2009/01/17(土)16:50
チェ28歳の革命
だって、デル・トロだもん(笑)
デル・トロ久しぶりではないですか~?
しかも、相当ダイエットなさったようで♪
☆チェ28歳の革命☆(2008)
スティーヴン・ソダーバーグ監督
ベニチオ・デル・トロ
デミアン・ビチル
ストーリー
淡々とした運びの映画だったねえ~。
ゲリラ戦の過酷さも淡々としている。
サンタクララの市街戦が、やや盛り上がるという感じかな。
でも、実際の戦いというのはこうだろうなって思う。
この映画を見るに当たってはある程度、予備知識があった方が良かったなあと思う。
公式サイトでもいいから見ておいたほうがいいかな。
私はなにも勉強せずに行ったんだけど、上映前のチェ・ゲバラに関する説明が入るんで親切だなって思ったよ。
それでも、まだ足りない気はしたけど・・・(笑)
あ、そうそう「モーターサイクル・ダイアリーズ」は見てあったのは良かったかな?
ガエル・ガルシア・ベルナルがチェ・ゲバラの若き姿を演じているのよね。
南アメリカを親友と二人放浪するのだけど、そこで見た南米に暮らす人々の暮らしぶり。
彼がこうした体験したことがのちの革命のもとになったんだなあとわかるのだ。
ソダーバーグ監督らしい演出で、ゲリラ戦を繰り広げる当時の映像とカストロと出会った時の映像、さらに革命後国連で演説するゲバラという三つの場面を繰り返すという手法で進んで行く。
わかりにくくはないけどね^^)
彼は「カリスマ」と呼ばれるよね。
なぜ、そう言われるんだろうか。
私は深くは読み取れなかったかもしれない。
ゲバラの内面がもっと知りたかったなあ。
今ひとつ彼の心情に触れられなかったかも。
なので、チェ・ゲバラの人物像をつかみ切れなかったのかもしれない。
とはいえ、戦う兵士たちに「農民を尊敬し、作物を盗むな」「読み書きを覚えよ」「けが人を見捨てるな」・・・など随所に彼の指導者としての言葉を聞かせてくれる。
私は国連の場面で通訳の男に言う「必要不可欠な人間なんていないんだ」という言葉が印象に残ったなあ。
彼自身「カリスマ」なんて思っていなかったんだなってよく分かる。
彼の母国はアルゼンチン。
しかしキューバで革命を起こした。
彼にとって南米すべてが、もっといえば、彼を必要としているところすべてが彼の母国なのかもしれない。
彼は革命家であったんだけど、カストロと組んだからこそ革命が成功したのかもしれない。
それはその後の「39歳の手紙」を見ないとわからないことなのかもしれないけどね。
彼は「非常に実現が難しい理想世界を求めた革命」をしていたのだよね。
「何をなすか、何を手に入れるかではなく、どこに向かって歩き続けるかが人生で最も大切なことだ」
という彼の言葉が公式サイトに出ていた。
彼はずっと歩き続けたんだね。
カストロはここではそんなに出てこないんだけど、策略家としてすぐれているみたいだなあと思って見ていた。
たとえばゼネストの指導者と手を組んだり、勝利に導くにはどうしたらよいのか政略的な面で指揮していたんだよね。
理想と折り合う現実。
それをどこに求めるのか。
それは政治的な駆け引きが必要だろうね。
サンタクララで「革命はこれからだ」といったチェ・ゲバラ。
血を流したこの革命は膿を出し終えたら終わりじゃない。
むしろ、これから作る新しい社会が「革命」なんだと思う。
チェももちろんキューバの国造りに加わったが、そこに落ち着くことはしなかった。
チェ・ゲバラは「革命家」
カストロは「政治家」
この違いがうっすらとわかったよ。
「理想の社会」は様々、そしてそれを得る方法もまた様々だと思う。
血を流す「革命」は、とことん腐りきりこれ以上待てないという最終手段だと思う。
出来れば、血を流さない方法ってなかったのかって思うものね・・
チェ・ゲバラが今生きていたら「これ以上待てない」という社会がどれくらいあるのだろうか。
出来れば、あの世にいるチェ・ゲバラが「おれの出番はない」と嘆くような世界であってほしいと思う。
さて、デル・トロ♪
これはすごい!と思った。
以前見たデル・トロはでっぷり太っちゃって「目で殺す」光線が弱いぞ~~と思っていたのだが(笑)
この映画で25キロの減量ですってよ!♪
チェ・ゲバラを知っているわけではないんだけど、チェ・ゲバラってこんな人なんだろうなって思う。
ところで、デル・トロが41歳(まさにアラフォー)だというのを今回初めて知った。
驚いた!!(笑)
50歳ぐらいにはなっているかと思っていたもんで・・・
意外と若かったんだね~~。
そうなると「目で殺す」はまだまだしばらく健在ということだわ
(o ̄ー ̄o) ムフフ
「39歳別れの手紙」は1月31日公開です。