早雲の軍配者・・・富樫倫太郎
【送料無料】早雲の軍配者価格:1,785円(税込、送料別)まあまあ、おもしろかった。でも、引き込まれるところもあったんだけど、時々肩すかしを食わされるというか・・・駆け足すぎるかな~。主人公の成長物語でもあるんだけど、もっと書きこんでほしいという思いが強かった。小太郎という主人公は好まれるキャラ。彼を取り巻く人々も魅力的。だから、余計にもったいないって思っちゃった。伊豆での物語。北条早雲(韮山様)に見いだされた少年小太郎は、早雲のもとで軍配者としての基礎を教わる。ここら辺が一番面白かった。これからどう成長していくんだろうかって期待させる。早雲が太平記を元に兵の動かし方を教える。図上演習というらしい。こういった演習風景をもっと入れてほしかったな。何よりやっぱりここでは小太郎を見出した早雲がとっても魅力的。もう少し早雲と小太郎を見ていたいと思ううちに小太郎は足利学校に行くことになる。足利学校に行く時にあう災難。盗賊村での出来事は、面白い、動きの激しいシーンだ。ここで、彼はこれから重要なかかわりを持つ四郎佐と出会う。足利学校では、どんな学習をするのか?読み手もワクワクする。しかし、思いのほかココが短いかも。もちろん、ここで出会った四郎佐と冬之助が今後大きくかかわるんだというのはわかるのだが、もっと学校での学習の様子とか膨らませようと思えばいくらでも膨らむと思うんだけどな。小太郎は伊豆に思いのほか早く帰ることになる。じゃ、伊豆で軍配者として活躍するところまで書くのかな?と思ったんだけど、残りページを見るとこの先活躍するシーンを書くに少なすぎじゃないかって思った。軍配者の見習いとして、ちょこっと戦に参加する。相手は足利学校で知り合った冬之助が軍配者となった上杉である。冬之助の軍配者としての戦の戦略が見どころ。小太郎ももちろん軍配者として第一歩を歩き始めたというところでもある。ラストに小太郎は25歳になり、彼が仕える千代丸は元服し名を新九郎と代え初陣に臨むというシーンで終わる。こうやってあげるとそれなりに読みどころがあるんだけど、面白いからこそ先を急いだ感じがする話がもったいないって思う。軍配者になる手前、足利学校までぐらいにしてエピソードを増やし読者に続きを期待させる作り方でも良かったのではないか?この小説には次に、「信玄の軍配者」が出ているのだがここでの主人公は四郎佐。【送料無料】信玄の軍配者価格:1,575円(税込、送料別)「日本最古の大学・足利学校で学問を修めた勘助は、その後、駿河国で囚われの身となったまま齢四十を超え、無為の時を過ごしていた。預かる軍配もなく、仕えるべき主君にも巡り合えず、焦燥だけがつのる日々…そんな折、武田信虎による実子・晴信(のちの信玄)暗殺計画に加担させられることになる。命を賭けた一世一代の大芝居、学友たちとの再会を経て、「あの男」がいよいよ歴史の表舞台へ─。」あれ~~、小太郎君も、そうなったら青年じゃないジャン?!なんか、それももったいないと思うんだけど~~。