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カテゴリ:映画「元町映画館」でお昼寝
小山帥人 西村秀樹「絞首台からの生還」元町映画館 題名を見て、ちょっと躊躇しましたが、「やはり、これは見ておかないわけにはいかないな。」そう思いなおして見ました。 小山帥人と西村秀樹というお二人の共同監督のドキュメンタリィー「絞首台からの生還」です。 見てよかったです。映画が始まって、スクリーンには50年前の記録映像が映り始めます。 1975年11月22日 映し出されていく当時の抗議運動の立看や横断幕、集会に参加している学生たちのゼッケンに記されている、その日付を見ていて、50年前の記憶がワラワラと湧いてきました。 当時、21歳でした。集会に参加する勇気がなくて遠くから見ているだけの大学生でした。こんな事件が実際に起こってることに、ただ、ただ、驚いている傍観者だったのです。映画を見ることに躊躇した理由が、そのあたりにあることはあきらかです。今になって振りかえっても 「ボクはなんにもしなかったなあ。」まあ、そういうさみしい感慨が湧いてくる記憶ですが、ボク自身は、そういう、自分のふがいなさにおびえるような気持ちで見た映画でしたが、本当に見てよかったと思いました。 多くの人が逮捕拘束され、死刑判決を受け、十数年の死刑囚としての刑務所暮らし強いられたという、筆舌に尽くしがたい事件だったんですよね。冤罪であったことはもちろんですが、人格を根本的に破壊することを目的としたかの暴力に耐え抜き、無事、50年の歳月を生きのびられたことが伝えられている作品で、何ともいいようのない安堵というか、ホッとした気持ちになる映画でした。拍手! 映画は李哲さん、康宗憲さんという二人の在日留学生、在日の社会人として逮捕された孫裕炯さんへの、現時点でのインタビューで構成されています。彼らが語る体験のすさまじさは、国家による個人に対する暴力の許しがたい本質を明らかにしていますが、最後の証言者として詩人の金時鐘さんが登場されたときに息をのみました。 彼は5・4事件で逮捕され、その後、日本に渡られ、在日朝鮮人として半世紀以上の年月を闘い続けてきた方ですが、その、1929年生まれの金時鐘さんがこの映画のインタビューに元気に登場されたことに涙をこらえることができませんでした。 小山帥人 西村秀樹という二人の監督はじめ、おそらく多くの映画製作者たちの協力によって、今や、後世に残すべき歴史の証言ともいえるこの映画が出来上がったことに拍手!です。 朝鮮をはじめ、アジア諸国の現代史について、他人事として語る風潮が広がっていますが、果たしてそうなのでしょうか?我々の現代史を振り返るときに、目を背けることができない関係があった事実について、きちんと振り返る必要を感じる今日この頃だということを思い起こさせてくれた映画でもありました。拍手! 監督・取材・撮影 小山帥人 西村秀樹 編集 黒瀬政男 ナレーション 水野晶子 題字 李哲 キャスト 李哲 康宗憲 孫裕炯 金時鐘 2025年・82分・日本 2026・05・26・no097・元町映画館no369 追記 2026・06・02
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