武田一義「ペリリュー外伝4」(白泉社)
トラキチ君がマンガ便で届けつけ続けてくれた武田一義の「ペリリュー外伝」が第4巻で完結しました。2025年11月のマンガ便でした。
「ペリリュー 楽園のゲルニカ」が終わってしまった後ですね、シリーズの外伝が始まって、やがては終わるのだとは思っていましたが、終わってみるとなんだかさみしい気持ちでいっぱいです。
外伝の最期の作品は「ペリリュー玉砕のあと」という作品で、昭和19年11月25日、日本の委任統治領パラオ群島のペリリュー島が玉砕し、その後、米軍上陸での死闘を、敗残兵として生きのびた田丸一等兵と吉敷兵長の二人が、祖国の敗戦を知り米軍に投降しようとした際、同じく敗残兵たちを指揮していた島田少尉の一隊に狙撃され、逃走する中で吉敷兵長が不発弾を踏み死亡、田丸一等兵は、文字通り九死に一生をえて帰還します。 帰国した彼は吉敷兵長の妹光子さんと結ばれますが、戦後70年、光子さんも世を去り、年老いて、一人残された田丸元一等兵が戦場の記憶をたどるという哀切極まりないお話です。
また、彼ら二人の投降を阻止せんとし吉敷兵長を死に追いやり、田丸一等兵に大けがを負わせたた島田少尉は、戦後も帰国することなくペリリュー島に残りますが、本巻の巻頭の「どうして」という作品は島田少尉が1947年、「いったい俺はーどこから間違っていたのか」
というという悲痛な懐疑にたどり着きペリリュー島にとどまり生涯を送る決意するお話ですが、やはり胸うたれますね。 で、完結に当たって、作者の武田一義のあとがきがこうです。
あとがき
調べ、考え、描く。自分が描いたことを疑う。見落としはないか?考え違いはないか?知った気になって思考停止していないか?最終的には、自分の表現が真理に到達していることを願って信じて、世に送り出します。
本編11巻と外伝4巻を積み重ねることができました。
連載開始当初、ここまで描き切れるとは思っていませんでした。
商業漫画である以上。作者の思いだけで巻を重ねることはできませんので、このラストにたどり着けたのは、支えて下さった読者の皆さんのおかげです。
本当にありがとうございました。次回作でまたお会いできましたら幸いです。
田丸一等兵、吉敷兵長、敵役を担った島田少尉。「ペリリュー 楽園のゲルニカ」全11巻の忘れられない登場人物たちですが、今から80年数年前に「お国のため」を信じて 戦場に赴いた人たちの「本当の姿」を描こうとした武田一義のマンガ家魂の誠実さを証明する傑作マンガだと、ボクは思います。
皆さん、是非、手にとっていただきたいマンガですね。
2025-no120-1193




追記
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