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ゴジラ老人シマクマ君の日々

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映画「国際松竹」でお昼寝

2020.11.08
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​​​​​黒沢清「スパイの妻 劇場版」国際松竹


​​ 名匠黒沢清というキャッチコピーがピンとこないという事実が、ぼくの映画館不在の期間の長さを証明しているわけですが、ぼくにとっては、この映画が黒沢清作品と映画館で出会った二本めの映画です。どこにこの監督らしい味わいがあるのかよくわかりませんでしたが、印象に残ったことが二つありました。​​
​​ 一つは実業家福原優作が、妻聡子に対して発した一言です。​​
 ​「ぼくはコスモポリタンなのだ。」​
​ 正確に、こう言ったかどうか、記憶違いもあるかもしれませんが、「コミュニスト」でも「アナキスト」でもない、「コスモポリタン」という宣言が耳に残りました。
 映画とは直接、関係のないことなのですが、気になってネットをいじっているとこんな文章に出会いました。
こんな社会だから、赤裸々な、堂々たる、小児の心を持ツた、声の太い人間が出て来ると、鼠賊共、大騒ぎだい。そこで其種の声の太い人間は、鼠賊と一緒になツて、大笊を抱へて夜中に林檎畑に忍ぶことが出来ぬから、勢ひ吾輩の如く、天が下に家の無い、いや、天下を家とする浪人になる。浪人といふと、チヨン髷頭やブツサキ羽織を連想していかんが、放浪の民だね、世界の平民だね、― 名はいくらでもつく、地上の遊星といふ事も出来る。道なき道を歩む人とも云へる、コスモポリタンの徒と呼んで見るもいい。ハ………。』
『そこでだ、若し後藤肇の行動が、あとさき見ずの乱暴で、其乱暴がうまれつきで、そして、果して真に困ツ了ちまふものならばだね、忠志君の鼠賊根性はどうだ。矢張それも生得で、そして、ウー、そして、甚だ困つてしまはぬものぢやないか。どうだい。従兄弟君、怒ツたのかい。』
(石川啄木「漂白」青空文庫)
​ ​​​石川啄木の小説(?)「漂白」の一節です。
 気になった理由は、当時の、まあ、今でもですが、「日本人」のセリフとしての「コスモポリタン」のそぐわなさだったのですが、使われていたのですね。​​​

​​​​ 勝手な重ね合わせですが、「コスモポリタン」に対して啄木の登場人物が「鼠賊」と呼んで軽蔑している役柄が、東出君演じる憲兵津森というわけで、彼は、こういう、「存在として空虚」な役柄がよく似合いますね。彼が演じるとそうなるのでしょうか、「善」でも「悪」でもない、空虚な恐ろしさですが、この映画では、いい線まで行っていたと思います。理由のない気味の悪さです。​​​​
​​​​​ 一方、「コスモポリタン」を自称し、「国家」も「仕事」も棄てる男、福原優作を演じたのが高橋一生という俳優ですが、この人の雰囲気と「コスモポリタン」という、自称の曖昧さはよくマッチしていましたね。「放浪の民」や、「世界の平民」という感じはありませんが、「地上の遊星」というのは、なかなかピッタリな気がしますね。なんとなく正体不明なのです。
 で、そういう男の「妻」を演じた蒼井優の演技が、印象に残っていることの二つ目でした。​​​​​

​​ まあ、それが、ぼくにとってはこの映画のすべてといっていいようなものですが、「妻」から「女」へと変貌していく福原聡子を演じる蒼井優は見ごたえがありましたね。​​
​ 「やられた」だったでしょうか、夫のウソに気付いた瞬間のセリフには、さすがに、「そう来ますか?」という感じもしましたが、ぼくには童顔に見えるこの女優には、どこからなのか、ときどき溢れ出してくるものを感じて目を瞠る気分になるのですが、特に、終盤に差し掛かったあたりの、たとえば、病室のベッドに座っている表情には、それを感じました。​
​​ 最後に、聡子の渡米を伝えるクレジットが流れますが、それに見合う蒼井優の演技だったと思いました。​​
​ いやはや、それにしても「名匠黒沢清」には、まだ出会っていない感じがしますね。まあ、ゆっくり探したいと思います。
監督 黒沢清​

脚本 濱口竜介  野原位  黒沢清
撮影 佐々木達之介
照明 木村中哉
録音 吉野桂太
美術 安宅紀史
スタイリスト 纐纈春樹
ヘアメイク 百瀬広美
編集 李英美
音楽 長岡亮介
キャスト
蒼井優(福原聡子)
高橋一生(福原優作)
坂東龍汰(竹下文雄)
恒松祐里(駒子)
みのすけ(金村)
玄理(草壁弘子)
東出昌大(津森泰治)
笹野高史(野崎医師)
2020年・115分・日本
2020・10・30・三宮国際松竹
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最終更新日  2020.11.08 17:40:02
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2019.07.08
​藤井道人 「新聞記者」国際松竹​​

 ネットで名前を知った東京新聞記者の望月衣塑子さんというひとのことが、少し気にかかっていた。もともと、社会派映画と呼ばれるジャンルに、そんなに惹かれタイプではないが、何となく、話題になっていることもあってでかけた。
 三宮の国際松竹という映画館で見た。ほぼ満員だった。ここのところ、何だかよく混んでいる映画館にいると思った。
 映画が始まった。暗い部屋で、女性がPC相手にメモっている。ポストイットは横文字。暗くてよくわからないが、夜中であるようだ。テレビがついていて、今、「この国」で起こっている事件について、見たことのある人たちが語っている。
​ 彼女が東都新聞の記者吉岡エリカ​​シム・ウンギョン)。しゃべっている日本語に独特の癖のようなものがある。この独特さ、拙さというべきだろうか、「ことば」が、少しだけズレている。それが、ぼくをこの映画に引き付けて離さなかった肝だったように思う。​
​​ 「あのう、それはセクハラですよ。」​​
 映画が、後半に差し掛かったあたりだった。多分、見ず知らずの、他社の記者たちに向かって彼女が口にしたセリフだ。
 男たちが所属している「この国」の社会にはない「話しかた」を彼女はしている。それは男たちが何の気なしに吸っては吐いている「空気」に、ヒビを入れる話し方だ。
 この「空気」は、今や、市バスや、JRの車中、団地の集会所、学校の職員室や教室、ところかまわず、あらゆる所に漂っている。気持ち悪がってもしようがない。なにせ「空気」なんだから。
 この映画は、権力が「空気」に乗じて「虚偽」を拡散させている姿を描いているのだが、その、すべてが、「犯罪」だということを、「空気」は認めたがらない。
 「まあ、そういうもんやろ。」
 わかったような、感想をつぶやくのだ。

 何しろ「犯罪」を取り締まる装置そのものが「犯罪者」であり、監視し告発するはずのマス・メディアが、お追従の装置になるという「全体主義」や「ファシズム」の悪夢が進行している。 
「国を守る」などというアナクロな言葉が、明らかな「権力」による犯罪の当事者を鼓舞している。「家族主義」の意匠をまとって「国家」を持ち出すのは天皇制ファシズムの常套手段だったはずだが、「空気」を捏造して、作り出したに「父権主義」が犯罪者を支えている。
 生まれてきた子供と妻を守らなければならない。
 さあ、どうしますかね、一度は決意したものの、おびえる松坂桃李君は、果たして、横断報道を渡ることはできるのでしょうか。
 ​「そこにとどまれば、あなた、あのう、それは、犯罪ですよ!」​
 しかし、健闘していましたね。合格!
 監督 藤井道人
 原案 望月衣塑子 河村光庸
 脚本 詩森ろば 高石明彦
 キャスト
    シム・ウンギョン​(吉岡エリカ) )
    松坂桃李(杉原拓海)
    本田翼(杉原奈津美)
    岡山天音(倉持大輔)
    郭智博(関戸保)
    高橋努(都築亮一)
    西田尚美(神崎伸子)
    高橋和也(神崎俊尚)
    北村有起哉(陣野和正)
    田中哲司(多田智也)

​​​   2019年 日本 113分 2019・07・06
追記2019・11・29
 東京新聞記者の望月衣塑子さんをドキュメントした、森達也「i新聞記者ドキュメント」を観ました。感想は表題をクリックしてくださいね。​​​

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最終更新日  2020.10.27 23:13:56
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2019.06.05
​​​​​​​​​ピーター・ヘッジズ Peter Hedges 「ベン・イズ・バック」三宮国際松竹​​​​​​​​​​​​ 


 我が家の同居人チッチキ夫人ジュリア・ロバーツという女優さんが大好きだ。シマクマ君も嫌いではないが、どっちかというと好きな方くらいの感じだ。国際松竹の今週のライン・アップには彼女が主演の「ベン・イズ・バック」が並んでいる。​​​​

ジュリア・ロバーツ、土曜日やけど、行く?」
「土曜日やったら行く。」
 先週に引き続き、またしても、二人徘徊「ジュリア・ロバーツの巻」である。
 二人で隣り合って座る。映画館がすいていることを確認して、あいだにを空席にして、荷物を置く。早速、おにぎりなんぞをかじりながら、お茶を飲んで、姿勢を崩していると映画が始まった。
​​​​ 教会でクリスマスの出し物を練習している子供たちがぐずっている。ホリー(ジュリア・ロバーツ)が慰める。母親にしては、子どもがチビだと思っていると、歌声が聞こえてくる。長女のアイヴィー (キャスリン・ニュートン)が聖歌を歌っている。二人のチビは、再婚した夫の子供だった。​​​​
 まあ、アメリカとか、養子の場合もあるから、母親の年恰好から家族を予想するのはむずかしい。しかし、子どもたち三人とホリーは家族というわけだ。
​​  その教会からの帰り道、何処からか現れた青年(ルーカス・ヘッジズ)と出くわし、不安そうに母を見る娘のアイヴィー。突然、全く好対照なホリーの笑顔が画面いっぱいに広がる。車を降りて青年を抱きしめるホリー。クリスマスイブの朝、薬物依存症の治療施設から息子ベンが帰ってきたのだ。不安な表情を隠せない妹、アイヴィー。​​
​​​ 母が再婚した義父ニール(コートニー・B・バンス)。その無邪気な二人の妹と弟。実妹アイヴィ、母ホリー。平和な家族のクリスマスに、帰ってきた薬物依存症の青年ベン。「ベン・イズ・バック」というわけだ。​​​
 治療施設を抜け出してきた依存症の青年のありさまを、冷静に危惧する義父ニールに対して、「監視」することを主張し、息子を「我が家」にとどめる母ホリー。
​  ここから、イブの夜明けまでの一昼夜、映画はホリーの、いや、ジュリア。ロバーツの独り舞台のように展開する。​
 監視の目を抜け出したベンを追うホリー。ふたたび「「ベン・イズ・バック」を実現しようと、一人であがく母。彼女が知るのは息子が生きているの世界の遠さと失ったときの覚悟だった。
 映画は母のそばで目覚めるベンと疲れ果てて眠り続けるホリーの姿で終る。多くの人がホッとするシーンかもしれない。母はよく頑張ったのだ。


 映画館を出てチッチキ夫人がポツリ。
「あの子、どうするんやろ。」
「うん。そうやんな。帰るとこないなあ。」
​「ジュリア・ロバーツ、最初に笑うやんか。あそこが一番よかってん。ずっと監視するって、どういうことなん。なんか引っかかってん。」
「医療ミスしたお医者さん。認知症でわからんようになってるじいさんな。あの人に向かって、すごい剣幕で、なんかボロクソ言うやろ。あん時、なんかちがうやろって。ぼくは。」
「なにがちがうの。」
「おこる相手。ホントは自分に罪があるって気付いてて、それ隠してるかんじ。」
​「そうなんかな?」
なんか、空振りやったな。なんか食べる?丸玉食堂行こか?
「うん、そうしょう。わたし、ローメンにしょう。」​

  監督 ピーター・ヘッジズ Peter Hedges
  製作 ニーナ・ジェイコブソン  ブラッド・シンプソン
     テディ・シュワルツマン  ピーター・ヘッジズ
 撮影 スチュアート・ドライバーグ 
  美術 フォード・ホイーラー
  衣装 メリッサ・トス
 編集 イアン・ブルーム
  音楽 ディコン・ハインクリフェ
 音楽監修 スーザン・ジェイコブス
  キャスト
  ジュリア・ロバーツ(母ホリー)
  ルーカス・ヘッジズ(ベン)
  キャスリン・ニュートン(妹アイヴィー)
  コートニー・B・バンス(義父ニール )

原題「Ben Is Back」
 2018年 アメリカ 103分 2019・05・25​​​​​​​​​​​



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最終更新日  2020.10.25 13:36:57
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2019.05.22
​​​鄭義信「焼肉ドラゴン」神戸国際松竹


​​​​ ​​舞台が見たくて見たくて、見られなかった「焼肉ドラゴン」の映画版を観た。舞台は評判になって、漸くTVで見て以来、再演を待っていたら、映画になった。
​​「醤油屋からこうた、というセリフが一番よかったね。」​​
 一緒に見た同居人のチッチキ夫人が、しみじみといって、それから、ふたりで映画の悪口を、ぼそぼそしゃべりながら、夕暮れの三宮の町をしばらく歩いた。
  悪口をいいたくなるチグハグで、不器用な映画だった。俳優は一生懸命だし、演出もマジメだ。しかし、舞台と映画は違うということを監督の鄭義信はこえられなかったように感じた。
 それでも、この映画は心に残るだろう。
​​
「明日はきっとエエ日になる」

という名セリフは、映画では生きなかった。それが不思議だった。しかし、子供たちにモヤシをぶつけるオンマー(イ・ジョンウン=英順) のやるせない怒りと哀しみの姿と、「トキオを返せ」と叫ぶアッパー(キム・サンホ=龍吉) の悲鳴のような怒号は、ぼくには忘れらないシーンになるに違いないと思った。​​

 二人で、三宮の町中を歩きながら何故だか、無性に哀しかった。しようがないので「太平閣」の豚まんを買って帰った。  

  監督  鄭義信
  原作  鄭義信
  脚本 鄭義信
  撮影 山崎裕
  照明 尾下栄治
  録音 吉田憲義
  美術 磯見俊裕
  編集 洲崎千恵子
  音楽 久米大作
  キャスト
       イ・ジョンウン(英順)
       キム・サンホ(龍吉)
       真木よう子(静花)
       井上真央(梨花)
       大泉洋(哲男)
       桜庭ななみ(美花)
       大谷亮平(長谷川豊)
       ハン・ドンギュ(尹大樹)
       イム・ヒチョル(呉日白)
       大江晋平(時生)
       宇野祥平呉(信吉)
       根岸季衣(美根子)
   2018年 日本 126分   2018/06/30
追記2019/05/22
​​​​​​​​ 観てから一年が経つ。ふと、思い出すのは、キム・サンホイ・ジョンウンという二人の名優の表情だ。残念ながら真木洋子でも大泉洋でもない。この二人の印象に残る演技は、作中の人間たちが生きている朝鮮と日本の歴史をきちんと思い出させてくれて、やはり忘れられない。
 ぼくはテレビをほとんど見ないから、よくは知らないが、「恥知らず」としか思えない嫌韓ヘイトを口にするタレントや、中には作家を名乗るインチキな人たちがいるらしい。
 「トキオをかえせ」と叫んだ龍吉が「明日はきっとエエ日になる」と、自らに言い聞かせて暮らした日々を思い浮かべて、ある「責任」のようなものを感じるのは、決して「自虐史観」などというものではない。「まともである」ありたいと考える、普通の人間の感じ方だと思う。

追記2020・01・15

 2020年の正月早々に見た「パラサイト」​ですが、ソン・ガンホばかりに気を取られていましたが、この映画「焼肉ドラゴン」でモヤシをぶちまけるオッカー、オンマーというべきか(?)を演じたイ・ジョンウンさんが頑張ってました。いい存在感でしたよ。​​​​​​​​

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最終更新日  2020.10.11 01:30:28
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2019.04.07
​​​​​​​   ​是枝裕和「万引き家族」神戸国際松竹​


 三宮の国際松竹という映画館に30年ぶりに行きました。この映画はカンヌ映画祭で高い評価を受けたということで評判だそうですが、封切り日の一番館(今はそんな言い方はしないのかな?)が老人会の集会のようでした。 まあ、ガラスに映る自らも、その場に何の違和感もないわけで、映画館というのはヒマな老人の徘徊先にうってつけということなんでしょうか。
  さて、映画はというと、安藤サクラさんという女優さんがとても印象に残りました。「目」がいいんです。
  リリー・フランキーさんは、いい加減さの極みを生きる、ダメ男ぶりが、ちょっとずぬけている感じがしました。 お二人とも、映画で出会うのは初めてですが、ファンになってしまいました。
  子役に食われてしまいそうな設定ですが、樹木きりん柄本明のありさま,存在というべきなのかもしれませんが、役柄においても、映像の印象としても、そこにいる老人として、子どもたちをシッカリ抱き留めているのが、さすがでした。
 映画を見た翌日の朝刊で、監督の是枝裕和が、文部大臣の表彰だかを断ったという記事を読んで、なるほど、そうでしょうと納得しました。​この映画は、そういうふうに持ち上げて、胡麻をすることを許さない映画だと思います。

 監督 是枝裕和  
 
脚本 是枝裕和

 撮影 近藤龍人
 音楽 細野晴臣

​ キャスト​

    リリー・フランキー(柴田治)

    安藤サクラ(柴田信代)

    松岡茉優(柴田亜紀)

    城桧吏(柴田祥太)

    柄本明(川戸頼次)

​​​​​​  樹木希林(柴田初枝) 
  2018​​年  日本  120分​  2018-06-09
 ​追記​
 その後、初枝役の樹木希林さんが亡くなりました。テレビドラマの「時間ですよ」(1970)で異彩を放って登場した悠木千帆​​という、若いんだか年寄なんだかよくわからない女優のことを覚えています。最後まで、独特の演技の人でした。 安藤サクラさんも、朝ドラで話題ですが、テレビを見ないぼくは、映画の人になってくれればいいのになと願っております。
追記 2019・07・07
 徘徊を始めて、ほとんど最初に見た映画でした。あれから、一年が経ちますが、この映画を超える印象の日本映画にはまだ出会っていません。
 先日、社会派映画と評判の「新聞記者」​​を見ました。好感を持ちましたが、社会に対する切込み方に、何だか、純情なものを感じて、良くも悪くも「甘い」と思いました。
 長い間、映画を見ていなかったぼくは、何も知りませんから当てずっぽうになりますが、​「海街ダイアリィ」​の監督が、この映画を撮るには、かなりな覚悟をしたと思いました。
 私たちが、なにげなく暮らしているこの国の社会は、もうすでに「壊れている」ことを語るためのリアルな現実認識を、どう差し出すのか。ごまかしではない世界を描くには、才能以上に勇気と覚悟が必要だったに違いないということです。
 時のでたらめな権力の表彰状が、唾棄すべきものだという態度もまたしかりでしょうね。
 次に彼が、どんな映画を撮るのか、期待以上に、ある種の不安を感じます。彼が、差し出すに違いない匕首のような映像に、ぼくはついてゆけるのだろうか。そんな感じですね。​​​​

​追記2020・01・07​
​​ 是枝裕和が「家族を想うとき」を撮ったケン・ローチをたずねていくテレビ・ドキュメンタリーを昨日観ました。番組ではケン・ローチの映画作りと是枝のそれが語り合われていてとても面白かったのですが、「万引き家族」の終わりころ、安藤サクラさんが演じる柴田信代が婦人警官の尋問で涙を流すシーンについて、婦人警官のセリフを台本では消していて、何も知らない安藤さんに、いきなりセリフを聞かせ、安藤さんの涙の演技を撮ったという話が出て来ました。​​
 映画のそのシーンは、とても印象的で、ぼくの中での安藤サクラという女優さんの位置を決定づけたのですが、この話は胸を打ちました。
 ケン・ローチという監督が、同じような手法で、ドキュメンタリータッチの映像を撮っていることは何となく知っていましたが、是枝監督もその手法に学んだそうです。
 映画の映像は、必ずしも作り事の演技ではないということにドキドキしました。
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最終更新日  2020.10.24 02:43:49
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