『ナイロビの蜂』(2005年/英国 原題:The Constant Gardener)を見た。
舞台はナイロビ。ガーデニングが趣味の(←原題はココから来ている)英国外交官
ジャスティン(レイフ・ファインズ)の妻
テッサ(レイチェル・ワイズ)は、積極的な救援活動をしていたが、黒人医師
アーノルド(ユベール・クンデ)と出かけた先で強盗に襲われ殺害される。
生前は
テッサの活動に興味を示さず、
アーノルドとの仲を疑っていた
ジャスティンだが、彼女の死の真相を追ううち、彼女が明らかにしようとしていた製薬会社の不正を突き止めるとともに、彼女がいかに自分を愛していたのかを知る・・・というストーリー。
見終わった直後は、ラストシーンの
ジャスティンの行動
(ネタばれ反転)自分も狙われていることを知りつつテッサが殺された場所へ行き、そこで死のうと(殺されようと)する(ここまで)にまったく共感できなかったけれど、時間が経ってみると、(ネタばれ反転)
問題の製薬会社と政府(外務省)との癒着を知った彼の命は奪われてしまうのだから(ここまで)、そういう選択肢もあったのかもしれないと思い直した。
とはいえ、やっぱり
ジャスティンにはもうちょっと頑張って欲しかった。
ラブ・ストーリーとして見れば、ある意味ハッピーエンド(?)とも言えるのかもしれないけれど、巨大な権力の前では無力・・・そんな感じのするエンディングは、実は正義感の強い私には、ちょっと辛かった。
テッサの潔さに比べて、最初は
ジャスティンはなんて不甲斐ないんだ、
テッサは彼のどこに惹かれたんだろう?と思ったけれど、彼女の死後、どんどんたくましくなっていった
ジャスティンはなかなか素敵だった。そういう彼の強い面を、
テッサは見抜いていたのかな
(24歳という設定なのに、恐るべし、テッサ・・・でもその設定に無理があるような気もする)。
派手さはないものの、もの悲しい音楽とナイロビの風景が見事にマッチしていて映画としての完成度は高いと思うけれど、ストーリーが好みじゃなかったので、
評価は、
★★★ (満点は5つ)