レバン・アキン「CROSSING 心の交差点」シネリーブル神戸
ジョージアとトルコが舞台だというので飛びつきました。黒海とかカスピ海とかが思い浮かぶだけで、まったく知りませんが、イオセリアーニという監督に惹かれていることもあって、ジョージアというと見ることにしています(笑)。 レバン・アキンという監督はジョージア系のスウェーデン人だそうです。それって、どういうことなのか、実はよくわからないのですが、確かに映画の製作にスウェーデンもジョージアも入っています。
で、見たのは「CROSSING 心の交差点」です。
結末が、夢なのか現実なのかよくわからなかったのですが、よくわからなかったところが、かえって印象に残る、ナカナカ分厚いロード・ムービーでした。そうか、旅は終わらへんねんな! ◎!やな(笑)。
でした。
ジョージアの、なんという地名だったか、確か出て来るのですが覚えられませんでした。その海辺の村からリアという、学校の先生だったというオバサンと、アチという、なんだか頼りなさそうなオニーチャンが連れ立ってトルコのイスタンブールに出かけます。人探しです。
探しているのはリアさんの姪のテクラという、姪なわけで、当然、女性なのですが、この方がトランス・ジェンダーだというのがこのロード・ムービーのキモでした。
リアさんの、見掛けはごっついんですけど、実は哀しい存在感
が光っている映画なのですが、相方のアチ君の哀しさも負けていません。二人がやって来たイスタンブールの繁華街で、旅行者にたかって小遣い稼ぎをしている少年と少女の孤児カップルもやってくれます。
で、ナルホド、これがトランスという存在か!
というエヴリムという女性のド迫力は、LGBTQなんて、何の略語かも知らない老人をうならせます。 みんな「旅の途中」
なのでした。リナさんにも、アチ君にも、子供たちにも、そしてエヴリムさんにも拍手!です。
ジョージアの、黒海でしょうか、海辺の風景も、イスタンブールの怪しげな繁華街や、石畳の街並みも見ていて飽きません。「トランス」というとこばを聞いても、現代社会における問題の所在がピン!とくるわけではない老人なのですが、映像に登場するそれぞれの人間たちが、人生という旅を真摯に歩んでいることはわかります。
で、その姿を、実に温かくとらえようとしている監督の人間観に心から拍手!でした。 監督・脚本・編集 レバン・アキン
撮影 リーサビ・フリーデル
美術 ロジャー・ローゼンバーグ
衣装 リン・エークルンド
編集 エンマ・ラグレリウス
キャスト
リアムジア・アラブリ
アチルーカス・カンカバ
エヴリムデニズ・ドゥマンリ
2024年・106分・PG12・スウェーデン・デンマーク・フランス・トルコ・ジョージア合作
原題「Crossing」
2026・01・12・no007・シネリーブル神戸no350