778378 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

ゴジラ老人シマクマ君の日々

PR

全39件 (39件中 1-10件目)

1 2 3 4 >

読書案内「絵本・児童文学」=チビラ君たちへ

2022.05.26
XML
​谷川俊太郎・文 白根美代子・絵「あいうえおつとせい」(さ・え・ら書房)​
​​​​ 「ことばあそびえほん」という「さ・え・ら書房」という本屋さんが出していたシリーズの1冊です。最初のページに、この絵本の文を書いた谷川俊太郎「あいうえお讃」という文章で解説しています。そこから少し引用します。
 ​​​​​あいうえおの文字をおぼえることは、もちろんたいせつですが、文字より先に、あいうえおの音の豊かさを、身につけることも負けずおとらずたいせつだと思うんです。ただ棒よみするんじゃなく、、その一行一行の、一音一音の表情を味わってほしい。そのためには、あいうえおを、言ってみればおもちゃとして、親子で遊んでみるのもおもしろいんじゃないかな。​
​ というわけで、ことばあそびです。ゆかいな仲間ユナチャン姫とか、ひらがなが読めるようになったばかりですが、大きな声で読めそうですね。ラ行「ら、り、る、れ、ろ!」とかわかってくると楽しそうです。
いおんは
すの​
すに​
こーどを​
くおん​
​なかいい​
​うなと​
​ もら​
​こかで​
​  もくならべ​
​ ​​二つめは少しむずかしいかもしれません。「がぎぐげご」とか「ぱぴぷぺぽ」とかいえるようになると、どんどんたのしくなるにちがいありません。​​
​ 先程の「あいうえお讃」の中で解説しています。​​​​
 各行の初めの文字、最終文字、または他の特定の文字を並べると、人名やある語や句になるこういう遊戯詩を、英語ではアクロスティックと呼ぶんですって。この本では、ひとつひとつの詩に、五十音の各行がかくれています。さがしてみてください。
​​ アクロスティックというのは、英語の詩では「不思議の国のアリス」とかに出てくるのが有名だったと思いますが日本にもありますね。和歌に​折句(おりく)​とか​沓冠(くつかぶり)​とかいう技法がありますが、同じ遊びですね。​​​​
​唐衣 きつつなれにし つましあれば はるばる来ぬる 旅をしぞ思ふ​
​ 「カキツバタ」が詠みこまれていますが、「伊勢物語」東下りにある有名な一首です。高校時代に出会われたはずの和歌です。​
​ 沓冠(くつかぶり)というのは頭もお尻もという遊びです。​
夜も涼し 寝ざめのかりほ 手枕(たまくら)も 真袖(まそで)も秋に 隔てなき風(兼好法師)
夜も憂し ねたく我が夫(せこ) はては来ず なほざりにだに しばし訪ひませ
(頓阿法師)
​ ​​兼好法師の歌を、前から拾えば「よねたまへ」(お米下さい)、後ろからも「ぜにもほし」(銭もほしい)と無心しています。​​
​​​ それに対して、返事をした頓阿法師「よねはなし」(お米ありません)「ぜにすこし」(銭なら少し)と答えているわけです。歌の筋もちゃんと通っているところがすごいですね。この場合は生活がかかっているようで、遊びといっていいのかわかりませんが、一般的に言えば、江戸時代に至るまで、和歌に関わる「ことばあそび」はいたるところい出てきますね。谷川俊太郎は、そういう文化の詩的な継承者だと思います。​​​
​​​​ お家で、おチビさんお母さんの名前とかでアクロスティックとか折句とかで「ことばあそび」を遊ぶのもありそうですね。なかなか文化的なあそびですよ(笑)​​​​​​​​​​​

​​​​​​​​​​​​​​​​PVアクセスランキング にほんブログ村

にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ


にほんブログ村 本ブログへ






ゴジラブログ - にほんブログ村​​

​​​​​​​​​​​​​






最終更新日  2022.05.29 21:51:15
コメント(0) | コメントを書く


2022.04.30
​​​​ ​谷川俊太郎 作・松本大洋 絵「かないくん」(ほぼにちの絵本)​

​ 谷川俊太郎「詩」的な散文があって、松本大洋静かな絵があります。ちょっとページをめくって中をお見せしたい誘惑にかられるのですが、やめておきます(笑)。
 この絵本には、まあ、販売促進のための腰巻がついていて、そこにもちょっと内容にふれる言葉が大きな字で書いてあります。それも表紙の写真を撮るときに外しました。でも、まあこれはいいでしょう。​​​

​谷川俊太郎が、一夜で綴り、松本大洋が、二年かけて描いた。​

​​ ​​「かないくん」​​という題の絵本ですが、この表紙の少年が誰で、彼が見つめているのはなになのか。それは、それぞれの方が、この絵本を開いて、自分なりに確認していただくのが一番いいんじゃないでしょうか。​

​​​​ ところで、この写真は、この絵本についていた「副読本」の表紙です。絵本の表紙の少年と、同じ人物の正面からのポートレイトのようですが、ぼくは絵本の表紙の方の顔が好きです。
 「副読本」なんていうやりかたが、いかにも糸井重里らしいというか、ちょっと小癪な気もするのですが、その中に、この絵本について、糸井重里、谷川俊太郎、松本大洋「あとがき」のような文章が載っています。​​​​

 入り口
〈死んだら死んだで生きてゆくさ〉というの、私の好きな草野心平さんの詩の一節ですが、私はいつの間にか、死を新たな世界への入り口というふうに考えるようになっています。

​ ​これは谷川俊太郎「あとがき(?)」の最後の一節です。​
​​ それから、こっちが、松本大洋イラスト「あとがき(?)」です。
 このページの文字のところを写すとこう書いてあります。​

〈死〉のことをかんがえると
  すこし寂しい気持ちになる
 でもときどきは〈死〉のことを
 考えておきたいとも思う
谷川さんの文章はとてもやさしく
絵を描いていて 嬉しかったです。
松本大洋

​ ​絵本について思うことは、ただ一つ。「松本大洋の絵がすばらしい」ということです。ぼくは2014年に出版されたこの絵本で、初めて、松本大洋という漫画家の名前を知りましたが、最近「ルーヴルの猫」というマンガで再会しました。​
 で、大慌てで、この絵本の案内をしているというわけです。「ルーヴルの猫」の案内ものぞいてくださいね。今回は、絵本の話なのに、いかにも大人向けですが、あしからず(笑)ということで。じゃあ、また。

​​

​​

​​​​​​​​​​​​​​​​PVアクセスランキング にほんブログ村

にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ


にほんブログ村 本ブログへ






ゴジラブログ - にほんブログ村​​

​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​






最終更新日  2022.04.30 10:04:04
コメント(0) | コメントを書く
2021.11.04
​​週刊 読書案内 クラウス・コルドン「ベルリン1919(下)」(岩波少年文庫)​​ クラウス・コルドン「ベルリン1919(上・下)」(岩波少年文庫)下巻をようやく読み終えました。​
​ 上巻の案内でも書きましたが、1919年、ドイツの11月革命の敗北の過程が13歳の少年ヘルムート・ゲープハルト通称ヘレ君とその家族や友達の日常の姿を通して描かれています。​
​ 読んでいて胸がふたがるというか、「ああ、そうなってしまうんだよな。」という気持ちを励ますことが難しい「歴史事実」のなかの民衆の日常が活写されている作品でした。
 文字通り動乱のベルリンの町に生きている少年や少女、そして彼らの家族や年長の友人たちの、読んでいてハラハラしっぱなしというか、まさに命がけの日常が描かれていますが、その行動を通して、ヘレ君やその友達たちの成長してゆく姿が、2021年の「日本」という社会で「岩波少年文庫」にかじりついて「歴史の夢」を見ている67歳の老人を励ますのでした。 ​

​ 作家クラウス・コルドンは虐殺されたローザ・ルクセンブルグカール・リープクネヒトの葬列の中でヘレの父にこんなこと場を語らせます。​
​​「ふたりはまだ死んでいない。だれも殺せやしない。彼らは百年後も生きているだろう。エーベルトやシャイデマンやノスケのことをだれも話題にしなくなっても、人々はカールとローザのことを思い出すだろう。」
​(「どんなにすばらしい言葉よりも雄弁」P361)​​​​
​ まあ、思い入れ過剰と笑われるのかもしれませんが、作家が「希望」を描こうとしていることに胸を打たれた読書でした。
 三部作の第二部「ベルリン1933」第三部「ベルリン1945」で、それぞれ新たな悲劇の始まりの年が取り上げられていますが、もう一つ、「11月9日」というドイツ現代史にとって忘れられない「日付」について「あとがき」でこんなふうに紹介してありました。​​​
​​​ 十一月九日は、ドイツにとっていろいろな意味で記念すべき日付です。一九一八年十一月九日、第一次世界大戦終結の鐘が鳴らされました。
 二十年後一九三八年十一月九日、ナチス党がユダヤ人に対してはじめて大規模なテロをおこないました。七千五百軒におよぶユダヤ系の商店やデパートが破壊され、百九十のユダヤ教会堂が放火され、二万五千人をこすユダヤ人が逮捕され、暴行されたり殺害されたりしたのです。
 それから五十一年後の十一月九日、ベルリンの壁が崩壊しました。ベルリンの壁は二十八年間にわたるドイツ分断の象徴であり、旧東ドイツの千七百万の人びとにとって二十八年間越えることのできない死の壁だったものです。(「あとがき」P388)​​​
 ​なんとも激動の100年です。しかし、この100年を現代の少年・少女たちに書き残そうとする作家の意欲には、やはり脱帽ですね。
 作家を支えているのは、ローザ・ルクセンブルグのこんな言葉ではないでしょうか。​​
​「自由とは常に異なる考えを持つ自由です」​
 ​若い人たちが「自由」という言葉について考えたり、大切にしたりする社会になることを祈りますね。​

PVアクセスランキング にほんブログ村

にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ


にほんブログ村 本ブログへ






ゴジラブログ - にほんブログ村​​

​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​






最終更新日  2021.11.04 00:58:50
コメント(0) | コメントを書く
2021.07.12
​​クラウス・コルドン「ベルリン1919(上)」(酒寄進一訳・岩波少年文庫)​​
​​​ ドイツの作家クラウス・コルドンという人の「ベルリン1919(上・下)」(岩波少年文庫)を読んでいます。​​​
 「ドイツ・11月革命」といって、その顛末が浮かぶ人はほとんどいないと思いますが、1918年「キール軍港」の蜂起に始まり、ドイツ帝国を倒した革命が、半年ほどの間に、映画でいえば「アンチ・クライマックス」な、しかし、歴史的に振り返れば、ドイツの共産主義者やドイツの労働者にとって「悲劇」であることは間違いない結末を迎えたことに、憤りを感じる「青春時代」を過ごしたシマクマ君は、子供向けの叢書のシリーズという気安さも手伝って、読み始めたのでした。
​ 訳者は酒寄進一という方ですが、「あとがき」でこんなふうに解説しています。​
 本書はクラウス・コルドン「転換期三部作」の第一作にあたります。原題は「赤い水兵 あるいはある忘れられた冬」です。邦題からわかるとおり、1918年から1919年にかけての冬のベルリンが舞台になります。
 第一次世界大戦の末期である1917年11月、敗色の濃かったドイツ帝国で、水兵が戦争を終わらせるために蜂起し、それがきっかけでドイツ革命がおこり、帝政が倒れることになります。しかし革命は成功と同時に歯車が狂いはじめ、ベルリン市街戦へと発展します。そうした目まぐるしい時代のうねりに翻弄される人々の姿が、ベルリンの貧民街に住むゲープハルト一家を通して克明に描かれます。
​ ​​これが、本書「ベルリン1919」の大まかなあらすじですが、もう少し捕捉すると、主人公は「ヘレ」という愛称で呼ばれる中学生で、ドイツの中学校といえば「ギムナジウム(中高等学校)」を思い浮かべる人もいらっしゃるかと思いますが、彼は庶民の子供たちが通う市立中学校の13歳の男の子です。​​
​​​​ 本名はヘルムート・ゲープハルトで家族は工場で働く母親、上巻の途中で、片腕を失った「傷病兵」として復員した父親、6歳になる妹のマルタ、まだオムツがとれないハンス坊やの5人です。ヘレには、もう一人弟がいましたが2年前にインフルエンザで亡くなっています。​​​​
​ その中学生ヘレ君が、第1次世界大戦下の貧困と飢餓にあえぎ「革命」と「反革命」がせめぎあう動乱のベルリンの街で暮らしている様子が克明に描かれていました。​
​ 妹マルタ乳飲み子ハンス坊やの世話をしながら、薪を拾いジャガイモを盗む生活の中で、復員した父や貧民街で生きる労働者の革命運動の世界に潜り込み、やがて、「真の革命」に目覚めていくというストーリーですが、社会に対して真っすぐな疑問を持つ中学生というヘレ君の設定は、65歳を超えた老人をワクワクさせるに十分の展開で、上巻を読み終わりました。​
​ シマクマ君にとって、この作品のクライマックスは、上巻も終わりに近づいた「友と敵」の章の半ば、あのローザ・ルクセンブルグが登場するこのシーンでした。​
 人だかりのなかにとても小柄な女性が立っていて、近くにやって来た水兵たちに親しげにほほえみかけた。その女性は、壁にはられた一枚のポスターの前に立っていた。そのポスターにはこう書かれていた。
 労働者諸君!市民諸君!
祖国は崩壊の危機にある。みんなで救おう!敵は外にははいない。内側にいる。スパルタクス団だ。スパルクス団のリーダーを殺せ!リープクネヒトを殺せ!そうすれば、へと羽とパンを手にすることが出来るだろう。
 その下には「前線兵士一同」と署名されていた。
「反革命がついに本性をあらわしました」
小柄な女性が大きな声でいった。
「殺人をあからさまに煽るとは、なんという人たちでしょう。(略)」
「あれはローザ・ルクセンブルグだ」ハイナーがアルノにささやいた。
 ローザルクセンブルグ?
 ヘレは小柄な女性を見つめた。青白い顔、白髪まじりの髪、大きな帽子。その名はカール・リープクネヒトとともに語られることが多い。父さんもよくその名を口にする。ローザ・ルクセンブルクは、リープクネヒトとおなじように長いあいだ投獄されていた。そしてベルリンで革命がおこる一日前、ブレスラウの労働者たちによって監獄から解放されたのだ。
​ もしも、この作品を読む中学生がいたとしても、このくだりを繰り返して読む中学生はいないでしょうね。
 この記事を読んでくださる読者の方の大半も、こうして引用して、喜んでいるシマクマ君の興奮はご理解いただけないでしょうが、70年代に「ドイツ革命」「ロシア革命」がおもしろくて仕方がなかった「青春」を過ごした人間にとってローザ・ルクセンブルグはあこがれのスターなのです。
​ なぜ、彼女がスターなのか。それは1918年、12月のベルリンの街に登場したローザ・ルクセンブルグの彗星のような生涯に、その原因があります。まあ、そのあたりについては、下巻の「怒り」の章で明らかになるはずです。​
 上巻を読み終えて感じたことが二つあります。
 一つは、はたして、今、現在、わたしたちの国の中学生や高校生が、この「歴史小説」をワクワクしながら読み切れるのだろうかということです。ご都合主義の歴史解釈が大手を振ってまかり通る時代の深刻な犠牲者は、10代の子供たちだと思います。若い人たちは、自分たちの社会の歴史に対してさえ、興味を失っていないでしょうか。100年も昔の出来事ですが、1918年のベルリンの街で、実に生き生きと「革命」を生きていた、同世代の少年の姿は、2020年の10代の人たちの心に届くのでしょうか?なんだか心もとないなあというのが、さびしい実感でした。

​ で、二つ目です。「下巻」を読み始めることがなかなか出来ません。いや、読むんですが、ここから起こる悲劇が、どんな風に描かれるのか、ドイツ革命の悲劇をヘレ君はどう生きるのか、どうにも書き換えようのない歴史的事実を、あらかじめ知っているというのはつらいものですね。​
 読み終えたら、また報告しますが、なんとなく手間取りそうですね。

​​​​​​​​​​​​​​PVアクセスランキング にほんブログ村

にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ


にほんブログ村 本ブログへ






ゴジラブログ - にほんブログ村​​

​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​






最終更新日  2021.07.12 00:17:26
コメント(0) | コメントを書く
2021.06.30
​​​​​​​​​​ティリー(絵)アンナ・クレイボーン(作)「シェイクスピアはどこ」(東京美術)​
​​​​ 市民図書館英国文学の棚の前でフラフラしていて、目にとまった大判の本がこの本です。ティリーという人の絵で、アンナ・クレイボンという人が文を書いていて、翻訳は川村まゆみという方です。「シェイクスピアはどこ?」(東京美術)​という絵本でした。​​​​

 我が家の愉快な仲間がおチビさんだったころ、もう20年以上も前ですが、「ウォーリーを探せ」という絵本が大ヒットして、我が家にもあったはずですが、あのウォーリーシェイクスピア版ですね。
​ 表紙をご覧になるとおわかりになると思いますが、あのグローブ座を取り巻いている人の中にシェイクスピアがいますね。おわかりですか?​
​ イギリスの子供向けの絵本で、シェイクスピアの代表作が10作、絵入りの名場面解説と「シェイクスピアはどこ?」の大画面の組み合わせで、恰好のシェイクスピア入門書になっています。​
 ライン・アップは「お気に召すまま」・「ジュリアス・シーザー」・「マクベス」・「テンペスト」・「から騒ぎ」・アントニーとクレオパトラ」・「夏の夜の夢」・「ロミオとジュリエット」、そして最後が「ハムレット」です。
​ たとえばハムレットの名場面のページはこんな感じです。

​​​ 「To be, or not to be? That is the question.」という有名なセリフの場面は、ハムレットが学友のローゼンクロイツギルデンスターンと会話していた場面だったような気がしますから、たぶん左のページの左下の場面です。でもね、そのセリフの話は解説のあらすじには出てきません。このセリフにこだわっているのは日本人だけってことはないですよね。でも、そうかもしれませんね。​​​

​ まあ、もう一つ有名なオフィーリアの水死の場面は右ページの右上です。で、このお芝居に登場した人たちなんですが、ページの上に並んでいます。で、ページを繰ると、ページ全部が戯曲ハムレットの舞台であるデンマークの「エルシノア城あたり」の絵なんです。

 それで、この絵の群衆の中にシェークスピアはもちろんのこと、先程の登場人物たちが、ハムレットも、オフィーリアも、父王の亡霊も、みんないるのですよというわけです。

 見つけたときには、この絵本が、なんで「英文学コーナー」にあるのだと思ったのですが「これは、シェークスピア好きの大人の楽しみですな」といえないこともないくらい、まあ、手が込んでいるというか、丁寧な絵本なのでした。
 まあ、こういう本で遊びながらシェイクスピアに親しむイギリスの子供が少しうらやましいですね。今「忠臣蔵だよ!」でこれをやっても、なんかそぐわないですが、イギリスで「シェークスピアだ!」というと、はまりそうですからね。お芝居ができたのは、同じくらいの時代だと思うのですが、どうしてそうなんでしょうね。「忠臣蔵」なんて、登場人物も名場面も多いうえに、「上野介を探せ!」でぴったりはまりそうなんですがね。(笑)
​​​​​​​

​​PVアクセスランキング にほんブログ村

にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ


にほんブログ村 本ブログへ






ゴジラブログ - にほんブログ村​​

​​​​​​​​​​​​​






最終更新日  2021.06.30 00:32:06
コメント(0) | コメントを書く
2021.05.31
​​​​ なかのひろたか「ぞうくんのあめふりさんぽ」(福音館)​​
 チッチキ夫人が、お仕事から帰ってきてテーブルに、ひょいと置いて、いいました。
「こんなのあったから、買ってきたよ。」
「あれ、これって『ぞうくんのさんぽ』やな。」
「そうそう、きょうはいいてんき、ぞうくんはごきげん、でしょ。」
どれどれ、さんぽにでかけよう


うわーっ、ばっしゃーん!暗唱できるやんね。そのへんにあるんちゃう?」
​「こっちは、雨ふりの散歩か。きょうはあめふり ぞうくんはごきげんやって。」​
​「一番上にぞうくんが乗ってるやん。」​
​「なるほどな、今度はかめくんが一番下やで。ああ、よう出来てるは。」​
​「終わりは、やっぱり、ばっしゃーんなん?」​

 おはなしの結末は、どこかで手に取っていただきたいですね。雨降りでもゾウくんがごきげんなのがいいなあと思いました。
 懐かしい絵本ですね、それにしても、家にはチビラくんたちはいないのですが、この絵本どうするつもりなんでしょうね。
 あっ、こんなのもあるようです。
 なんか、集めちゃいそうですね。困ったもんです。

PVアクセスランキング にほんブログ村

にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ


にほんブログ村 本ブログへ






ゴジラブログ - にほんブログ村​​

​​​​​​​​​​​​​
​​​​​​​​​​​​​​

​​
​​​​






最終更新日  2022.05.16 10:22:18
コメント(0) | コメントを書く
2021.05.29
​​鶴見俊輔・佐々木マキ「わたしが外人だったころ」(福音館)
​​

​​ 本棚をのぞいていて見つけました。福音館書店が今も出しつづけている「たくさんのふしぎ」という月刊の絵本がありますが、その傑作集の1冊、「わたしが外人だったころ」です。2015年に出版されているようですが、この棚にいつからあったのか、トンと記憶がありません。​​
​ 「月刊たくさんのふしぎ」の方は、ゆかいな仲間がまだ小さかったころ定期で購読していました。数年分のバックナンバーが今も並んでいます。​
​​ で、「わたしが外人だったころ」ですが、ご覧のように、あの、佐々木マキの絵の上に、哲学者の鶴見俊輔の文章がのっかっています。小学校の高学年向きの絵本ということらしいです。​​
 1938年、16歳の秋に渡米し、17歳でハーバード大学に入学し、19歳の年に「敵性外国人」として移民局の留置場に留置され、留置場の中で卒業論文を書いたこと。日米交換船に乗って帰国したいきさつ。帰国して海軍に志願し、ジャワ島に通訳として派遣され、病気になって帰国したこと。病床で敗戦を迎えたことなど、1922年生まれ、80歳を超えた哲学者が時代を追って思い出しながら書いています。こんな感じです。
 ​1945年8月15日がきました。私は病気でひとりねていて、ラジオの放送で日本の敗戦を知りました。
 どうして自分が生きのこったのか、その理由はわかりません。わたしが何かしたために、死ぬことをまぬかれたというわけではないのです。なぜ自分がここにいるのかよくわからないということです。そのたよりない気分は、敗戦のあともつづいており、今もわたしの中にあります。今ではそれが、あたしのくらしをささえている力になっています。
 16歳から19歳の終わりまで英語を使ってくらしたので、敗戦までわたしは心の中では英語でかんがえてきました。日本にもどると、「鬼畜米英」(アメリカ人とイギリス人とは人間ではなくて鬼かけものだ)というかけ声がとびかっていて、それはわたしのことだと、いつもおびえていました。負ける時には日本にいたいと思って帰ってきた結果がこういうことでした。
​ ​不良怠学で、日本の小学校高等科を退学になり、英語もできない16歳が「外人」としてアメリカで暮らし、日米開戦のために帰国した日本では、敵国から帰ってきた「外人」として扱われて暮らした。それが子供たちに、彼が語った、70年以上も前の思い出話で、絵を描いているのが、不思議な絵柄の佐々木マキです。​
 小学生に限らず、若い人たちが、こういう話をどう読まれるのか、想像するのも難しい世の中ですが、誰かが手に取ってくれるとうれしい絵本です。



PVアクセスランキング にほんブログ村

にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ


にほんブログ村 本ブログへ






ゴジラブログ - にほんブログ村​​

​​​​​​​​​​​​​
​​​​​​​​​​​​​​

​​






最終更新日  2021.05.29 02:52:14
コメント(0) | コメントを書く
2021.05.10
​​金子都美絵「一字一絵」(太郎次郎社エディタス)
​​​後ろから乗りかかるように抱きつき・・・​​


 
漢字一文字に一景の挿絵が描かれています。たとえば第七場のこのページでは、こう書かれていて、篆刻というのでしょうか、隷書以前と思われる字体が判で押してあるようです。
 上品なピンク色の挿絵で、男と女が、簾ごしに見る影のように描かれています。


 ページを繰れば、こんな字形があります。
​ 漢字は​「色」​です。​
​​​ 「篆書」(?)の形がシンプルに描かれていて、解説が添えられていますが、文言は白川静「字統」のもののようです。​​​
 隣のページに著者の言葉があります。
​​〈人〉​​〈卩〉(せつ)からなる字。ひざまずく人(卩)の後ろに人がいて、乗りかかるように抱いている形の字。​​
 つまり、人が人と交わることをあらわしている。
​ 「字統」には「顔色などという字ではなく、男女のことをいう字。飲食男女は、ひとの大欲の存するところ」とある。​
​ 同じように人が後ろから乗りかかる形でも、獣の上に人が乗る形に作られている字は〈犯〉だ。​
​ ​​もちろん、面白がってこのページを紹介したのは、シマクマ君の趣味というか、品性のなせる業なのですが、面白がった理由は​「色」​から​「犯」​への連想のながれでした。
 ところで、今回、この本にたどりついたのには訳があります。​​
話すと長くなりますから端折りますが、コロナ騒動二年目に突入する春の関心が「論語」「春秋戦国時代」「白川静」という、ぼくなりには一連なりの興味が湧いてきて、とりあえず、絵本で確認という感じです。
​​ 大人向けの「絵本」というか、金子都美絵さんがフェイスブックに​「漢字の物語《一字一絵》」​と題して投稿していらっしゃる記事の書籍化のようです。見くらべてみて、ぼくはこっちの方が気に入りましたが、リンクを貼っておきますからどうぞ。
 ​金子都美絵さん​「絵で読む漢字のなりたち」(太郎次郎社エディタス)が10年ほど前に評判になった方ですが、白川静が読み解いた、漢字の、もっとも初期の「字形」の紹介者で、子供向けの「漢字かるた」とかのデザインもなさっているようです。​​

​ 本書にのっているのは二十八場二十八文字ですが、のんびりページをめくっていて篆書の象形の形が、だんだんと自分の頭の中にうかび始めてくる経験が、なかなかスリリングです。「常用字解」「字統」などのような辞書だけ見ていても、こんな感じにはならない気がします。​
​ 最後に、二十八文字の「絵」の中で、「うーん、そうか!そうだったのか!?」とうなったのがこの絵です。


​ 
この絵を見て「漢字」はわかりますか?


​ 答えは、ご覧のように​「究」​です。​
​ 真ん中の「九」は竜が身を屈めている形だそうです。穴の中で身をかがめる竜は何をしているのでしょうね。
 やがて「究める」と使われた漢字です。そこにあるイメージは著者によれば上の絵ですが、どうも、それだけには収まりきらない気もしますね。
 時々、こういう場所に戻ってくるのも悪くないですね。いかがでしょう。




PVアクセスランキング にほんブログ村

にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ


にほんブログ村 本ブログへ






ゴジラブログ - にほんブログ村​​

​​​​​​​​​​​​​
​​​​​​​






最終更新日  2021.05.29 02:30:29
コメント(0) | コメントを書く
2021.04.07
​​​​​高野文子「しきぶとんさん かけぶとんさん まくらさん」(福音館書店)
​​​

​ マンガ家の高野文子さんがお作りになった絵本です。まあ、もうそれだけで、ちょっとどうなっているのか気になる人もいらっしゃると思いますが、知らないでページを繰ると、「なんじゃこれは」とお思いになること間違いましです。​
​​ 何にも起きません。おチビさんが一人でお布団に入って寝るようになって、寝る前に「しきぶとんさん」​「かけぶとんさん」​「まくらさん」に願いごとをするだけの絵本です。​​
しきぶとんさん しきぶとんさん
あさまで ひとつ おたのみします

どうぞ わたしの おしっこが
よなかに でたがりませんように
まかせろ まかせろ おれにまかせろ

もしも おまえの おしっこが
よなかに さわぎそうに なったらば

まてまてまてよ あさまで まてよと
おれが なだめておいてやる
​ ​​これだけです。笑える人は、妙に笑えます。わが家には還暦をすぎて、「しきぶとんさん」「ひとつ おたのみしたい」人がいます。
 2才から4才とかの子ども向けじゃなくて、60才から80才とかのジジ・ババ向けの絵本かもしれません。
 もっとも「そうか、そうか」とお金を払って買ったりしないで下さいね。べつにノコギリヤシ効果があるわけではありませんからね。​​

​ 高野文子さん、なかなかやりますねえ。自分のために描いたんじゃないかと思ってしまいますね。
 ああ、御存知ない方もいらっしゃるかと思いますが、高野文子さんはこんなマンガの方です。​

​​


​​​​​​PVアクセスランキング にほんブログ村

にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ


にほんブログ村 本ブログへ






ゴジラブログ - にほんブログ村​​

​​​​​​​​​​​​






最終更新日  2021.04.07 00:04:22
コメント(0) | コメントを書く
2021.03.03
​​エドワード・ゴーリー「ギャシュリークラムのちびっ子たち」(柴田元幸訳・河出書房新社)
 どうして、この絵本に行き当たったのか、いくら考えても思い出せません。アマゾンの本屋をのぞいていて、「何だこれは?」と思ったのかもしれませんが、なんだかえらいものを拾ってしまったようです。
 1ページ目をめくるとこんな英文が書かれています。
​​A is for AMY who fell down the atairs​​
​ で隣のページがこれです。
 柴田元幸さんの訳は​
​​「Aはエイミー かいだんおちた」​​
​ です。​​
​​​ 次のページはBです。C、D、と続いて行って、最後のページはZです。 ​
​​Z is for Zillah who drank too much gin​​
​ 絵はこうなっています。
​ 同じく訳は​
​​「Zはジラー ジンをふかざけ」​​
​ 要するに​A​から​Z​まで、一行づつ​「詩」​のような文句があって、その​「ことば」​の場面が版画の挿絵になっています。いわゆる「ABCえほん」です。ちがうのは、​26人​、すべて、登場人物は​子供​で、例外なく​「不幸」​になるというところです。裏表紙はこうです。


​ 表紙で、子供たちの後ろにいたのは「死神」でしょうか。裏表紙のこれは、なんなんでしょうね。多分のお墓ですね。​

 チビラ君たちに見せたらなんというでしょうね。ちょっと興味がありますね。どんな感想を持とうが、まあ、見せたらいいとは思うのですが、それでも、ちょっとためらいますね。
​ 巻末で、訳者の柴田元幸さんが解説しています。​
​​​ ゴーリーの世界では、たとえ人々が居間で和やかににお茶を飲んでいても、あるいは春の花畑をそぞろ歩いていても、暴力と悲惨の影が常にすぐそこに見えている(もっとも、なぜか猫だけはたいてい明るい顔をしているし、さほどひどい目にもあわない。僕もゴーリーの作品は何十と読んだが、については、一度だけ首を斬られるのが記憶に残っている程度)。    
 とはいえ、これが本当に不思議なのだけれど、そこにはいつも、ひどく場違いなことに、滑稽さ、ユーモアがみなぎっている。​​​

​​​ さすが、柴田元幸さんですね。うまいことおっしゃいます。そうなのです。じっと見入っていると、みょうに「可笑しい」んです。イヤだからと言って、「チビラくん」たち「な、可笑しいやろ!?」といって手渡すのも、少し気が引けるわけで、どうしたらいいんでしょうね。​​​
​ 初めて手にしたエドワード・ゴーリーなのですが、ちょっとほっておけないことになりそうです。​

追記2022・06・19

「ジージの絵本」の、新しい「案内」記事を書こうと思ってこの絵本を取り出して、いろいろ考えこんで、過去の記事を調べたりしていて、すでに「案内」を書いて投稿していることに気づきました。ちょっと「ヤバイ!」と自分で思いました。これから、こういうことが増えるのでしょうか?

​​​​​PVアクセスランキング にほんブログ村

にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ

にほんブログ村 本ブログへ





ゴジラブログ - にほんブログ村​​

​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​







最終更新日  2022.06.19 02:21:28
コメント(0) | コメントを書く

全39件 (39件中 1-10件目)

1 2 3 4 >


© Rakuten Group, Inc.