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ひっち秋つれずれ日記

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2008.01.01
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小林多喜二、伊藤整、高浜年尾はほぼ同時代に
小樽の町で学生時代を通過している。

このあたりのことは、ライブドアの別の”ひっち秋のブログ”で
紹介しているが、こういう文学史に名高い三人の文学者が
同時代に小樽高商(現在の小樽商科大学)に在籍したことを
知る貴重なフランス語劇”青い鳥”の写真である。
今でいう文化祭で、3人が3人とも学業に専念していた合間を
見てのフランス語劇であるから、童心で楽しいものがある。
そもそも、チルチルとミチルの兄妹の青い鳥探しが面白いが、
メーテルリンクの”青い鳥”という題材がアニミズムっぽくて
楽しい。

青い鳥のあらすじを松岡正剛氏の千夜千冊から引用すると
~~~~~~
この物語は、よく知られているように、チルチルとミチルが
眠っているあいだの夢になっている。
 その夢に妖女が出てきて青い鳥の探索を依頼する。二人の
子供は「記憶の国」で最初の青い鳥を見つけるが、これは籠に
入れたとたんに黒い鳥になる。
「夜の国」では大量の青い鳥に遭遇するものの、つかまえると
同時に死んでいく。見えているのに捕獲はできない。つまりは、
籠に入れても、つかまえるだけでも、ダメなのである。
 次の「森の国」では青い鳥が飛んでいるのにつかまえられず、
「墓の国」では死に出会って退散させられ、「幸福の国」では
不幸という連中が邪魔をする。死を悼み、不幸に同情しては、
青い鳥は見えなくなってしまうのである。
 こうして最後にたどりついた「未来の国」で、ついに青い鳥を
生きたままつかまえるのだが、これを運ぶと赤い鳥になって
いった。 妖女との約束ははたせなかった。チルチルとミチルは
しかたなく家に帰っていく。そこで目がさめ、隣のおばあさんが
駆けこんでくる。自分のうちの病気の娘がどうもチルチルの家に
いる鳥をほしがっているらしい。
 すっかり忘れていた自分の家の鳥を見にいくと、それはなんと
青い鳥になっている。なんだこんなところにいたのかと、二人が
その鳥を娘のところへもっていくと、娘の病気がよくなった。
 よろこんだ3人が、よかった、よかったと鳥に餌をあげようと
すると、青い鳥はさあっと飛びたち、どこかへ逃げていった。
                ~~~~~~~~
要するに、この劇を小林多喜二と伊藤整と高浜年尾がそれぞれ
演じている。伊藤整は後年、この小樽市民に親しまれた大正
12年の年末のフランス語劇を「若い詩人の肖像」の中で、
「私は一言もセリフがなかった。しかし、私はこの芝居の仲間
入りすることが、大変うれしかった。ポプラだとか糸杉だとか
牛だとかいろいろな動植物になる役者が20人ほど入る中に
高浜年尾と小林多喜二がいた」(写真紹介文)
 (ちなみに左端で足を広げているのが高浜年尾、右端で
おばあさんのような格好をしているのが小林多喜二、その前で
しゃがんでいるのが伊藤整である)

こういうときに時代背景を見てみるのは、歴史家なら必ずたどる
方法であるが、実は世界的にもとんでもない時代であった。

もし、未来予想型の符合として考えられるとすれば、徳島県
鳴戸市で観測された国内最高気温のことであろうか。
メーテルリンクは「温室」という小説を書いている。

この年の歴史的な出来事

8月6日 事実上の国内最高気温である42.5℃を徳島県鳴門市で
観測。
8月13日 - ドイツでシュトレーゼマン連立内閣が成立する。
9月1日 - 関東大震災発生。
9月16日 - 憲兵大尉甘粕正彦が大杉栄や伊藤野枝らを殺害する。
9月 - 第二次山本権兵衛内閣が発足。
9月 - スペインにプリモ・デ・リベラ軍事政権が成立する。
10月16日 - ドイツでマルク暴落に対して暫定通貨であるレンテン
マルクの発行を決定する。
10月29日 - トルコ共和国が成立する。
11月8日 - アドルフ・ヒトラーがミュンヘン一揆を起こす。








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Last updated  2008.01.02 08:05:57
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