フランシス・フォード・コッポラ「カンバセーション 盗聴」シネマ神戸 シネマ神戸のコッポラ特集でこの日に見たのは、1974年の作品「カンバセーション 盗聴」でした。封切の頃に見た覚えがかすかにあって、主役のジーン・ハックマンに感心した記憶がありましたが、今回、あの頃、何に感心したのかわかりませんでした。だいたい、このポスターの男がジーン・ハックマンなの?
という気分です(笑)。
街中の人混みの中で、所謂、不倫デートするカップルの会話を盗聴する、その方法というか、技術というかが、1970年代という時代背景では、多分、見せ場だったんでしょうね。
街中でも、電車の車中でも、イヤホンをしたままでスマホをいじっているのが当たり前の現代と比べると、異様に古めかしい印象でしたが、秘密を暴く人こそが、秘密に騙され、秘密に怯える
というこの映画の心理的サスペンスの描き方そのものは、それほど古びていないことに感心しました。
もっとも、50年ぶりにこの映画を見て、ボクが一番面白かったのは、あのハリソン・フォードが会長だかの秘書役で出ていたことですね。
実は、彼は、ジョージ・ルーカス監督の「アメリカン・グラフィティ」(1973)に出て、コッポラの目に留まった結果の出演らしいのですが、スターウォーズ(1977~)と、インディ・ジョーンズ(1980~)で初めて出逢ったとばかり思っていた彼が、この映画の画面に登場した時には、笑ってしまいました。
というわけで、コッポラ特集はまだ続きます。次は「アウトサイダー」ですね。確か、若き日のトム・クルーズが出ているはずなんです。ちょっと楽しみです(笑)。
監督・製作・脚本 フランシス・フォード・コッポラ
共同製作 フレッド・ルース
撮影 ビル・バトラー
編集 リチャード・チュウ
音楽 デビッド・シャイア
キャスト
ジーン・ハックマン
ジョン・カザール
アレン・ガーフィールド
フレデリック・フォレスト
シンディ・ウィリアムズ
マイケル・ヒギンズ
エリザベス・マックレー
テリー・ガー
ハリソン・フォード
ロバート・デュバル
1974年・113分・G・アメリカ
原題「The Conversation」
2025・04・07・no57・シネマ神戸no22