|
カテゴリ:映画 「109ハット」でお昼寝
リドリー・スコット「ラスト・サバイバー」109シネマズ・ハット 2026年も9月になりました。いくらなんでも、そろそろ涼しい季節を期待していますが、やっぱり、暑いですね。で、暑い日差しの中、今日はリドリー・スコットの名前に惹かれて、久しぶりに109ハットです。見たのはリドリー・スコット監督の最新作「ラスト・サバイバー」でした。面白かった!ですね(笑)。理由はわかりませんが、廃墟になっているデンバーの飛行場にセスナでやってくるのが青年ヒッグ君と愛犬ジャスパー君です。誰もいないにもかかわらず、自動的に維持されているかの巨大都市でガソリンとか、食糧とか、医療品とか調達して回るシーンに鷲摑みでした。まあ、マンガ的なんですけど、 ボク、こういうの好き! そういう作品でしたね。 何が起こったのかを映画は、具体的には説明しませんが、見ているこっちとしては「コロナ後の世界」をストレートに想起させる展開で、 うまいなあ!でした。 たとえば、セスナでロッキー山脈の峻険な谷あいに舞い上がりながら、なんと、エンジンを切って漂流飛行です。山々のどこかにぶつかれば墜落です。でも、善意であれ、悪意であれ、疑うことが習慣づけられた他者、他の人間はどこにもいません。 まあ、最初はワンちゃんがいるのですが、夢のようなひとりぼっちの世界です。コロナ騒ぎの最中、結局マスクをしなかった徘徊老人は、人込みが復活した、今、なんだか嘘くさい人ごみを避けて歩くことが習慣になっています。ヒッグ君の孤独な漂流を、どこか、共感とあこがれを感じながら見てしまうのですね。 主人公の青年、ヒッグ君(ジェイコブ・エロルディ)だけが生き残っているのかと思いきや、相棒のバングリーさん(ジョシュ・ブローリン)と二人です。コロラドあたりですからロッキーの山の中です。 ヒッグ君は元整備士、バングリーさんは元軍人という取り合わせが、いってしまえばご都合主義ですが、山の中の小さな飛行場を要塞化して暮らしているという設定が二人と一匹の平和のリアリティーを支えています。こういう、マンガ的な所も好きです。 何故、彼らがそこで生き延びているのか、理由はわかりませんが、山の中の小さな集落で子どたちを守り育てている人々も登場します。 「モルモンの連中。」 バグリーさんが吐き捨てるようにいうところに、いかにもアメリカ的な差別感がひびきますが、ヒッグ君は否定します。世界を覆う災厄を避けて隠れ住んでいる「仲間」なんですね。 やっぱり正体不明ですが「敵」もいます。略奪と破壊を象徴化したかの奇怪な集団として描かれていますが、その正体不明さが妙にリアルでした。 で、主人公が愛犬を失ってしまうところからリドリー・スコットでした。 原題が「The Dog Stars」です。大犬座、小犬座という星座がありますが、あれです。 恐らく、この映画が描く世界に至る、ここ数年の異常事態の中でヒッグ君が体験した絶望経験を支えていた、愛犬、ジャスパー君の死。というわけで、物語はここから始まるのですね。 はたして、ヒッグ君は希望を取り戻すことができるのでしょうか? シーマ(マーガレット・クアリー)という女性とその父との出会い、グランド・ジャンクションとかでの戦い、最後はジャスパー座を眺める二人の男女。拍手!拍手! いや、ホント、ホッとしました(笑)。愛する妻と生まれてくるはずの子供を失い、その上愛犬まで失ってしまったヒッグ君が、もう一度、この世界で生きる気持ちを取り戻したシーンを、満天の星空、永遠に輝き続けるジャスパー座を、共に「生きる」こと選んだ二人、ヒッグ君とシーマさんが寝転んで眺める姿で描いているのが、何だか、とても嬉しかったですね。 88歳のリドリー・スコットが、人間が地球という小さな惑星で生きていること、生死を越えた永遠の時間の中、自然のかけらのように存在していることを思い出すところに、もう一度「希望」が生まれるこを静かにうったえている作品だと思いました。拍手! 最近、街を歩いていて人出が増えたことを実感します。若いカップルのお人形ファッションとか、お子さんをスマホ付きのバギーに乗せて電車に乗ってこられるスマホ世代のご夫婦、まだマスク姿の方たち、どなたを眺めていても、なんとなくな違和感を感じながら、浮かんでくるのは「コロナ後の世界」という言葉です。 コロナの最中、人がほとんどいなくなった映画館がとても居心地がよくて、以来、映画館徘徊が毎日のルーティーンになって数年たつのですが、何かが変わりましたね。 なにをうしない、何が横行しているのかはわかりませんが、この作品がたどり着いたところに思い出すべきことがあると感じました。 老いたるリドリー・スコットに拍手! 監督・製作 リドリー・スコット 製作 マイケル・プラス マーク・L・スミス クリフ・ロバーツ 原作 ピーター・ヘラー 脚本 マーク・L・スミス 撮影 エリック・メッサーシュミット 編集 サム・レスティボ クレア・シンプソン 音楽 ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ キャスト ジェイコブ・エロルディ(ヒッグ) ジョシュ・ブローリン(バングリー) マーガレット・クアリー(シーマ) ガイ・ピアース(ジャック) アリソン・ジャネイ ベネディクト・ウォン 2026年・119分・PG12・アメリカ 原題「The Dog Stars」 配給 ディズニー 2026・09・02・no163・109シネマズ・ハットno86
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[映画 「109ハット」でお昼寝] カテゴリの最新記事
|