ククーシュカ ラップランドの妖精
このDVDは年末に見たものです。ロシアの映画です。☆ククーシュカ ラップランドの妖精☆(2002)アレクサンドル・ロゴシュキン監督ストーリー祖国の領土回復のためドイツと同盟したフィンランドは、最北の地ラップランドでロシア軍と激しい戦闘を繰り広げていた。平和主義者だったため同僚の怒りをかった狙撃兵ヴェイッコは、戦場に置き去りにされてしまう。命からがら逃げ出したヴェイッコは、地元の女アンニの家にたどり着く。そこには重傷を負ったロシア兵、イワンがアンニの看病を受けていた。その日から、アンニにかくまってもらうことにしたヴェイッコ、そして敵兵のイワン、三人の奇妙な共同生活が始まった…。~~~~~~~~~~~~~~~言葉が通じない三人が、共同生活。なかなか面白かったですね~。何を言っているのかわからないだろうという事もあって、お互い本音を言っているんですよね。サーミ人のアンニは、夫が戦争に行ってから4年もご無沙汰で突然現れた男にすっかり欲情しちゃうんだよね^^)彼女の好みは若いフィンランド人のヴェイッコ。彼の顔を見ては、誘いをかけたりするんだけどね。もちろん相手には何を言っているのかわからない(笑)意外にも彼女の雰囲気からヴェイッコに気があるんだと気がつくのは、ロシア軍大尉イワン。でも、もちろん教えてあげる気はないし言葉も通じない。このアンニを巡ってはそんな感じ。ヴェイッコはイワンと仲良くなりたいと思っている。戦争はしたくないし、もう戦争も終りそうだと分かっているから。でもイワンは敵視している。何よりもいけないのは、ヴェイッコがドイツ軍の軍服を着ていること。ヴェイッコは、反戦的態度が問題とされてロシア軍の標的になるようにドイツの軍服を着せられて岩に鎖で繋がれ放置されたのだ。まあひどい話だ。そこから何とか、自力で逃げ出すのだけれども。~~~~~~~~~~~~~~~~「バベルの塔」というのは、天まで届く建物を作ろうとしていた人間を見て、神が言語が同じである事が原因であると考え、言葉をばらばらにしてしまったのでしょう。その結果、人間は世界各地に散らばり言葉もばらばらになった。言葉が通じないというのは、意思疎通ができないことだよね~~。ここでももちろん、意思疎通ができないことから来る事件もおきる。しかしまた、言葉がわからなくとも一緒に暮らすうちにわかってくる事があるのだ。てんでバラバラの事をいいながらも、そして勝手な解釈をしながらも何となく会話が成り立ってしまいそうなところが面白い。そして、ともに暮らすうちに分かり合える事も多いんだよね。「トンマッコルへようこそ」も敵対する兵士が村で共存することなったのだけど、あちらはまだ言葉が通じるものね。最初美人にも見えなかったアンニが、だんだんかわいく見えてくる(笑)そして、イワン大尉が「くそくらえ」って名前で呼ばれるのは笑っちゃう。そうそう、死後の世界って、どこの国でも同じかなあ。まるで賽の河原のような所から、少年(天使?)に導かれ死者の国へと行くのだ。もちろんそのまま死者の国へ行くものもいれば、呼び戻されてこの世に舞い戻るものもいるのだろう。ラストのエピソードは、たくましいのはやっぱり女だと思うのだった^^)