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テーマ:映画館で観た映画(8343)
カテゴリ:~2006年 映画・ドラマ
私は映画館で見たんですけど、もうDVDが出ているんですね。
ぜひご覧ください。 ☆ホテル・ルワンダ☆(2004) テリー・ジョージ監督 ドン・チードル・・・・・・・・・ポール ソフィー・オコネドー・・・・・・タチアナ ホアキン・フェニックス・・・・・ジャック ニック・ノルティ・・・・・・・・オリバー大佐 ジャン・レノ・・・・・・・・・ホテルのオーナー ストーリー 1994年、アフリカのルワンダ。そこでは長年続いていた民族間の争いがついに大虐殺にまで発展し、100日で100万人もの罪なき人々が惨殺されていた。世界中が黙殺したこの悲劇のなかで、ひとりのホテルマンが、殺される運命にあった1200人の命を救う。後に"アフリカのシンドラー"と呼ばれるようになった彼の名は、ポール・ルセサバギナ。ルワンダにある高級ホテルの支配人を勤めていたポールは、行き場のない人々をホテルにかくまい、ホテルマンとして培った話術と機転を駆使して、彼らの命をたったひとりで守り抜く…。 ~~~~~~~~~~~~ この映画は、ネットで日本で上映するように呼びかけ実現したという事もあり、注目していた作品です。 そして、やはり何よりも「見るべき映画」の一つだと思うのです。 娯楽を求める映画と、このように様々な事を考えさせ見せてくれる映画もあるんですよね。 今回は、見てよかったと思いました。 ~~~~~~~~~~~~ 全くアフリカの事を知らないんだなあと、見ながら思った。 民族間の争いが多いというのは何となく知っていたんだが、この映画を見ていると民族というのが国というものよりも彼らにとって大事なものなんだと思うのだ。 私たちにとっては国があってこそと思うのが当たり前なんだけど、彼らは違うのかもしれないとも思った。 (一応日本にそういった民族間の争いがないので実感がわかないだけなのかもしれないね) しかし、これは先進国にとっては都合がよすぎる。 実際植民地から解放されても、先進諸国の置き土産は「民族間の抗争の種」だったわけだし。 この事件以後、民族という言葉を使わない事になっているようだが、フツ族、ツチ族というのはもともとあったのだ。 しかし、長い間に二つの部族間でも結婚もあったりしてそこらへんはあいまいになったりしていたらしい。友好な関係の時代もあったのだから。 だが、この映画を見るとその部族の違いを当時統治していたベルギーが「顔つきの違い、肌の色の違い、鼻の巾の違い」で決めていったという。 民族のIDカードまで作ったというのも徹底している。 それから教育だ。 子供の頃から教え込まれた民族間のいがみ合いは国を崩壊させていったのだろう。 そして、彼ら(ベルギー)が去るときに彼らはツチ族に権力を与えた。 それが今回のこの虐殺の元になっている。 詳しい事は公式HPをぜひ見て欲しい。 植民地からの独立は、学校の歴史の勉強の中では特別教えられることもなかったなあ。 植民地から独立して一つの国になっても、経済的にも政治的にも厳しいものだ。 しかし、今何故またこんな虐殺が起きるのか? 民族間の争いがいかに国の力を弱めるものかどうしてわからないんだろうか。 やはり貧困が発展を妨げているのだろうか。 「権力・支配する力」への欲望は、別にアフリカだとか関係なく人間が持っているものだ。 愚かしいと一笑することはできないのだが、何より必要なものって「教育」なんじゃないだろうかと、そんな事も思う。 しかし教育の前に「生きのびる」事が必要なのだが・・ ~~~~~~~~~~~ 映画は、ドン・チードル演じるホテルの支配人が、「家族を守りたい」というその気持ちから始まって逃げてくる人々を受け入れその結果、彼らを守る事になる。 決して「人々を守るんだ!」という大それた事を言ったわけではない。 自分の為に、家族の為になのだ。 それが現実であると思う。 カメラマン・ジャックの言葉「世界の人々はあの映像を見て──“怖いね”と言うだけでディナーを続ける。」 また国連のオリバー大佐が「我々は平和維持軍だ。仲裁はしない」という言葉。 これもまた現実なんだろう。 誰かが助けに来てくれることはないという、恐ろしい現実だ。 そうだよね・・アメリカがイランだイラクだと、介入するには訳があるというわけだ。 中東には資源があるもの。 何も価値がないと判断されたこの国には、どこからも援助も救いもない。 虐殺の場面は、淡々と見せている。 娯楽作品ではないので、ソフトにしているとも思うのだ。 でもそうでもしないと、普通に見ることができないだろう。 そして、家族の物語でもある。 このドン・チードルも妻役のソフィー・オコネドーも素晴らしかった。 そして、大佐のニック・ノルティ。 なんだか頼りになるんだかならないんだかとイライラさせられるのだが、最後まで居続けてくれる。 報道の仕事をしていながら、その非力さを感じるのがホアキン・フェニックス。 彼の苦悩に満ちた目、印象的だ。 ジャン・レノは、平和な国から少しはポールたちに手を差し伸べてくれる大事な役だ。 (もっと何とかして欲しいと思ったりもしたけれども、個人ではどうしようもないのかもしれない・・) とにかくいろいろ考えさせられる映画だった。 ぜひ、ご覧ください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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ご覧になったのですね。
映画というものを超えて胸に響くメッセージを受け取ったような気になってしまいました。 個人ではどうにもならない事、個人でも目の前にある現状をどうにか切り抜けたいという想いが動かす事。 両面から見つめて思った事は、自分のエゴがありつつも、いつかは人と人同士の繋がりを求めて生きる私達。子供たちの明るい歌がせめてもの救いでした。 ジャン・レノー、いいオヤジだったわ~~笑 (2006.09.08 09:54:42)
こんばんわ!ご覧になりましたか!
これは、いつもよりはるかな(笑)劇場まで、足を伸ばして見て来ましたよー。もっとシネコンでもやればよかったのに。 暴力を娯楽にして ワクワク見る映画とはまったく違って、 身体を痛めつけることや、殺すこと、の恐ろしさを感じる、、そんな作品でした。 その場面は遠い映像としてしか映してませんでしたね。 冒頭の、強い日差しと、強烈な色彩の国の陽気さから始まっただけに、その後のジワジワとくる展開は、目が離せませんでした。 >「我々は平和維持軍だ。仲裁はしない」 >とにかくいろいろ考えさせられる映画だった。 まったくですよねぇ~。。 ホアキン・フェニックスやニック・ノルティのように、現場にいる人は、それでも、何かせずにはいられなくなってたのが救いでした。でも、、 やっぱり、その国(アフリカ)を建てなすのは、その国の人しかできないことですよね。外国には、対岸の出来事になってしまうもので。 それでも、他国の人でも、何かせずにはいられないという人は大勢いるんでしょうケド。 先日の「たけしのアンビリーバボー」を見ました。 ルワンダの男性と結婚して、大虐殺で生き残ったけれど、手足をなくした人たちへの義足・義手を提供・製作・技術の伝授をする日本女性の話で。 大虐殺で奪ったのは命だけではなく、生き残った人々の希望まで奪ってたんですよね。、とにかくすさまじい体験だったんですからね。。 "希望"をもつために、彼女が、義足製作工房中心に、オリンピック出場のための献金活動。ルワンダのオリンピック出場、で、ようやく、国に”希望”が。人々に笑顔が、、というのを見ました。 まだまだ、長い道のりなんだろうけど、これからも国は続くでしょうし、私などいなくなった後の世界が、もっとましになることを願いますです。。 (2006.09.08 21:12:41)
こんばんは♪
>全くアフリカの事を知らないんだなあ 全く同感です・・・アフリカってぇと旅番組 などで紹介されるようなところしか正直知って ませんもんね。 国連のオリバー大佐役のN・ノルティがすごく イイ味だしてましたね。彼の何も出来ないもど かしさがヒシヒシと伝わって来ました♪ (゚▽゚)v (2006.09.08 23:46:58)
本当に、上映してくれて、感謝ですね。
いろいろ活動していただいた方々にお礼の言葉もありません。 >映画というものを超えて胸に響くメッセージを受け取ったような気になってしまいました。 自分になにができるんだろうか、やっぱり遠くはなれて、「恐いねえ」と思うだけなんだろうか、そんな事も感じました。 しかし、このアフリカでの問題ではなく、人間としてこの「虐殺」はどこでもありうるとも思うんですよね。 こんな悲惨な事にならないように、自分の国で、あんな悲惨な事を起こさないように、それも感じました。 こういう状況で、自分が助かる為にいろんな行為をするでしょうが、このホテルの支配人が人々を見捨てる事ができなかったように、自分でできる部分があれば、見捨てる事はできないと思うのです。 しかし、そこにはその人なりの線引きが存在するとは思うのですが・・・ (2006.09.09 00:20:13)
あの現状を見せ付けられて、何もできないというのはホアキンやニック・ノルティでなくても、歯がゆいですよね。
虐殺場面をあえて見せ付けない、「たくさんのひとにみてもらう」為にこの見せ方は正解だと思いますよね。 見せ付けないのに、ゾクゾクするくらい怖いんです。 虐殺する側の狂気が、恐いんです。 国を作る、立て直す為にもっと国民を教育する必要があるのでしょうか。 国というものがどんなものか。 しかし、援助を先進国がする必要性もありますよね。 ただ、その国に介入する事はもちろんしてはいけないんでしょうし、そこら辺のさじ加減が難しいのかも。 アンビリーバボーでそんな事をやっていたんですか? 見逃してしまったなあ。 今なお人口が虐殺以前に戻っていないんですね。 そして、生き残った人たちの傷は、そうか・・ありますよね。 性急には国ができないのはわかるのですが、平和に暮らせる国(国じゃなくてもいいんですが)が、いつか出来上がる事を願うばかりです。 (2006.09.09 00:32:24)
コメント、TBありがとうございます。
アフリカって、本当に知らないですよね。 このホテルの宿泊者の白人達は「ゴリラツアー」でしたっけ。 そういう事で旅行に行くアフリカって感じですもんね。 もちろん、そういった観光客で少しは外貨を稼いでいるのでしょうが。 >国連のオリバー大佐役のN・ノルティがすごく >イイ味だしてましたね。彼の何も出来ないもど >かしさがヒシヒシと伝わって来ました♪ (゚▽゚)v まったく、まったくそうですよね。 彼が現場を見ていながら何もできないもどかしさ、私も心の中で「なんとかしてくれ」と叫んでいました。 (2006.09.09 00:37:51)
いつもお世話になってます。
エンタメ大作もおもしろいですけど、たまにはこういうメッセージ性のある映画を観ると心に響きましね。 特にドン・チードルの素晴らしい演技に感動でした。 ではまた遊びにお邪魔します☆ (2006.09.09 08:09:04)
こんにちわ!
この作品、もうDVDが出ているんですね・・。知らなかったなぁ。 私も劇場で鑑賞しましたが、この作品の痛烈な印象はいまだに強く心に残っています。 映画を通してこういう現実を知ることが出来るというのもとっても貴重なことだなあと思いました。 劇場に足を運べなかった方にも、DVDでぜひ観てほしい作品です。 (2006.09.09 13:16:26)
こちらこそ、いつも御世話になっています~。
>エンタメ大作もおもしろいですけど、たまにはこういうメッセージ性のある映画を観ると心に響きましね。 >特にドン・チードルの素晴らしい演技に感動でした。 本当に、そうですね~。 この映画は見てよかったと、思いました。 ドン・チードル、とにかく良かったです^^) ますます、好きになりました♪ (2006.09.09 23:13:00)
>この作品、もうDVDが出ているんですね・・。知らなかったなぁ。 考えてみたら、劇場公開が今年の1月からですかね・・ そうなると、もうDVDが出てもいい時期になってますよね。 でも、劇場でもあちこち、上映してくれているのでしょうね~。 >私も劇場で鑑賞しましたが、この作品の痛烈な印象はいまだに強く心に残っています。 >映画を通してこういう現実を知ることが出来るというのもとっても貴重なことだなあと思いました。 本当に、そう思います。 今年一番、心に残る映画になると思うのです。 >劇場に足を運べなかった方にも、DVDでぜひ観てほしい作品です。 きっとDVDで見る方の方が多いのでしょうが、ぜひとも見て欲しいですね! (2006.09.09 23:15:46)
おはようござます。
ミニシアターで公開され、あっという間に上映も終わり、観に行く時間さえ、なかったですよ。 いちおう予告編は観たんですけどね…。(^_^;) レンタルも本数が少なくて、いつも全滅…。 なかなか評価が良いみたいですもんね~。 チェックしたいと思っています。 (2006.09.10 08:34:20)
>ミニシアターで公開され、あっという間に上映も終わり、観に行く時間さえ、なかったですよ。 >いちおう予告編は観たんですけどね…。(^_^;) > >レンタルも本数が少なくて、いつも全滅…。 >なかなか評価が良いみたいですもんね~。 >チェックしたいと思っています。 はい、いい映画でした。というよりも、みておくべき映画かなあと。 レンタルでぜひご覧ください~。 お店に入っている本数も少ないのかもしれないですけど・・^^;) (2006.09.12 21:37:53)
ぷちてん525さん
コメントどうもありがとうございます。 多くの方の評価が高いのも納得ですかね。 思わず見入ってしまいましたよ。 今「ルワンダの涙」が公開中ですね。 これも、気になるのですが一番遠い映画館でしか上映しておらず、おそらくDVD待ちかと思っています。 (2007.02.26 05:47:11)
こういう映画、見るのがちょっと・・と思うところもありますよね。
しかし、見ておくべき映画ですねえ。 そして、事実を元にした映画だけど、見せ方がうまくて重くなりすぎずに見れる部分もありました。 >今「ルワンダの涙」が公開中ですね。 >これも、気になるのですが一番遠い映画館でしか上映しておらず、おそらくDVD待ちかと思っています。 早々「ルワンダの涙」公開されているようですね。 こちらでは公開されないので、私もDVDです。 (2007.02.26 20:59:47) |
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