月が経ちますが、 今の、この世界を支えているのはいったん何なんやろう?まあ、そういう感慨です。 地球の裏側でボーっとあこがれていた少年が、今や70歳ですからね。現場を知っている、その時代を生きた人たちの証言をとる、ほとんど最後のチャンスで、この映画を作ったアントン・コービン監督に拍手!でした。 監督 アントン・コービン 脚本 トリッシュ・D・チェティ 編集 アンドリュー・ヒューム キャスト オーブリー・ポー・パウエル(ヒプノシス) ストーム・トーガソン(ヒプノシス) ロジャー・ウォーターズ(ピンク・フロイド) デビッド・ギルモア(ピンク・フロイド) ニック・メイスン(ピンク・フロイド) ジミー・ペイジ(レッド・ツェッペリン) ロバート・プラント(レッド・ツェッペリン) ポール・マッカートニー ピーター・ガブリエル グレアム・グールドマン(10cc) ノエル・ギャラガー(オアシス) 2023年・101分・G・イギリス 原題Squaring the Circle The Story of Hipgnosis 2025・02・07・no017・シネリーブル神戸no300
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