久慈悟郎「ペリリュー 楽園のゲルニカ」109シネマズ・ハットno72
久慈悟郎「ペリリュー 楽園のゲルニカ」109シネマズ・ハット 武田一義の「ペリリュー 楽園のゲルニカ」(白泉社)というお気に入りのマンガが映画になったと聞いてやってきました。見たのは久慈悟郎監督のアニメ映画「ペリリュー 楽園のゲルニカ」です。生き残る、二人の約束― チラシの、この言葉の意味することを、映画を見る前から知っていました。田丸一等兵と吉敷上等兵。パラオ諸島の小さな島、ペリリュー島でアメリカ軍の上陸に対して玉砕戦を戦い、九死に一生を拾うようにして生きのび、アメリカ軍に制圧された島の洞くつで敗戦も知らずに戦い続けた大日本帝国の敗残兵、気の弱い田丸君としっかり者で銃の名手である吉敷くんの誓いの言葉です。 それぞれの登場人物を描く、武田一義のタッチがなければ、ただ、ただ悲しいだけのお話です。映画化されたからといって、その結末が変わって、楽しいお話になるはずがありません。にもかかわらず、見ました。 一人でも、多くの人が、この哀れな、二人以外の兵士たち、アメリカ兵も、日本兵も、島の人たちも、みんな、ひたすら哀れな映画!を見ればいいのにと思ってみました。 とても、人殺しなんてできそうもない田丸君が人を殺すんです。彼らが、敗戦に気付き、アメリカ軍に投降することを、島田少尉はあくまでも阻止し続けるんです。吉敷くんは味方の銃弾で死んでしまうんです。で、その田丸君は、一緒に祖国に帰ることを、こっそり誓い合うことで親友になった吉敷くんの骨壺を抱えて、一人で帰ってくるんです。島田少尉は島に残るんです。 生きて帰国した田丸君も、味方に撃たれて死んだ吉敷くんも、「生きて虜囚にならんとした」二人を撃てと命じた島田少尉も、みんな哀しいんです。中国に兵なりし五ヶ年をしみじみと思う戦争は悪だ そう詠んだのは、中国戦線で兵だった、歌人の宮 柊二ですが、この「ペリリュー 楽園のゲルニカ」という映画が、2025年、戦後80年の社会を生きる若い世代に「戦争は悪だ!」という、今や、燃え尽きんとしているかの思いをはぐくんでくれればいいなと思いました。 原作者と、映画化した監督に拍手!でした。 ちょうど、マンガの「ペリリュー外伝」が4巻で完結したところで、この映画の封切りでした。原作にたいしての改変もあって、ちょっと引っかかりましたが、映像化の美しさというマンガでは味わえない良さもあります。拍手!でした。監督 久慈悟郎原作・脚本 武田一義脚本 西村ジュンジ キャラクターデザイン・総作画監督 中森良治撮影監督 五十嵐慎一編集 小島俊彦考証 鈴木貴昭音楽 川井憲次主題歌 上白石萌音キャスト(声優)板垣李光人(田丸均)中村倫也(吉敷佳助)天野宏郷藤井雄太茂木たかまさ三上瑛士2025年・106分・PG12・日本 東映2025・12・08・no178・109シネマズ・ハットno72追記 ところで、このブログをご覧いただいた皆様で楽天IDをお持ちの方は、まあ、なくても大丈夫かもですが、ページの一番下の、多分、楽天のイイネボタンを押してみてくださいね。ポイントがたまるんだそうです(笑)