アビシャン・ジービント「ツーリストファミリー」シネリーブル神戸
今週は見たい映画が思い浮かばないんですね。でも、出かけないで寒さをかこっているのの嫌なので出かけて見たのがアビシャン・ジービントというインドの若い監督のデビュー作「ツーリストファミリー」です。「どうせ、お客もいないだろう。」
とタカをくくってやってきたシネリーブル神戸だったのですが、思いのほかの人数で、「評判イイの?」
「よくわからないんですが、初日から大入りで、高齢者の方がほとんどなんですけど。」
はい、映画館が老人の集会所になっているのは、ここ数年のパターンなのですが、それにしても、まあ、なかなかの盛況でした。 で、見終えて納得でした。面白いんです(笑)。
どこで、評判になているのか、何の関心もない徘徊老人ですが、よくできた作品でしたよ。 インドという国というか、社会の様子の描写は、まあ、デフォルメもあるのでしょうが、えらく暴力的で階級差別的で、それに加えて、昨今、流行りのフェミニズムなんてどこ吹く風の家族描写が一方にあって、そこに、「国と国より、人と人!」
というチラシのキャッチの言葉通りの「人間」と「人間」の正直な出会い
が作り出していく「つながり!」
が、実に生き生きと描かれていくわけで、シンプルそのものの論旨なのですが、そこがこの映画の良さですね。 おそらく、現地の人が聞けばすぐにワカル「ことば」のちがい、加えて、貧富、職業、性別、年齢の違いを超えて「語り合い」が作り出していく人と人のつながりを、やっぱり、そこはインド映画ですね、踊りながら作り出していく、この若い監督のセンスに拍手!でした。
無骨なお父さんも、いしだあゆみさんに似ているお母さんも、少年も少女も、やっぱり(笑)、みんな踊って、それが、何ともいえずいいのですが、それだけで済まさないところがいいですね。ホントにご機嫌な気分で見終えました。出てきた皆さんに拍手!です。 監督・脚本 アビシャン・ジービント
撮影 アラビンド・ビシュワナーダン
編集 バラト・ビクラマン
音楽 ショーン・ロールダン
キャスト
シャシクマール(ダルマダース 夫)
シムラン(ワサンティ 妻)
ミドゥン・ジェイ・シャンカル(ニドゥ 長男)
マレーシュ・ジャガン(ムッリカ 次男)
ヨーギ・バーブ(プラカーシュ)
2025年・127分・G・インド
原題「Tourist Family」
2026・02・09・no028・シネリーブル神戸no358