テトロミノ
テトロミノ 落ちて消えるかささぎたちはどこまで行進していったのだろうか乱される為に球をめざす力雷鳴ケツァルコアトル 躍り出でくねり渦を巻く鉄の鱗いっぽんの匙が 蛇の町を掬いあげる滑空なだらかに噴霧されてゆく粘液唇を丸めこんで楚々と濁音を放つベーコンから花束を引きだして柔らかく食まれる 瓶は転がってゆくつがわぬ魚をリボン結びにする路地をふり向けばだまし舟の出航クレープの生地が伸びてゆく あらゆる隙間へ切符を見せて下さいと言われて胸を広げた脳幹まで跳ね上がってしまいます毎秒7回転してあなた方を光らせ探していた鳩笛が 口をこじ開けます ほろっほう弥勒菩薩の目覚める音がしました半券をちぎっては投げちぎっては投げ森を生やす今生を飲み尽くす鯨が横切るだろう第三水曜日は資源ゴミの日でびっくりするほど包丁が切れない大事に切り取ったもの 全て返しにいく墨汁を柄杓に一杯故宮に置いてきた梨オルゴールの上で 回りだすよ「ダイヤモンドを見せてください」ジャムを煮たり眼鏡を煮たり する匂いたまご型の雨を、たまご型の器に受けて淑女たちの頬をリズミカルに整えて隠さないでください、真新しい硬貨綿にくるんで並べます 水をとても嫌いますからそれはジャコウアゲハの翅の偏光率寄せて返す胸乳の狭間を原初の海へ返す母は母でなく霙であり友は友でなく傘立てであり私は 百葉箱の柱のひとつ指先はつるつると琥珀に変わり 身元不明の私に引き取り札はないさくらんぼの樹に似ているようです観音開きの頬をひらいて反り返ればいい?チキンスープにはすっかり脂が浮いた 半ば固まっておかげで蛙は牛より大きい寓話の始まりはいつも真昼だ蜜豆 たしかな蜜豆大脳の迷路をやすやすと引いてゆく青芒に自刃する この膝に心臓があるしいんしいん と 水の音喉からめくれあがり裏返る指が 心地良くはじけてステッチは音をすくいあげ留めてゆく 貝殻の潮騒鳴り続ける耳を琥珀に沈めた テストですこれはテストです聞こえますか(7月頭、『現代詩手帖』がtwitterで連詩を編む企画を行った折りに投稿したものを、そのままつなげてみました。最初の一行だけは自分で付け加えて。うーん似非現代詩!)