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カテゴリ:映画「Cinema Kobe」でお昼寝
アルノー・デプレシャン「映画を愛する君へ」シネマ神戸
![]() いいな、この子!で、見ました。アルノー・デプレシャン監督の「映画を愛する君へ」です。 アルノー・デプレシャンという人の作品とは出会ったことがありませんが、本作を見終えて、 「ちょっと、この監督、他の作品見てみたい。」という気分で映画館を出ました。 チラシの少年はポール・デュダリスくん、6歳です。 映画はポールくんが初めてオバーちゃんに連れられて、おネーちゃんだか妹だかと3人で映画館に行って映画を見た時の思い出から始まります。 で、この日の出来事の描写がとてもいいんです(笑)。ポールくん自身は席に座って、館内が暗くなり、映画が始まるとすぐにオシッコに行きたくなるし、トイレから帰ってくると、今度は、妹が「コワイ」と騒いで、おおわらわ、結局、困ったオバーちゃんは映画どころではなくなって、二人を連れて、映画はまだ途中ですが、劇場を出て行くという顛末でした。 ポールくんが映画を愛する青年へ成長していくのは、 まあ、当然!とか思いながらも、 オバーちゃん、ゴクロウサマ!でした(笑)。 我が家でも、まあ、考えてみれば、もう20年も昔のことですが、愉快な仲間たちが、まだ、オチビさんだったころ、こうやって映画館で子守してくれたおバーちゃんがいたのです。今となっては、オバーちゃんもすでにこの世の人ではなく、もちろん、誰一人、映画監督になんてなってはいないのですが、しみじみしてしまいましたね(笑)。 ポールくんは、やっぱり、映画を作る人になったようで、その思い出から、まあ、50年ほどたって、この映画を作っている現在があるわけです。 彼が作っているこの映画の中で、たぶん、彼が立っているのは2020年くらいの時点だと思うのですが、そこで振り返る映画の数々もおもしろいのですが、彼のインタビューの相手として登場してくる学者さんたちが語る「映画論」、特に、映像のリアル、現実性、という事をテーマにした論考で、 作り事であるはずの映像が、見ている人の現実の生活を揺さぶる!というような議論があったのが、視覚映像と意識との、本当はことばになり難い関係に触れていて、面白かったですね。 ![]() 芝居とドキュメンタリー・映画のシーンの引用とインタビューで構成した作品で、シラケる人はシラケそうですが、 ボクには、実に、刺激的で、面白かった! ですね。拍手! 監督・脚本 アルノー・デプレシャン 製作 シャルル・ジリベール 共同製作 オリビエ・ペール 脚本 ファニ・ブルディノ 撮影 ノエ・バック 美術 トマ・バクニ 衣装 ジュディット・ドゥ・リュズ 編集 ロランス・ブリオー 音楽 グレゴワール・エッツェル ナレーション マチュー・アマルリック キャスト ルイ・バーマン(ポール・デュダリス6歳) ミロ・マシャド・グラネール(ポール・デュダリス 14歳) サム・シェムール(ポール・デュダリス 22歳) サリフ・シセ(ポール・デュダリス 30歳) ドミニク・パイーニ クレマン・エルビュ=レジェ フランソワーズ・ルブラン(祖母) オルガ・ミルシュタイン ミーシャ・レスコ(パリ第3大学教授 パスカル・カネ) 文芸評論家 ショシャナ・フェルマン 本人 アメリカの友人 ケント・ジョーンズ 本人 映画監督 マチュー・アマルリック 本人 2024年・88分・G・フランス 原題「Spectateurs!」 2025・04・22・no65・シネマ神戸no24 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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