「ヒッチコックに進路を取れ」
「ヒッチコックに進路を取れ」山田宏一(やまだ・こういち)、和田誠(わだ・まこと)著. を読んでいる。ヒッチコック映画の魅力を次から次へと語るスピードにはつい引き込まれてまた、見直したくなるから大変です。「レベッカ」で最初の「マンダレー」で始まるモノローグの魅力について語っている。もう嬉しくて何度も読んでしまいます。「レベッカ」で言えば、新婚旅行の八ミリを映写する場面の巧みさを語っている。これは、今まで誰も指摘していなかったのではないかな?「ヒッチコック」についての本を読む時私はまず「めまい」についてを読む。トリュフォーは例の本で、50歳の監督だから撮れた傑作と書いている。ヒッチコックはシャイなので、トリュフォーの問いかけに乗っていない。映画の技術的な側面にずらそうとしていたのが印象的だった。この本のお二人、ヒッチコックに倣わなくてもいいわけだからトリュフォーのように熱く語ってほしかったな。