日本の色
手ぬぐい好きの友人が、昔の古い手ぬぐいを見て色が違うと言った。最近買った手ぬぐいと、昔の手ぬぐいを比べてみた。確かに。文字の形も違うし、色が違う。上が最近の物で、下が昔の物。赤い色を染める時に、赤の色の中に緑や紫を少し入れる。そうすると、深みのある赤になり、出した色を寝かせる事により、落ち着いた赤になる。現代のプリント生地が軽薄に見えるのは、この一手間をかけないせいかもしれない。パソコンのプリンターの様に勝手に色の配合をするのは無理なのか?日本の色は自然の中から生まれた中間色。赤だけでも、金赤、紅色、紅葉色、萩色、今様色、薔薇色などなど。赤だけで、98もの色があるペタっと平面的な色ではなく、深みのある色を生活の中に、又は身につける事により人生は豊かになるのではないか。