映画の時間 新城毅彦「あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。」キノシネマ神戸国際no68
新城毅彦「あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。」キノシネマ神戸国際 この映画が2023年に話題になったらしい「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」の完結編だなんてことはまったく知らないで見ました。もちろん、前作も見ていません。結果、不思議なというか、困惑のというか、いつもはあまりしたことのない映画体験をすることになりました。 見たのは新城毅彦という知らない監督の「あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。」という作品です。 特攻隊で死んだ青年のことを、一面の百合の野原で思い出している女性、いかにも制服という姿の女子高生が映し出されるシーンから始まりました。 でも、ボクの目には変なんですね。戦闘機と兵士は80年前のようなんですけど、少女は最近の女子高生なんですよね。で、彼女の、今の生活が映し出されはじめると、まんま、現代! ???? おそらく、「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」という前作を知っていれば、この困惑は緩和されるのでしょうが、目の前にいる主人公の百合さん(福原遥さん)が、まあ、どういう方法というか、どういう事情でそうなったかはともかく、80年前の、あの時代にタイムスリップした経験者であるということが前提のお話だということに気づくまで、ただひたすら????でしたね(笑)。 ボクのように、初めて、何も知らずにご覧になられると、とりあえず、なんなん、これ?どうなってるの?なんですけど、藤谷千代さん役の倍賞千恵子さんが登場なさるあたりから、何となくわかり始めて、結果的には、胸打つお話になっていくんですよね。 正直、福原遥さんとか細田佳央太君の高校教員ぶりにはちょっと引きましたけど、若い人たちが作る「いいお話」であることに異存はありません。拍手!でした(笑)。 原作を書いていらっしゃるらしい汐見夏衛という方の作品に興味を持ちましたね。高校の教員をなさっている方らしいです。 映画の中でニーチェの言葉を引いて、生徒に語り掛けるシーンがありました。 世界にはきみ以外には誰も歩むことのできない唯一の道がある。その道はどこに行き着くのか、と問うてはならない。ひたすら進め。 という、まあ、有名なことばなんですけど、それを教員である百合さんが生徒たちに語り掛けるんですね。現代の高校生に戦争を伝えることを思い付いた百合さんと涼君の共同企画の授業なのですが、その授業で80年前に特攻隊員として死んでいった兵士たちの手紙を、生徒、一人一人に音読させるシーンが、まずよかったんですね。肝は「音読」ですね。今の高校生がたどたどしく読んでいく「声の響き」が、何かを変えていくシーンです。「そうか、この方法があったかもな!」 数十年、その現場で暮らした元教員の記憶を揺さぶるシーンでした。 で、ニーチェのことばを引用して、百合さん自身にとって「どうしても!」の思いを伝えるシーンへと続くのですが、拍手!でした。これが出来たら、教員という仕事をやっていてうれしいでしょうね。 まあ、そういう感想もあって、原作者に興味を持ちました。きっと、まっすぐな人なんじゃないでしょうか。 で、もう一つ、余談もいいとこなんですけど、この映画には百合ちゃんのお母さん役で中嶋朋子さんが登場するんです。彼女の姿を久しぶりに見て、ドキドキしました。もう、40年以上昔のテレビドラマ「北の国から」で蛍ちゃんだった彼女が大好きでした。今、55歳なんだそうです。お元気な姿を拝見して、拍手!拍手!でした(笑)。監督 新城毅彦原作 汐見夏衛脚本 山浦雅大撮影 西岡章編集 小野寺拓也音楽 日向萌主題歌 福山雅治キャスト福原遥(加納百合)中嶋朋子(百合の母)細田佳央太(宮原涼)出口夏希(藤谷千代 昔)倍賞千恵子(藤谷千代 今)豊嶋花(鮎川紗良 高校生)井之脇海(藤谷林吉 千代の夫)石丸智志(伊藤健太郎)水上恒司上川周作小野塚勇人松坂慶子2026年・128分・G・日本 松竹2026・08・14・no149・キノシネマ神戸国際no68追記 ところで、このブログをご覧いただいた皆様で楽天IDをお持ちの方は、まあ、なくても大丈夫かもですが、ページの一番下の、多分、楽天のイイネボタンを押してみてくださいね。ポイントがたまるんだそうです(笑)