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2009/09/27(日)20:42

ヨルダン・シリア旅行 ~2日目~

旅行/おでかけ(139)

【2日目: ペトラ】 今日は2日目にしてこの旅行最大のハイライト、ペトラ遺跡を観光。 ペトラは、紀元前4世紀ごろ、アラビア半島をルーツとする謎の民族ナバタイ人が築いた王国の遺跡。東西交易の要所としてナバタイ王国は繁栄し、2世紀にローマ帝国に併合された。 時間(光の加減)によって色が変わる岩肌を削って建物が建てられているので、イギリス人の詩人ディーン・バーゴンにより“時の刻みと同じくらい古い薔薇色の都市”と称賛されていて、『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』や『トランスフォーマー/リベンジ』の舞台にもなったヨルダン観光では決して外せない遺跡。 ホテルから5分くらい歩くと遺跡の入口に到着。 ペトラはとても広いので、馬、馬車、ラクダ、ロバのタクシー(?)が用意されている。ロバに乗れるところは馬には乗れない、などとそれぞれ縄張りが決まっているのだとか。 歩いても20分程度なのだけれど、遺跡の入口から“シーク”(後述)の入口まで馬に乗る(←)。馬に乗ると視点が上がって、壮大なペトラの景色を見ながらのプチ乗馬はとても気持ちが良かった。 ちなみに、馬代はツアー代金に含まれていたけど、チップは米ドルで3ドル必要だった。観光地は米ドルがそのまま使えるので、この旅行中一度も現地通貨を見なかったな・・・。 “シーク”とは、地震によってできた岩山の裂け目で、昔も今も、ペトラへの唯一の道。入口から奥に行くほど道は細く、また岩山も高くなっていく。 ナバデア王国時代に使われていた水道の跡(一部、陶器の水道管が見えるところがある)、隊商の様子が掘られた壁などを見ながら、シークを20分くらい歩くと、突然視界が開けて、“エル・カズネ(宝物殿)”と呼ばれる見事な建物が見え、すっごく感動的♪(→。ちなみにこの写真は帰り=夕方=に撮影したもの。行き=朝=は明るすぎてエル・カズネがカメラに写らなかったので。でも肉眼ではしっかり見えました!) さて、そのエル・カズネ(←)。 宝物殿と呼ばれている理由は、建物の上に乗っている壷の中に宝物が入っていたと信じられているため。しかし実際には何に使われていたのかは不明で、その壷もベドウィン(アラブの遊牧民)が銃で撃って壊してしまったため現在は存在しない。 交易で栄えたナバテア王国だったので、この建物はギリシャやエジプトの美術の影響も受けていて、彫刻も見事。 朝の光より、夕方の光のほうが、よりピンク色(薔薇色)に見えた気がした(左の写真は朝撮ったもの)。 前述のとおりこの建物は岩山を彫って作られているので、横に足場としていた穴がきれいに並んで残っていたのも面白かった。 エル・カズネの前は広場になっていて、観光客相手のラクダがのんびりしている。 エル・カズネからしばらく歩くと、岩肌が色とりどりの建物、高貴な人の墓だったと言われる建物がある。建物の表面を“ファサード”と呼ぶので、この建物の前の道は“ファサード通り”と名づけられている。 このお墓の隣に、集合住宅のようなもの(→)があり、これは一般の人々のための墓だったとのこと。 さらに少し歩くと、サンドボトル屋さんがある。 どうやって模様を作るのか実演もしてくれていた(↓)。 サンドボトルは街中にも安く売っているけれど、人工の色素を使っているので時間が経つと模様がなくなってしまう、という話を聞いていたので、ちょっと高いけど天然の砂のみを使っているというこの店で買うことに。 5ドルの小さな瓶のものを除き、文字(アルファベットorアラビア文字)を入れてもらえるので、私も自分の名前を入れてもらうことに。 文字を入れる場合は、遺跡観光の行きにオーダーし、帰りにピックアップする仕組み。番号札もないし、お金払わなくても適当に持って帰れそうだったけど(笑)、みんな名前を入れるから自分の分のみちゃんとピックアップするのでしょう。 さらに歩くと、円形劇場(→)が見えてくる。5000人程度収容できたという。 ローマ時代の円形劇場はこれまでもいくつか見てきているけれど、こんな風に岩を彫って作られたのは初めて! さらに歩くと、岩をくり抜いた建物がたくさん見える(←)。 これは“王家の墓”と言われていて、手前からウナイシュの墓、アーンの墓、シルクの墓、コリンシアンの墓、そして最も大きい宮殿の墓、と並んでいる。 この墓の中にも入れるのだけれど、時間&体力がなく、今回は断念。 岩山のふもとには、みやげ物屋、カフェ、そして彫られた穴を利用した公衆トイレがある。 さらに進むと、かつては柱が並んでいたという“列柱通り”に出る。 列柱通りには、ナバテア人の神様を祭った“大寺院”と呼ばれる建物がある(→)。これは、地面から建てたペトラ内唯一の建物なのだけれど、551年にあったという大地震により大半が壊れてしまっている。 この先にレストハウスがあり、そのレストランで昼食をとる。 バイキングなのだけれど、プラザホテルが運営しているとのことでなかなかゴージャスだった。 昼食後は自由行動。 ペトラの奥のほうにある、“エド・ディル(修道院)”を目指して1時間ほど岩山に登る。 いやぁ、マチュピチュのワイナピチュに登った時もそうだったけど、まだ体調が万全でないせいか、けっこうキツかったー!!! ちなみにロバのタクシーを使うこともでき、登り口から上まで片道7ドル。上と言っても、ロバを下りてからエド・ディルまでは10分程度歩く必要がある。ロバのタクシーは、行きは良いけど、帰りの下りはロバが足を滑らせたりして危険らしい。 エド・ディル(←)は、エル・カズネよりも大きくて立派! エル・カズネでは壊されていたてっぺんの壷も健在だけど、ここは“宝物殿”とは呼ばれず、昔修道士が住んでいたことからこの名がついたという。 さらに15分くらい登ると、見晴らしのよい展望台に到着(展望台は2つあるらしいのだけれど、左に進む方が、エド・ディルだけでなく、モーゼの兄アーロンの墓がある山=ジャバル・ハルーンも見えるのでオススメとのこと)。 上から見るエド・ディルは圧巻!!!(↓) 暑い中、しんどくても登った甲斐があったと、心の底から思えました! 晴れ晴れした気持ちで山を下り、ビザンチン時代の教会跡へ。 ここは、フレスコ画がキレイに残っていた(→)。 その後、もっといろいろ見たかったけど、時間と体力切れ カフェで飲み物を飲んで休憩し、サンドボトルをピックアップ、夕方のエル・カズネを再び見て一度ホテルに戻った。 帰りのシークは上り坂で、歩き回って疲れていたので行きに馬に乗った道もすごーく遠く感じたわ~。 ホテルで休憩して、夕食をとった後、“ペトラ・バイ・ナイト”というイベントに参加。 このイベントは、ランタン(ロウソクをかぶせた紙袋)の灯りのみで照らされた幻想的なペトラの入口からエル・カズネまで静かに歩き、エル・カズネ前の広場でベドウィンの音楽を聴いて帰ってくるというもので、週3日(月・水・木)限定で開催されている。 20時半にペトラの入口を出発。 満点の星空がとーってもキレイだった。こんなにも星があるのねぇ、、、と改めて感動。 行きは、雰囲気を楽しむため、私語禁止、写真撮影禁止なのに、みんなしゃべってフラッシュたいて写真撮ってて、かなり腹が立ったんだけど、この星空に癒された~。 エル・カズネ前の広場(↓)にはゴザが敷かれていて、そこに座ってサーブされた甘い紅茶を飲みながら音楽を聴く。音楽は弦楽器と笛(?)の2曲で、途中うとうとしてしまった(汗)。 なかなか粋なイベントだった。 主催者のみなさま、素敵なイベントをありがとう。 以上で、ペトラ観光はおしまい。 丸一日ではとても見切れなかったけど、満足でした!

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