2010/01/31(日)00:50
ラブリー・ボーン
金曜日から上映始まりましたね。初日の仕事帰りに見てきました^^)
監督は「ロード・オブ・ザ・リング」「キング・コング」のピーター・ジャクソンですよ。
☆ラブリー・ボーン☆(2009)
ピーター・ジャクソン監督
マーク・ウォールバーグ
レイチェル・ワイズ
スーザン・サランドン
スタンリー・トゥッチ
シアーシャ・ローナン
ローズ・マクアイヴァー
ストーリー
優しい両親とかわいい妹弟に囲まれ、楽しく幸せな毎日を送っていた14歳の少女、スージー・サーモン。初恋の予感に胸をときめかせていたある冬の日、彼女は近所の男に無慈悲に殺されてしまう。最初は自分が死んだことにも気づかなかったスージーだが、やがて天国の入り口に辿り着く。そんな中、犯人は警察の捜査を切り抜け、平然と日常生活を送っている。一方、愛する娘を失った家族は深い悲しみに暮れていた。やがて、父親は残された家族を顧みず犯人探しに妄執し、自責の念に苛まれていた母親はそんな夫に耐えられずに、ついに家を出てしまう。バラバラになっていく家族を、ただ見守ることしかできないスージーだったが…。
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サーモンって魚のような名前でしょ・・・なんて少女の語りから入って行く物語。
ネタばれっぽくなっちゃいました。
まだ見ていない方は後で読んでみてね。
突然亡くなった少女があの世とこの世のはざま(まさに三途の川ですな)にたどりつく。
そして、自分の死を受け止めて、成仏できるまでの話。
言ってしまえばそういう話なんですけど。
ただ彼女が犯罪に巻き込まれ、まったく突然、理不尽に亡くならなければならなかったというところが衝撃的なのです。
私はなんとなく「ゴースト~ニューヨークの幻」みたいなロマンティックで、しかもハラハラさせ、そして泣かせるそんな映画をちょっと頭に思い描いていたんですよね。
「ゴースト~天国からのささやき」(これは今もCATVで放送されています)みたいなものも、頭に浮かんだりしてました。
あ、そうそう家族の側から見たら、家族がいなくなる喪失感を見せる「息子の部屋」も思い出していました。
で、そういう事から言えば自分が考えていたものと、違ってましたよ。
でも「癒し」だとは思ったんですけどね。
いろんな要素を盛り込んだ映画です。
ホラーっぽかったりサスペンス色も強いし、死後の世界なんて言うのはイマジネーションの世界なのでこれでもかというくらい出てきます。
現実の世界では残された家族の再生の戦いがあるわけですが、狂言回しにグランマ(スーザン・サランドン)が出てきたりして、コメディっぽくしているのかなって思いました(これがいいのか悪いのか?)
そしてスージーが思春期の女の子だというのも、大きいでしょう。
思春期の女の子なりの魂の揺れ、天国への行き方が見られると言ってもいいのかもしれないです。
犯人に対してのオチもつけてくれてますし。
監督のサービス精神が感じられますねえ。
盛りだくさん過ぎてまとまらないかなって思うところもあったんですが、最後には力技で「癒し」でまとめてあります。
多くの時間を割いているのがスージーが今いるあの世とこの世の境目の世界。
先日見たギリアム監督とはまた違った想像の世界なんですけどね。
彼女が最初に迷い込んだ世界は、リアルな世界でした。
父親が必死になって自分のことを探し回っている姿が見えるんですよ。
「パパ!」と叫んでも声は届かず、人がたくさんいたのに誰もいなくなり一人取り残されてしまう。
ホラーっぽいですね~~、ドキドキです。
しかしその後の彼女の世界は魂の揺れを表すかのようにさまざまに形を変えていきます。
現実の世界とつながっているっていうのは、父親が投げつけるボトルシップのビンが彼女の世界に現れたりして、そんなところはなるほどって思いました。
そんな心象的な風景シーンが結構長かったですね。
一方残された家族の方は、娘が亡くなったという現実を受け止められずにいます。
遺体も発見されないんですし、事件の捜査も進まず迷宮入りっぽくなるし。
ここら辺は歯がゆいンですよ、見ている方は。
そう、スージーが狭間の世界にいてまだ天国に行けていないというのが何となく家族に伝わって行くのですが、スージーが何か積極的な行動を起こすわけでもないんですよ。
ラストに少女らしい行動をしますけど、その力があるのならもっと違うところでも見せてもいいんじゃないかなんて思っちゃいましたけどね(笑)
思春期の女の子らしいゴーストなんだなあ。
犯人はかなりキモイ。
このキモイ犯人役をスタンリー・トゥッチ(「Shall we Dance? シャル・ウィ・ダンス?」「プラダを着た悪魔」に出ていた)演じてます。
う~ん、キモ過ぎてうまい・・・今後の役に影響がないと良いが・・(笑)
犯人との絡みがハラハラさせられます。サスペンス!
スージーの回想での犯人のシーンは、ドキッとします。
そうそう、この映画を子供連れで見に来ている人がいたんですけど、これらのシーンは子供には見せられませんよ。他人事ながら大丈夫だったかなあって思いました。
家族に関しては父親の方は、必死さはわかりましたねえ。
スージーの気配を感じるシーンなどは、ウルウルしちゃいました(T△T)
犯人を捕まえたいという気持ち、とりつかれたような行動は良く分かります。
ただ→犯人に目星を付けるところは、わかったようなわからないようなでした。椿(最初バラかと思った)がポイントなんですよねえ?しかしその後の展開はドキドキしましたねえ。←
母親はそんな夫に耐えられなくなって家を出ちゃうんですよねえ。
なんか母親の心情が薄っぺらくて、そこら辺が不満ですね。
それに反して妹が活躍してました。
最初この妹は、姉かと思ってました。
スージーが死んじゃっても妹は成長するので、年上に見える子を使ったんでしょうかね?
彼女の行動はハラハラしますよ!
→大活躍で犯人の証拠品を取ってきたとき、あのまま犯人が追いかけて来るんじゃないかとドキドキ!!さらに両親がハグしているのを見て証拠品を渡すのをためらった時は、このまま渡さないのかとやきもき!!←
狂言回しのグランマ、彼女がこの家族を一つにまとめるという展開にはならなかったですねえ~。
なくても別に支障はないとは思いましたよ。
ただ、サランドン怖かったです(笑)メイクが・・・
証拠品を隠す犯人の行動ですね、あそこら辺は「ええ!?」でしたねえ。
観客の思いを知りつつあえて・・・って感じにしてるのかなあ。
現実にはこんなもんだよって言われている気もしたんですが。
(ただその後の犯人に対するオチが監督のサービスだと思いますが)
そして魂になったスージーにとってその現実をつないでいる物は、不要なのかな・・・
日本人はこだわりがありますけどね。
なので、ラブリー・ボーンって「骨」じゃないのか?
骨はいいの?って思っちゃった。
あとからいろいろ思ったことをこちらに書いています↓
だいぶ感想が変わったかも(笑)
あれこれ追記・・・ラブリー・ボーン