キム・ジョンウン「ギョンアの娘」元町映画館
内容はまったく知りませんでしたし、監督とか主演の女優さんについても知りませんでしたが、前日、冬ソナを見たばかりということもあって、韓国の家庭ドラマ?!
という興味で見ました。 見たのはキム・ジョンウンという女性の監督の「ギョンアの娘」です。
酒乱で暴力を振るう夫に耐えながら、一人娘を育てた母親ギョンアと、父の暴力にされるがままの母を、かばいながらも、母とは違う道を生きようと教員の仕事につき、自立しようとした娘ヨンス。そのヨンスが元カレから、こういうのをリベンジポルノとか、デジタルタトゥーというのだと初めて知りましたが、二人の性的関係の場面をネット上に拡散されるという被害にあうわけですが、一世代古い母親は被害者である娘を叱り飛ばすというような反応しかできないし、娘は娘で母親のそういう態度が、かつての暴力家庭の残像のようにしか受け取れない。
万事休すの母娘関係なのですが、見ているこちらには、実にリアルな関係として受け取れるわけで、この監督の力量というか、視点の深さには拍手!でした。
親と子というのは、違う時代に生きているんですね。で、そのことに気づけないのは、案外、わかっているつもりの親のほうなんですね。
この映画では、酒乱の父親の妻として暮らしている母と、その母のもとで成長した娘の、それぞれの「生き方」のギャップが焦点化されていたと思いますが、最終的に母と娘が抱き合って和解するのではなくて、ギョンアとヨンス、母と娘がそれぞれの道を歩くことで未来の可能性を描こうとしているラストシーン
は、どちらかというと、ギョンアの世代であるボクなんかには、少々苦いものがありますが、今という時代の価値観の表層化、普遍的なこれというものを失っている現代という社会を描く表現としては納得でした。
それにしても、リベンジポルノだか、なんだかよく知りませんが、この手の人間は、まあ、本来、ボクは死刑とか反対なのですが、問答無用で焼いた方がいいですね。いや、ホント、いやな時代です。
監督 キム・ジョンウン
キャスト
キム・ジョンヨン(ギョンア 母)
ハ・ユンギョン(ヨンス 娘)
パク・ヘジン
サンヒョンキム・ウギョム
イ・チェギョン
チェ・ヒジン
イ・ジハ
2022年・119分・G・韓国
英題「Gyeong-ah's Daughter」
2026・04・08・no065・元町映画館no355