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テーマ:旧い旧い洋画(397)
カテゴリ:~2006年 映画・ドラマ
面白い映画でした、どちらも!
この前見た「サンセット大通り」つながりで見たのですが、どちらも、女優達が火花を散らすという感じでしょうか? 見事ですね。 ☆イヴの総て☆(1950) ジョセフ・L・マンキウィッツ監督 アン・バクスター・・・・・・・イヴ ベティ・デイヴィス・・・・・・マーゴ セレステ・ホルム・・・・・・・カレン ![]() ストーリー 1950年のアカデミー賞を独占した名作。 田舎から出てきた娘イヴ。この彼女が、大女優マーゴの元で付き人を始める。 とても気のきく人当たりの良い控えめな彼女。 そんな彼女が最後は演劇の賞をとるまでにのし上がるまで。 ~~~~~~~~~ このイヴは、聡明で意志の強そうな顔を最初からしているね。 アン・バクスターはその変貌ぶりをラストは大げさかと思うくらいに演じている。 見事だね~ほんとに。 また、大女優マーゴは、ベティ・デイヴィス。 このとき役柄40歳。実際も彼女はそれくらいの年齢だね。 1908年生まれだというので・・ 女優として、プライドもあり自分の演技に自信もある。 しかし、こういう世界、演技力だけではどうにもならないとわかっている。 若さが失われてきている自分は、いつまで大女優と呼ばれるのだろうか。 そして、年下の恋人ビルは、演出家。 彼との関係も今ひとつ安定していない。 そこに現れたイヴという娘の投げる波紋。 このベティ・デイヴィス、魅力的だね。 イヴと火花を散らす、新旧対決という感じで面白い。 そして、ここに演出家ビル、脚本家ロイドそしてロイドの妻カレンが絡んでくる。 この男性二人は、やっぱりね~~女性を見る男の目というのは、こんなもんかねと思って面白い。 カレンは、自分には何の能力もないと思っている脚本家の妻。 この女優さん、人当たりのよさそうなそんな役がほんとうに似合うね。 カレンはイヴの野望に屈しないつもりだったけど、秘密を握られて脅される。 どうしようかと悩むのだが、それが思わぬ方法で解決される。 カレンは、ホッとして、思わず大笑いしてしまう。 そのシーンがとても印象的、上手いなあ。 この先カレンはどうするんだろう?観客も一緒になってハラハラさせられたので、カレンの安堵の笑いに、思わず胸をなでおろす事になる。 すっかりカレンの見方になっている自分がいるわけ。 ストーリーもよく練られて、すっかりこのストーリーに引き込まれてしまった。 ラストのイヴの変貌振りは、違う方法もあったかなと思うけど。 第二、第三のイヴはいつでもいるのだという終り方が、これまた皮肉っぽい。 ところで、マリリン・モンローがこれから売り出す女優役で出ている。 かわいい~♪ でも、もうすでにこの頃からちょっと軽くてかわいいだけの、若手女優という役なのだね~~。 あ・・・でも私は、マリリン・モンローの映画じっくり見たことないのだけど。 彼女のイメージというのが、この映画の役柄のイメージと一緒のような気がして面白かった。 ************ そして、同じベティ・デイヴィスが出ているサスペンスドラマ。 ☆何がジェーンに起こったか?☆(1962) ロバート・アルドリッチ監督 ベティ・デイヴィス・・・・・ジェーン ジョーン・クロフォード・・・ブランチ ![]() ストーリー サスペンス かつて、名子役として一世を風靡したジェーン。しかし、大人になってからは仕事も無かった。 子供の頃はそんなジェーンの陰に隠れていた姉ブランチは、めきめきと演技力をつけ、看板スターになっていた。 ところが、ある日ブランチは車の事故で半身不随になってしまった。 そして時が流れ、古い屋敷にジェーンとブランチが住んでいた。 ブランチは二階の自室に車椅子での生活。 そんなブランチを妹ジェーンが面倒を見ていた。 しかし、ジェーンはアルコールに溺れ姉ブランチに陰湿な嫌がらせを繰り返す。 ブランチは何とかこの家から出ようとしていたのだが・・・ ~~~~~ かなり怖い。 ある意味、韓国ドラマ的な展開だ。 まず、あのすてきなベティ・デイヴィスが10年経ったら、なんというおばあさんになってしまったのかと、ショックを受けた。 でも、考えてみたらまだ50代じゃない??この当時。 たぶん化粧(かなりの厚塗り)や、かつらなどでケバイおばさんに見せているのだろうけど、それは鬼婆的な凄さなのだ。 子役時代が華だったジェーンは、子供じみた服を着て縦ロールの髪型にリボンをつけ、再び舞台に立つのを夢見ている。 う~~ん、すごい! どんどん異常さが現れると、ほとんど彼女の独壇場だね。 姉ブランチは、ジョーン・クロフォード。 厳しい表情からしてしっかりした性格と思われるが、ここでの彼女は半身動かず車椅子という設定。 こういう身動きの取れない状態での演技というのも、凄いね。 階下にある電話で精神科医に助けを求めようと、腕の力だけで階段を下りるシーンとか。 ラストの衰弱したシーンとか・・ ラストの彼女の告白は、う~~んと唸った。 本当に二人の大女優が火花を散らす、そんな映画だった。 そうそう、車の事故になる前、二人の女優の若い頃の映像も流れるのだが、最初62年当時のベティが若い頃を演じているのかと思った。 しかし、どう見てもあのハリのある若々しい顔は特殊メークでもできないなあと思っていたのだ。 やっぱり、1930年代のベティの映画から映像を持ってきたそうだ。 もちろん、ジョーン・クロフォードのほうもやはり30年代の頃の映画の映像を使っている ********* どちらもベティ・デイヴィスということなのだが、「イヴの総て」の方が面白さはやっぱりあるかな~~。 さすがにアカデミー取っただけの事はあるかなと思う。 この頃から、ベティは老いゆく女優を演じていたわけだ。でも、華があったものねあの映画は。 「何が・・」でのジェーン役は、かなりの衝撃だったからな~。 この役をやろうとする女優は、かなりの勇気がないと。
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