親世代のキッチンを疑ってみる
親世代の台所に手伝いに入ると、膨大な食器とあちこちに散らばっている調理器具と食材を見つけるだけでうんざりしてしまいます。昔の人って、どうしてあんなにモノを買い込むんでしょうか。そして同じような大きさのキッチン用品をいくつも持っています。道具があちこちに散らばっているから調理に手間がかかる。調味料を取りに行くのに時間がかかる。毎日使うものがなぜか取り出しにくい場所にしまってある。親世代のキッチンは色も多色使いです。赤いざるとか緑のボウルがそこここにあって「サイケデリック」。賑やかで、あれはあれで魅力的なのかもしれませんが、色を見ただけで疲れてしまう。作業をするキッチンは色もモノも厳選したほうが良いです。親世代のキッチンスタイルをそのまま真似ていて、それが使いにくいと思う方はキッチンの配置などは少し勉強したほうが良いと思います。キッチンの配置などが昔と今では変わっていて、進化しているので現代の形に合わせたほうが断然使いやすいからです。一番変化しているのが「物の数」で、昔のキッチンはモノはあればあるほど良いという考え方なので、収納場所も多いし、モノも非常に多いです。私は自分の母に狭いキッチンで可哀そうと言われましたが、実際に料理してみると断然私のキッチンのほうがラクです。あちこちに移動すると作業が面倒になるのです。専用の入れ物を使わない。例えば「お米」は昔は当然のように「米びつ」という大きな目立つアイテムがありました。でも、実際にはお米を保管できさえすればいいので大きなタッパーなどで充分です。しかも、この米びつ、虫が湧くんですね。米びつには隙間があって、なぜかあまり綺麗でない場所に置くんですよ。多分昔は大量のお米を蔵にしまった名残なんだと思われます。涼しい場所のほうが長期保管の食品は長く保管できたからなんでしょう。タッパーでの保管のほうが衛生的ですよ。お砂糖と塩は多分どこの家庭でも専用の大き目容器を使っていると思いますが、塩と砂糖って、実際にはそんなに使うものではありません。私は砂糖を小さな瓶に入れていますが、それでも固まってしまいます。よほど沢山使うのでないなら、砂糖と塩はあんな大きな容器を使うことはないです。以下の調味料は即手に取れる状態にしておくと料理を作る時間がかなり短縮されます。塩砂糖醤油こしょう酢七味かタバスコキッチンは余計なモノが増える場所です。モノが増えるのは「もっといい道具があれば、料理は簡単になるはずだ」という幻想があるからでしょう。フライパンをいくつも買い替えるのは「もっといいフライパンがあれば料理が上手になるはずだ」と思うからです。テレビショッピングのフライパンの宣伝なんて、すっごく美味しそうですよね。でも、実際にはいくら買い替えてもそんなにお料理の味は変わりません。調味料が増えるのは「いい調味料があれば料理がおいしくなるはずだ」と思っているからです。でも、実のところいい調理器具があろうが調味料が沢山あろうが、料理の出来はそんなに変わりません。むしろモノが増えると料理がめんどくさくなってしまいます。料理はとても複雑な家事です。家事と言うより創作活動といえるかも。家で何か作ることが好きな人は向いていると言えるかと思いますが好きじゃない人には「いやいやながらやる家事」なので、苦痛でしかないでしょう。嫌な家事ならば、なおさらキッチンの小物は減らしたほうが楽な仕事になるんです。減らせば減らすほど楽になりますから、「邪魔」だと思うものは処分です。